UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

歴史は巡り巡って・・・「いちご白書」がもう一度・・・

2024-05-19 01:26:55 | 日記
5月3日の朝日新聞の川柳欄に「いちご白書」云々といった句が紹介されていました。神奈川県の方の投稿です

《 腐っても「いちご白書」の起こる国 》

選者の評は「米学生抗議」の一言

この句の「いちご白書」が何のことか、この句の意味するところは何かがすぐにお分かりになった方は相当年配の方です。私と同様の後期高齢者の方でありませう。もっと直截に申しあがれば、あのベトナム戦争の時代を記憶されている方です。「いちご白書」のことを何もご存知ない方のはこの川柳はちんぷんかんぷんでありませう

『いちご白書』(原題:The Strawberry Statement)というのは、米国ジェームズ・クネンという19歳の学生による1969年に出版されたノンフィクションと同書を原作に1970年に製作されたアメリカ映画のことです。この映画は1970年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞しており、広く世界で上映されました。

この映画が公開された1970年当時、まだ米国は泥沼化したベトナム戦争の最中であり、米国に限らず世界各地でベトナム戦争に抗議する反戦運動が盛んにおこなわれていました。日本でも作家の小田実が率いる「べ平連」(ベトナムに平和を市民連合)などが活発に運動を行ってことをご記憶の方もおられることでせう。私も時おり大阪でのデモや集会に行ったりしていましたが、この映画は、当時米国のコロンビア大学で行われていた学生たちの反戦運動をドラマ化したものです。

ベトナム戦争のことを知らない方でも、イスラエル軍によるガザ攻撃のニュースに関心をお持ちであれば、選者の評に「米学生抗議」とありますので、この川柳は米国内で最近になってコロンビア大学などの学生たちがイスラエルによるガザ攻撃に反対する運動を始めたというニュうースに関連したものであることがお分かりになるでありませう。

そしてベトナム戦争の時代をご記憶の方であれば、「えっ!コロンビア大学って、かつてベトナム戦争学生たちが激しい抗議行動を行っていた、かつて、あの『いち白書』で広く世界に知られることになった、あの大学じゃないか!」と驚かれることでありせう。えっ!あのコロンビア大学で半世紀を経て再び学生たちが立ち上がって反戦運動を行っているなんて!!・・・

そうなのです。冒頭の川柳はこのコロンビア大学の学生たちの知性と勇気に満ちた行動を讃えた句なのです。「最近のアメリカはトランプのような理屈も何もない、ただ乱暴で勝手なだけの人物が人気を博したりするような、腐ったような国だけれど、それでも民主主義は生きているのだ、だからあの『いちご白書』で描かれていたことがもう一度起きるのだ、『いちご白書』が再現されるようなことが起きるのだ、米国はそのような国なのだ」という意味の川柳なのです。「それにくらべてこの日本は・・・」というのがこの川柳の作者の気持ちかもしれません・・・

コロンビア大学をはじめとした米国のいくつかの大学で4月下旬に始まったイスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区の人々への攻撃に反対する抗議の声は、燎原の火よりもはるかに早く、あっという間に全米50の州のうちの45州の140ばかりの大学に広がり、それが英独イタリアなど欧州の大学に広がり、さらにはオーストラリア、ニュージーランドの大学にまで広がっています。

あるコロンビア大学の学生は「学生たちは自分の教育、キャリア、自身の身体を、ためらうことなく捧げています。抗議するだけはなく、私たちはユダヤ人の学生を、差別されないよう守ります」と話しています。近くを通りかかったコロンビア大学を卒業したという人物は「学生たちはもうすでに立派な成果を上げていますよ!」と晴れやかな表情で語っていました・・・

今日の写真はコロンビア大学の学生たちのデモの様子を撮ったロイターの写真を借用いたしました。よろしければクリックしてご覧になってくださいませ。

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック
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