この3月に取り上げたアラウとジュリーニが組んだピアノ協奏曲第一番の余白に収録されていたもの。先の長期出張の際はiPodにこれが入っていたせいで、ピアノ協奏曲のついでといってはなんですが、かなりの回数聴いたように思います。演奏はピアノ協奏曲とほぼ同様で、遅めのテンポで旋律を美しく歌い、流麗さが全面に出しています。やや腰の重い印象はありますが、その分ゆったりとした拡がりがあり、ジュリーニらしい伸びやかな美しさが特徴の演奏といえましょう。
したがって聴きどころとなっているのは、第一主題というよりは甘美な第二主題ということになるんでしょうか。裏で流れる副旋律のバランスが絶妙で、その美しさは、さでさしずめ「カラヤンばり」といいたくなるような、しなやかな壮麗さがあって、しばし聴き惚れてしまいます。ただ、まぁ、その分、精力的な第一主題の推進力、真ん中の展開部にあたる部分のじわじわと盛り上がりながら主題を回帰させるドラマチックさなどは、今ひとつ訴求力というか、決め手に欠ける気がしないでもないです。まぁ、このあたりはジュリーニという指揮者の個性と考えるべきなんでしょうが。
したがって聴きどころとなっているのは、第一主題というよりは甘美な第二主題ということになるんでしょうか。裏で流れる副旋律のバランスが絶妙で、その美しさは、さでさしずめ「カラヤンばり」といいたくなるような、しなやかな壮麗さがあって、しばし聴き惚れてしまいます。ただ、まぁ、その分、精力的な第一主題の推進力、真ん中の展開部にあたる部分のじわじわと盛り上がりながら主題を回帰させるドラマチックさなどは、今ひとつ訴求力というか、決め手に欠ける気がしないでもないです。まぁ、このあたりはジュリーニという指揮者の個性と考えるべきなんでしょうが。