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ブラームス大学祝典序曲/セル&クリーブランド管弦楽団

2006年11月24日 21時30分27秒 | ブラームス
 CDの時代のなって、ブラームスの交響曲全集というとディスク二枚に収めてしまうパターンも増えてきましたが、三枚だと必ず入っているのが、ハイドン変奏曲とこの2曲。2番と3番の狭間におかれ、番号もつながっているこの曲は大学祝典序曲の陽に対して、悲劇的序曲は陰と性格的に対照的ですが、ブラームスの生涯で最もアクティブだった時期の作品だけあって、どちらもブラームス流のダイナミズムと大家の余裕ようなものが良くでている作品といえます。

 まず、大学祝典序曲ですが、当時歌われていた4つの学生の歌をおりこんで作られたということですが、どの旋律がそうなのかよくわからないところもありますが、途中聴こえてくるコラール風なところやトラッドっぽい旋律などきっとそうなんでしょうね。とはいえ、基本的にややユーモラスでリズミック、バウンドするような第一主題と、壮麗な第2主題を中心としたソナタ形式でつくられているようで、全体としてまごうことなきブラームス的作品といえましょう。ただし、セレナードとか第2番あたりに共通する田園的というか牧歌的なブラームスをやや重厚に仕上げたという感じです。セルの演奏はこの曲の祝典的なところはあまり考慮しないで、ベートーベン風な序曲としてすっきりくっきり、かつ流れるように仕上げます。
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