UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

「独房」転じて「単独室」さらに転じて「個室」、テレビあり冷暖房なし・・・

2014-11-13 01:38:57 | 日記

GGI、数年前から「お遍路」ならぬ「刑務所巡り」をしております、別に高尚な目的があるわけではありませぬ

 大学で建築を学んだGGIの優秀なる甥が、かつて卒業制作で「アナザー・ワールド(ソサエティだったかな?)」と題して刑務所の建築をテーマにしておりましたが、まあこのアナザー・ワールドと申しますか異界の現実を見ておくのも無意味ではなかろうと思っているだけであります

 かようなしだいで、GGIはみなさまより若干、最近の刑務所事情に詳しいのですが、先日の新聞(118日、朝日夕刊)に北海道は旭川の刑務所で、ベッドが備えられた独房が導入されたというニュースが掲載されておりました

 今夜の写真はこの記事を撮ったものです、すこし文字が小さくてはっきり読めないのではないかと思いますが、よろしければクリックしてご覧くださいませ

 見出しは「受刑者にベッド付き個室:高齢化や寒さ考慮」です。同記事によれば、最近の「官民協働方式」なるものによる刑務所ではベッド付きの「個室」はあるものの、国が管理運営する刑務所でのベッド付き「個室」は初めてであり、今後増やしていくとのことです

 この記事を読んでいてGGIは思わず苦笑してしまいました、かつて「独房」と称されていたものが、この記事では単に「個室」と表現されていたからです、GGIはおもわず「おいおい記者さんよ、個室というのはマンションや寮などの部屋のことを言うのであるぞ(あるいはトイレの別称であるぞ!)、「独房」を「個室」などと称するのは無神経というかモノを知らんというか、まあ限りなく欺瞞にちかいぞ」とつぶやいてしまいました、「ベッド付き個室」なんていう見出し、まるで不動産屋さんの広告みたいではないか!

この記事を書いた記者さん、わかりますか?君も知っているように、この写真には写っていないけれど、この写真の手前には格子が入った小さな窓がついた、外側から鍵がけられるようになった頑丈なドアがあるのですよ、これは個人を強制的に閉じ込めておくための部屋ですよ、、勝手に外に出ることができない部屋ですよ、そんなものがを果たして単に「個室」と表現していいのですか?

 ついでながら申しますと、刑務所関係者も「独房」と称するのを嫌がっているようであり、「単独室」と称しています、「雑居房」のことは「共同室」などと称しております、名称を変えれば実態も変わる言うものではありませぬ、ですからこれも限りなく欺瞞、偽称にちかいと言うべきでありませう

 と話が脱線いたしましたが、この個室、広さはこれまでの3畳の和室よりは若干広い7.5平方メートルだそうです。写真には写っていませんが、ベッドの向こうに便器が置かれています。机を置くスペースがあるなど、確かにいままでよりは少し広い感じがいたいします、しかし布団や私物などを置きますと、やはり最低限の広さではないかと思います咲いて

 記事によれば、建て替えにあたってこのような「洋式の個室を導入した」のは、毎日の布団の上げ下ろしなどが負担になる高齢者が増えつつあることや、冬は結露して、湿気で畳にカビが生えたりすることなどが悩みとなっていたからだそうであります

 写真をご覧になると分りますが、薄型のテレビも設けられています、わが庵のテレビは未だにブラウン管式のものでありますので、ちょっぴりわが庵よりは進んでおります

 テレビが「個室」にも設置されるようになったのはごく最近のことではないかと思います、GGI、わが湖国の刑務所を数年前に見学しましたが、そのときは「個室」にテレビはありませんでした、しかし今年、ふたたびこの刑務所を訪れたときは各部屋にテレビが備えられていました、刑務所内の工場などで一日働いて夕食をとったのちは、就寝するまで自由に見ることができるそうです

 受刑者にとりましてはテレビは貴重な情報源でありますから、テレビが備えられ自由に見ることができるようになったことは大変良いことであります、しかしながら問題は冷暖房です、とりわけ暖房です、この記事でとりあげられている刑務所は北海道の刑務所でありますので暖房設備はあるものと思われますが、日本の刑務所には、北海道のような寒冷地を除いて、原則として冷暖房設備はありません、

 あるとしても真夏に雑居房や廊下に扇風機が用意されるくらいのものであります(病気の受刑者などのため、いくつかの部屋にだけ冷暖房設備が用意せれている例はあるようです)、GGIは刑務所を見学するたびに、「冷暖房の設備はどうなっているのですか」と質問するのですが、答は決まっています

 「冷暖房設備はありません」
「なぜですか?」
「予算がありませんから」

 ときには次のような答が付け加えられます

 「それに世間との関係もあります、世間には冷房も暖房もろくにないまま暮らしている(貧しい)人々もいます、ですから受刑者に冷暖房設備なんか贅沢だ、などという批判を招きかねません」

 しかしながら、刑務所に冷暖像施設がないと申しましても、それは刑務所内の受刑者が収容されている区画に限ったことであります、刑務所内の管理棟など、事務的・管理的な仕事に携わる職員が働く区画や刑務官がデスクワークなどをする区画や部屋などにはちゃんと冷暖房設備が備えられているのです

 ですからGGIは刑務所に冷暖房施設がないのは単に予算のせいではないと考えております、オレたちまともな人間には冷暖房施設は当然の権利であるけれど、こんな悪い事をした連中にはそんな権利なんかあるもんか、と当局は当然の如く考えているのではないかとGGIは確信しております

 しかし、暑さ寒さは人間の善悪とは関係がありませぬ、誰でも暑いものは暑い、寒いものは寒いのであります、刑務所の職員が寒いと感じるときは、受刑者も寒いのであります、ですからオマエらは悪い事したんだから、暑いのも我慢しろ、寒いのも我慢しろというのは、「悪いことした人間は多少差別されたってしょうがないだろう、大きな顔して何を文句言うんや」というのは人間を人間あつかいしないということでありますかすから、これは人権侵害ではないかと、すくなくとも人権軽視ではないかと、これは罪を憎んでついでに人も憎むということになるのではないかとGGIは考えるのですが、率先して人権を尊重すべき法務省がこんなことをしてもいいのでありませうか?

 そして刑務所でも御多分に漏れず、高齢化が進んでおります、GGIと同年配の受刑者が増えつつあり、介護が必要となる受刑者も増えております、しかしながら刑務所では具体的対策をほとんど講じられておりませぬ、ほとんどの場合、介護を専門とする職員はおいていないようです

 先日見学した初犯者のみを収容している湖国の刑務所もそうでありました、寝起きや衣類を着たり脱いだりという日頃の動作が不自由になっている受刑者にどのように接しているのか、手助けをしているのかと尋ねましたら(雑居房の場合は)「同室の受刑者が出来るだけ手助けするように命じている」という、なんとも頼りない答が返ってきただけでありました、一度悪いことをした者はどこまでもまともに人間扱いされないということでありませうか・・・・

 グッドナイト・グッドラック!

 

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