1989年に発表されたジョン・マクラフリンの大傑作です。この作品、80年代以降のマクラフリンが行ってきた活動の総決算であると同時に、その後の活動をも予見させた極上の「マクラフリン幕の内弁当」ともいえる内容ですが、とにかく豪華なゲスト陣と音楽の充実度という点で、これに前後する諸々の作品が、ほとんど霞んでしまうほどの作品です。こういうアルバムの場合、代表的な曲をレビュウする方が、内容が伝わると思いますので少しだけ。
注目されるのはまずなんといっても1曲目の「ジュンゴ」のジェフ・ベックとの共演。いくら相手がロックの分野といえども、御大ジェフ・ベックを呼んできたのは、大物の共演が日常茶飯事のジャズといえどもさすがに絶句です。しかも前半ではベックに華を持たせつつ、途中からしっかりソロの主導権を握るあたりは知能犯的な狡さを感じさせますし、ラストの転調部分以降で見せる「おとなのギター・バトル」は、「おぉ、ジャズだなぁ~」と思うことしきり。
お次は6曲目の「ジャズ・ジャングル」。マイケル・ブレッカー、ジム・ベアード、ジェームス・ジュネス、デニス・チェンバース、ドン・アライアスを擁した14分にも渡るNYフュージョン風な作品で、音の方はおおよそこのメンツから想像した音がそのまま出てくるという感じでなのですが、それにしてもこのテンションの高さは尋常ではありません。特にデニス・チェンバースのテンションがレッド・ゾーンに入って来たとおぼしき6分以降のバンド全体が取り憑かれたように進んでいく怒濤の勢いは、筆舌に尽くしがたい凄まじさものがあります。げっ、凄ぇ!。ついでにこのメンツのブレッカーがデビッド・サンボーンにスウィッチした10曲目「新人類」も、テンションという点では多少落ちますが、ほぼ同等の出来。
後、なんでFOしちまうんだよ~と曲が短いのか欠点ですが、8曲目の「イングリッシュ・ジャム」は、前述の「ジャズ・ジャングル」の英国版ともいえるスティング(おいおい、ここで出てきますか!)+ヴィニー・カリウタからなるギター・トリオで演奏されたアブストラト色満載のアグレッシブなジャムで、これは個人的なお気に入り。それにしても、なんで2分でFOしちまうんだ!。
そんな訳で、この他にもお懐かしやシャクティ、そしてスパー・ギター・トリオの再現、ジョーイ・デフランコとの共演等々語るべき内容はまだまだあれど、このくらいにしときましょう。個人的には「これを聴かずに死ねるか」の1枚です。
注目されるのはまずなんといっても1曲目の「ジュンゴ」のジェフ・ベックとの共演。いくら相手がロックの分野といえども、御大ジェフ・ベックを呼んできたのは、大物の共演が日常茶飯事のジャズといえどもさすがに絶句です。しかも前半ではベックに華を持たせつつ、途中からしっかりソロの主導権を握るあたりは知能犯的な狡さを感じさせますし、ラストの転調部分以降で見せる「おとなのギター・バトル」は、「おぉ、ジャズだなぁ~」と思うことしきり。
お次は6曲目の「ジャズ・ジャングル」。マイケル・ブレッカー、ジム・ベアード、ジェームス・ジュネス、デニス・チェンバース、ドン・アライアスを擁した14分にも渡るNYフュージョン風な作品で、音の方はおおよそこのメンツから想像した音がそのまま出てくるという感じでなのですが、それにしてもこのテンションの高さは尋常ではありません。特にデニス・チェンバースのテンションがレッド・ゾーンに入って来たとおぼしき6分以降のバンド全体が取り憑かれたように進んでいく怒濤の勢いは、筆舌に尽くしがたい凄まじさものがあります。げっ、凄ぇ!。ついでにこのメンツのブレッカーがデビッド・サンボーンにスウィッチした10曲目「新人類」も、テンションという点では多少落ちますが、ほぼ同等の出来。
後、なんでFOしちまうんだよ~と曲が短いのか欠点ですが、8曲目の「イングリッシュ・ジャム」は、前述の「ジャズ・ジャングル」の英国版ともいえるスティング(おいおい、ここで出てきますか!)+ヴィニー・カリウタからなるギター・トリオで演奏されたアブストラト色満載のアグレッシブなジャムで、これは個人的なお気に入り。それにしても、なんで2分でFOしちまうんだ!。
そんな訳で、この他にもお懐かしやシャクティ、そしてスパー・ギター・トリオの再現、ジョーイ・デフランコとの共演等々語るべき内容はまだまだあれど、このくらいにしときましょう。個人的には「これを聴かずに死ねるか」の1枚です。