UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

「殺さしめてはならない」ということが大切なのでは?・・・・

2022-06-19 01:51:41 | 日記
数日前、近くの真宗大谷派のお寺の前を通りかかりましたら、門の脇の掲示板に新たな貼り紙がしてありました。

このお寺の住職さん、今は息子さんにすでにその座をお譲りになっていますので正確には元住職さん、GGIの学校時代の一年先輩、何かと世話になることがあるのですが、この人物、ときおり警句めいたものをダイナミックな肉筆で一気に記して掲示板に貼りだし、世に仏の教えを広めることに努めておられます。達筆ではありませんがなかなか勢いがあります。

GGIはこの掲示板の一番の愛読者であると確信しております。ときには、仏陀様、あなたのおっしゃることは真に正解でございます、と思わず最敬礼、頭を下げざるを得ないことがあります

今日の写真はこの新たなる貼り紙を撮ったものです。どうかクリックしてご覧になってくださいませ

新しい貼り紙には

「殺してはならない 殺さしめてはならない  法句経」

「法句経」というのは原始仏教の経典、ブッダさまの真理の言葉が記されているそうであります。GGI、この貼り紙を目にして、すぐには理解できず、しばし沈思黙考を試みました

そうだよなあ、殺してはならない…これは当然だよなあ、誰でも言うよなあ、ことに最近は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってからは、この日本では誰もが、政治家もメディアの皆さんも、テレビに頻繁に登場するコメンテーター屋さんも、各種評論家や学者さんや物書き屋さんも、口をそろえていうよなあ、「殺してはならない、ロシアはウクライナ人を殺してはならない」って、でも、野蛮な死刑なんかやめなさいという人はこの日本では、いないことはないけれど、少ないよなあ・・・選挙で死刑廃止を公約に掲げる候補者は皆無だよなあ・・・

それはともかく、さすがブッダさまだなあ、ひとを殺してはいけいなとおっしゃるだけではなく、誰か他者をして「殺さしめてならぬ」とまでおっしゃるとは・・・凡人はとてもここまでは思いが及びませぬ、たとえばウクライナ問題について「殺さしめるな」という視点からの言及は、少なくともこの日本では皆無ではないかなあ・・・でも、言われてみれば「殺さしめてはならぬ」っていう思いを抱くこと、そのような視点から考えることはとっても大切ではないかなあ、だって、自分は人を殺したりしないけれど誰か他人に「殺さしめて」平気でいるようでは下の下だからなあ・・・

でも現実をみれば、すくなくともこの日本では、「ロシアはウクライナ人を殺してはならぬ」「ロシアをやっつけろ」とは言っても、「ウクライナ人を殺さしめてはならない、ロシアに殺さしめてはならない」とは言わないよなあ

どうしてかなあ・・・「ロシアに殺さしめてはならない」なんて言ったりすると、なんていうこと言うんだ、じゃあロシアに殺さしめているのは、ほんとは一体どこの誰なんだということになって・・・問題が俄然ややこしくなって、挙句の果て、あっちこっちに飛び火して、挙句はわが身に火の粉が降りかかってこないとも限らない・・・

仮に誰かが、あるいは何かがロシアに「殺さしめている」としたら、それはソ連から独立してから今日に至るまでのウクライナの「国内事情」あるいはウクライナを取り巻く状況などが何か関係しているのと違うかなあ・・・

そういえば、ウクライナ国内の「不都合な真実」について、メディはちゃんと書かないとある学者さんが言っていたなあ、先日、朝日新聞の記者のインタビューに対して早稲田大学の憲法学が専門の水島朝穂さんという先生が言っていたよなあ、でも目の前で重要な問題点をちゃんと報じようとしないメディアの怠慢を指摘されたというのに、朝日さんはその後も何も書かないなあ、リッパな新聞だなあ、朝日に限らず日本のメディアは何も書かないなあ・・・「不都合な真実」はほんとうは「誰が殺さしめているのか」という問題と関連しているかもしれないのになあ・・・

