UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

油の一滴、酒の一滴・・・

2014-07-20 15:03:23 | 日記

7月17日、朝日新聞の川柳欄、冒頭につぎのような句が掲載されていました

 《あのときも油欲しくて南進し》 

 奈良県の方の作です、秀作であることを示す☆印がつけられていました

 この句、先の大戦の記憶が多少なりともある方はすぐに意味がお分かりになるのではないかと思いますが、若い方にはピンとこないかもしれませぬ、選者が「一句、存立が脅かされ、明白な危機があった、と」という解説を添えていました

 そうです、この句、いま世を騒がせております集団的自衛権行使の例として、あのアベ君がペルシャ湾の機雷除去のために自衛隊を派遣することを挙げているのを題材にしたものです

 機雷除去は国際的に戦闘行為の一つとみなされるのですが、わが国の石油供給源であるペルシャ湾で戦乱が起き、機雷で封鎖された場合、集団的自衛権による武力行使の要件に該当するというのがアベ君の考えです

 すなわちペルシャ湾が機雷で封鎖され、石油の確保に困難が生じそうになれば、「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危機」に陥るというわけです

 先の大戦では、わが日本軍は石油を求めて南方へ侵攻したのでありましたが、この句を目にして、GGIは戦時中の国威発揚のスローガンをすぐに思いだしました、曰く

 《油の一滴は血の一滴!》

 アベ君もこのスローガンを信じているということでありませうか

 昨日、この川柳と戦時中のスローガンの話を某知人にしましたら、彼がのたまひました

 「そういえば、終戦後の学生時代、《酒の一滴、血の一滴》なんて言っていた連中がいたなあ・・・・」

 まあ、ワインのことを「命の水」などと言ったりしますので、当たらずと言えども遠からずというところかもしれませんが、「油」のほうはいかがでありませうか・・・

 今日の写真は戦時中に朝日新聞社が出版した本の表紙です(早川タダノリ著:「神国日本のトンデモ決戦生活」、ちくま新書より借用)、よろしければクリックしてご覧くださいませ

 グッドナイト・グッドラック!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする