透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

塩尻市洗馬の火の見櫓

2020-08-07 | A 火の見櫓っておもしろい


185(再)火の見櫓のある風景 塩尻市洗馬(せば)下小曽部 3脚6〇型 撮影日2020.08.07

 この火の見櫓を既に5、6回スケッチしているが、どうも思うように描けない。構図は魅力的で、それ程描きにくいとは思えないのだが・・・。右側の住宅の壁面が正しく理解出来ていないこともその一因かもしれない。加えて瓦屋根の重なりを描くのが難しい。この週末にもう一度試みたい。



半鐘が外され、見張り台の床に置いてある。半鐘の替わりにサイレンが設置してある。主役交代か・・・。


 


「ソラリスの陽のもとに」スタニスワフ・レム

2020-08-07 | H ぼくはこんな本を読んできた

320

 『ソラリスの陽のもとに』スタニスワフ・レム(*1)(ハヤカワ文庫)はソ連の映画監督タルコフスキーによって映画化され、1977年の春に日本で公開された。ぼくはこの映画「惑星ソラリス」を東京の岩波ホールで観た。原作を読んだのはずっと後で、たぶん1993年。

ソラリスは海に覆われた惑星。なんとその海は「知的生命体」で人の脳の思考活動や記憶を読み解き、それを目の前に出現させてしまう。この発想からしてすごい。ソラリス探査のために宇宙ステーションにいる主人公クリスの前にソラリスは何年か前に死んだ恋人(映画では確か妻)ハリーを出現させる。

映画を観たのは今から40年以上も前だが、未来都市として撮影された首都高速(手塚治虫が描いた未来都市ほどではないにせよ、確かにビル群を縫うように伸びる空中高速は当時かなり未来的だった)とラストに主人公クリスの故郷の家が、島となった敷地周辺と共にソラリスの海に浮かびあがるシーンを鮮明に覚えている。

忘れ難きはやはり家族、そして故郷。たとえ地球から遠く離れた宇宙にいたとしても。それが人としての原点、ということなのだろう。

**思考する〈海〉と人類との奇妙な交渉を描き、宇宙における知性と認識の問題に肉薄する、東欧の巨匠の世界的傑作**(カバー裏面の紹介文より)

再読したい作品。



レムの作品では『天の声・枯草熱』(国書刊行会2005年初版第1刷発行)が書棚にある。スタニスワフ・レム コレクション全6巻にソラリスと共に収録されている作品。


*1 ポーランドのSF作家
2016.04.18の記事 改稿再掲