透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「八月六日上々天氣」

2017-08-06 | A 読書日記



■ 塩尻市市民交流センター・えんぱーくで行われた長野まゆみさんの講演を聴いてきた。「作家生活30年を振り返って」と題した講演だったが、後半は聴講者の質問に応えるというかたちで進められた。

どうやら長野さんは女性に人気の作家のようで、聴講者の大半が女性だった。質問したのも全員が女性で、質問の前のコメントから察するに、デビュー作の「少年アリス」を読んで以来のファンという人が多かったようだ。

講演終了後は例によってサイン会。会場の入り口に平積みされた本の中から『八月六日上々天氣』河出文庫を買い求め、サインをお願いした。

本のカバーの裏面の作品紹介文に**少女たちの目から原爆を描き話題となった名作。**とある。今まで読んだことのない作家だからどんな作品なのか見当もつかないが、なんでも読んでやれ精神で、とにかく読んでみることにする。

**屋号の蝶を染め抜いた万蝶ののれんは、柳橋の火の見やぐらを過ぎてすぐのところにひるがえる。**(16頁) 読み始めたら火の見やぐらが出てきた。