UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

ゴーンさんのやりたい放題は元をただせば腑抜け御用労働組合のせい

2018-11-23 02:12:36 | 日記
日産のゴーンさんがお騒がせしてますね。高額の報酬を隠していたとかその他いろいろ会社のあっちこっちから巨額のおカネを大胆にくすねたり、つまみ食いしたり、実のお姉さんにまで年間一千万円ほど贈呈していたり・・・・

まあ、法に触れることをしたのではないかとは思われるのですが、まだ有罪とされたわけではなく、起訴さえされておりませんので、今の段階ではあくまでも「推定無罪」(「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という、近代法の基本原則)です。ですからGGIは「ゴーン」などと呼びつけるようなことは致しませぬ。失礼であり人権侵害だからです。

この騒ぎ、政治家かなんかが公金に手を付けたり「お友達」なんかのために役人に忖度させてて不正を働いたという問題ではなく、いくら大企業とはいえ一私企業の内部におけるお金のゴタゴタでありますので、本質的には私的なキャンダルであり、それほど大騒ぎしてメディアが連日浮かれ騒ぐほどの問題ではありませぬ、というのがGGIの考えです。スキャンダル専門の週刊誌向きのニュースではないかと、朝日さんをはじめ日経新聞を除く日本の大メディアのみなさんに申し上げておきます。

ただ、この騒ぎを知ってGGIが最初に気になったのは、果たしてゴーンさんという人物、世間がもてはやすほどの名経営者なのであろうか?ということでありました。業績が低迷していた「日産」という大企業の経営状態を「V字回復」させたなどとして誉めそやされているようですが、11月21日に朝日新聞に次のようなことが記されていました。

「(日産・ルノー・三菱自動車の連合で)昨年には世界販売台数がトヨタを上回る1060万台を達成した。だが利益率はトヨタに大きく水をあけられている。SBI証券の遠藤功治氏は《コストカットがはまった最初の5年間はうまくいった。だが、残りの十数年は評価できない》と指摘する」

この一文を読んで、ハハ~ン、やっぱりそうなんだあ・・・とGGIは納得しました。ゴーンさんがルノーから派遣されたのが1999年、日産の社長さんになったのは2000年。最初の5年間というのは工場閉鎖にともなう大量の人員整理すなわち首切り、系列会社の整理すなわち下請け会社つぶしという荒治療を行っていた時期です。

この荒治療の中心は何と言っても人員整理という名の首切りです。ゴーンさんが名経営者ともてはやされるのはなぜか、その内実は大量首切りの敢行・貫徹であるというのがGGIの考えです。

すなわち、1999年から3年半の間に日本の企業では過去最大の規模とされる2万1千人(グループの全従業員の14%)にのぼる首きりを強行したのです.労働者の経済的大虐殺といってもよいでありませう(さらに2009年にも、リーマンショックを理由に大量に人員整理を行っています)。

この結果、2001年3月期の決算では過去最高の収益を達成しています。これが驚くべき「V字回復」の中身なのです。大量の首切りで人件費が大幅に削減できれば、V字回復するのはあたりまえ、何も驚くべきことでもほめそやされることでもありませぬ・・・

会社が傾いたときの経営立て直しの一番手っ取り早く且つ安易な方法は人員整理を行うことです。こんなことは何も「名経営者」でなくても、並みの経営者、誰でも、このGGIでさえ簡単に考つくことです。

しかし、大量の首切りを行うとなると、労働組合をはじめいろいろ反対する人が出てきるため決して容易ではありません。まして過去に例がない大量の首切りとなると難問が続出、本来であれば労働組合が抵抗して大労働争議に発展しかねません。

要するにゴーンさんが「コストカッター」などと実業界でもれはやされ名経営者とされているのは、日本を代表する大企業のトップとして強引に前例のない大量の人員整理を敢行することに成功したからなのです。名経営者などといわれるものの、その経営術の核心は強引な首切りに過ぎない、これがゴーン式経営の内実なのです。が、誰にもやれそうもないと思われたことをやった、その結果業績を「V字回復」させた、だから名経営者だというわけでありませう。

しかしながら、GGIが見るところ、この大人員整理が成功したのは決してゴーンさんの力なんかではありませぬ。一見そのように思われますが実はそうではありませぬ、労働組合のおかげです。日産労働組合のせいなのです。

普通であれば日本で最大規模の人員整理でありますから、労働組合は徹底的に抵抗、デモをやったりストライキを敢行せざるを得ないはずであり、したがった、そう簡単には大量首切りに成功することはできません。

しかしながら、日産労組が強く抵抗した形跡はほとんどありませぬ。日本を代表する労働団体「連合」も何もしておりませぬ。解雇の条件などで会社とある程度の交渉らしきもの、条件闘争らしきものを行ったのかもしれませんが、実質的に何も抵抗しなかったのと同じことです。デモやストライキで必死で抵抗していたならば、連合が本気で闘争を支持・支援していたならば、ゴーンさんの首切りが果たしてか成功したかどうか、おおいに疑問です・・・

すなわちゴーンさんが「リバイバルプラン」とやらの目玉である大量首切りに成功して名経営者と誉めそやされるようになったのは、腑抜けの御用労働組合や労働団体のおかげなのです。ですからゴーンさんは名経営者でもなんでもありませぬ。

労働法ではちゃんとストライキ権が保障されています。ですが、企業内組合という「労使協調なあなあ」労働組合、つまり大企業の労働組合にとっては、労働組合の強力な武器である「ストライキ」という言葉はいまや死語と化しています。もちろん「連合」という名の誰と連合しているのか定かでない組織も、唾棄すべき過激なものであるとしてストライキを指導する気などまったくありませぬ。ストライキをやる気がない組合など、コーンさんにとっては赤子の手をねじるようなものです。

その結果、首切りにあたっての最大の障害物は労働組合のはずなのですが、日産の腑抜け労働組合相手に味をしめたゴーンさんは、もう恐いものなし、会社の中でやりたい放題の「名経営者」になっていったのです。これは当然の帰結であります。でも、日産労組の幹部のみなさん、ノー天気と無責任の極みですから、このたびのゴーン・キャンダルを生み出したA級戦犯の一人は日産労組なのですが(もう一人の戦犯がゴーンさんの暴走を座視していた日本人経営陣)、何の責任も感じていないでありませう

フランスの労働組合は日本とは異なり今でも何かあると結構ストライキをやっておりますから、ゴーンさんも、日産よりも業績が悪いとされている古巣のルノーでは、大量首切りはできないでありませう・・・

今日の写真は11月18日、日産スペインのバルセロナ工場で1680人の人員整理が計画されていることに抗議してバルセロナ市内で2回目の大規模なデモを行う同社従業員の姿(AFP撮影の写真)です。

11日に行われて1回目のデモについてAFPは以下のように報じています

「11日、日産自動車(Nissan Motor)の現地工場の雇用削減に反対する従業員ら数百人が抗議でデモを行い、一部の参加者が日産オフィスの入っている建物に卵や看板を投げつけるなどして気勢をあげた。市内中心部の大通りも、デモ隊によって交通が遮断される事態となった。」


なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする