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ブラームス アルト・ラプソディ/ボールト&LPO他

2006年11月18日 19時48分43秒 | ブラームス
 管弦楽伴奏付きの歌曲もしくは合唱曲というのはブラームスの場合数えるほどしかないけれど、この曲はその中でも「ドイツレクイエム」と並んで最も有名なものではないか。約11分の比較的短い曲だけれど、アルト独唱をフィーチャーした前半は、いかにもブラームスらしい重厚で悲劇的なムードに始まり、アルトが切々と悲しみを綴っていくと、やがて合唱が加わり、その悲しみが浄化されていくような展開になっていくという筋書きが、この手の曲としては分かりやすいのが、馴染まれているのもしれない。まぁ、少なくとも「ドイツレクイエム」や「運命の歌」よりは分かり易いのは確かだと思う。

 ちなみにこの曲、ブラームスの失恋がきっかけでつくられたらしい。ブラームスはシューマンの妻だったクララとも、恋愛関係にあったらしいが、その後、その娘のユーリエにもほのかな恋愛感情を抱いていたらしく、彼女がどこかの伯爵と婚約してしまった時に、その悲しさの代償として曲を書いた....みたいな話をどこかで読んだことがある。この曲のわかりやすさって、けっこうこうした下世話な「悲しさ」みたいなところ故、なのかもしれない....などといったら愛好家に怒られるだろうか。
コメント
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