透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「形の生物学」を読む

2011-03-02 | A 読書日記



 『形の生物学』 本多久夫/NHKブックスを読み始める。著者は生物の多様な形に共通するものとして「袋」に注目する。

**本書は多細胞動物の袋構造に注目し、袋の実体と袋の形成のされ方、および袋の果たしている役割について述べるものである。**(8頁)と「はじめに」で著者は簡潔に書いている。

袋の役割は、移動する生物体では動く個体をひとまとめにすることだと著者は指摘し、外界に対する仕切りの役割でもあると続ける。で、第一章は「身体は袋でできている」。

ヒトの体をトポロジカルに筒、管と捉え、ドーナッツと同じだとする見方はよくある。このドーナッツを覆う表皮シートをイメージすると確かに閉じた袋構造であることが分かる。

なかなか、おもしろそうな内容の本だ。今週は読書に時間を割こう・・・。