上記の水島先生の発言の内容は以下のようなものです(朝日2022年5月27日:オピニオン&フォーラム「軍事が語られる日常」と題された記事より)。

この先生、はじめに「国際社会がロシアによる侵攻を非難し、ウクライナ国民を支援するのは当然です。しかし、その方法としてNATOを中心とした支援国の大量の兵器供与とハイテク通信技術の提供によるロシアとの実質的な代理戦争となっていることは問題である」と前置きしてから以下のように、なかなか意味深長なことをおっしゃっています。このたびのウクライナ紛争が実質的に代理戦争と化しており、その点が極めて危険なのだという意味のことをGGIも以前の日記に記していますが、水島先生、さらに一歩踏み込んで次にように指摘しています。

《1990年8月のクウェート侵略から湾岸戦争に至る過程も『米国の挑発による過剰防衛』という見方がありました(ラムゼイ・クラーク元・米司法長官編「アメリカの戦争犯罪」)。今回も既視感があります。ウクライナ政権の「不都合な真実」についても、メディアはもっと冷静かつ客観的に伝える必要があるでしょう》。

上記の《今回も既視感があります》というのは、ロシアのウクライナ侵攻に至る経緯やその後の状況がクウェート侵略と湾岸戦争に至る経緯と似ているような感じを受ける、といった意味であると思われますが、具体的意味合いはGGIにはわかりかねます・・・

「ウクライナの不都合な真実」というフレーズは日本のメディアがほとんど用いていない聞きなれないものなのですが、GGIは「ウクライナの不都合な真実」の類のひとつではないかと思われることをしっております。それはウクライナがアフガニスタンに派兵していたという事実です。当時、NATO加盟国をはじめした多くの欧州諸国が、米国がしかけた戦争でアフガンに派兵していました。国連でロシアのウクライナ侵攻を非難する決議が採択された際、イスラム圏の国々がこのことを指摘していました。ウクライナはいずれNATO加盟というエサに釣られたのです (ドイツも派兵していました。しかし、ドイツは後にアフガン紛争はドイツの安全保障とは何ら関連性がないとして撤兵していますた。念のため申し上げておきますと、日本は派兵しませんした。日本国憲法のおかげです。ただし、再日米軍が大挙してアフガンに出動していました)

(なお、上記の水島先生はNATO諸国がアフガンに派兵していたと言う事実について、「ソ連が崩壊し、ワルシャワ条約機構が解体した後、存続の危機に陥ったNATOはアフガニスタンなど域外に派兵し、加盟国の「東方拡大」を進めてきました。そして今、国連を中心に地球規模での貧困や格差、温暖化など国際社会が協力すべき時に、『軍事への復古』が始まったわけです。その意味でNATOの「北方拡大」まで引き出してしまったプーチン・ロシア大統領の責任は重大です」と述べています。

NATOすなわたち北大西洋条約機構なるものの動きについて、GGIがこのような説明に接したのは初めてです。NATOは欧米の軍事同盟であり、日本人にはいまひとつ馴染みのない存在なのですが、NATOという組織はこのようにあちこちに手を伸ばすような存在と化しているのかと、とても勉強になりました。先生のこの説明がほんとうであるならば、このようなNATOの動きがこのたびのウクライナ紛争の背景にあるという可能性は大であるということになるでありませう・・・)

かようなしだいで、沈思黙考の結果、この貼り紙を目にして、《ロシアのウクライナ侵攻について「殺してはならない」とは誰にでもいえる、しかしウクライナ紛争を考えるにあたっての、日本にとっての、欧米の大国をはじめとして国際社会にとっての、ほんとうの問題は「殺さしめてはならない」ということではないのか、そのための行動ではないのか》とGGIは思い当たるに至りました。ブッダさん、ありがとうございます。こころから感謝申し上げます

それがどうした!感謝しているだけでは意味がないやろ!と言われるととても困るのですけれど・・・・

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!
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