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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

The Early Beatles

2006年07月15日 23時12分14秒 | Beatles
 ビートルズの作品のアメリカの発売権はいろいろ複雑で、例えば「ア・ハード・デイズ・ナイト」は映画の配給元であるユナイテッド・アーティスツから出たし、ごくごく初期の作品の発売権は、「抱きしめたい」でメガトン・ブレイクする前は、実はキャピトルではなく、VeeJayとかSwanといったアメリカのマイナー・レーベルがもっていたりした。このあたりの事情も絡んで、キャピトルのアルバムの選曲は、妙にかゆいところに手が届かなかったりするのだが(笑)、このアルバム、65年になって、前述のマイナー・レーベルが版権を離したんだか、倒産したんだで、めでたくキャピトルに発売権が移行して発売になったものである。だから、タイトルが「初期のビートルズ」....実にわかりやすい(笑)。

 選曲は11曲中、10曲が「プリーズ・プリーズ・ミー」からのもので、両面の冒頭に「ラブ・ミー・ドゥ」と「プレーズ・プリーズ・ミー」を配しているあたりと、アメリカらしい刹那的な構成を感じさせるが、ほとんど印象としてはアルバム「プレーズ・プリーズ・ミー」の地味なヴァリエーションという感じで、キャピトルらしい妙ちくりんな選曲の妙というのがない分、印象の薄い仕上がりといえる(ジャケも「フォー・セイル」の裏ジャケの流用だし)。個人的にもこのアルバムは愛聴した記憶がない。メリットとしては、アルバム「プレーズ・プリーズ・ミー」の諸曲をキャピトル・エコーの、しかもステレオ・ヴァージョンできけることかもしれない。「プレーズ・プリーズ・ミー」など例のジョンが途中で歌詞を間違え、笑い気味に歌うヴァージョンで、マニアならそれだけでもうれしいかもしれないし、例のエコーのおかげてこの曲のキレだとスピード感が後退し、グラマスな趣にかわっているあたりも、キャピトルらしいところだと思うが....。
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