実家へ行くと、母が仙人草の花をとってきていました。 家の近くのあぜに咲いていたのだと言います。
「きれかろう?」と、まるで初めて見たような言い方です。
わたし、ずっと前から知っていました。 そこのあぜに仙人草があることを。
どのくらい前かというと、40年くらい前。
子どもの頃、名前を知らないわたしは、勝手に「花火の花」と 名前をつけておりました。 ちょうど夏に咲き、大きく開いたしべが花火のように広がっているからです。 真っ白で涼しげで、格別にきれいな花だと思ったものです。
母は、「よう覚えとるなあ。」と半ばあきれ気味でしたが、わたしは、「60年近くここに住んでいて知らないなんて」と、言いたいくらいです。
40数年ぶりに会いに行きました。
よく生き残っていたね。 半世紀近くもの間生き続けてきたということに懐かしさと感動とを覚えました。 もちろん同じ株が残っていたというわけではなく、種から種へ命が受け継がれてきたということでしょう。 そばには最近めっきり少なくなった野菊も咲きかけています。 あたりの田んぼがあぜをコンクリートで固めてしまうなか、ここだけは、石積みのあぜで草ぼうぼうのままなのです。 そのおかげで、このあぜだけは時が止まったかのようにいろいろな植物が残っているということです。 どうかこのまま残しておいてくれますように。
こちらは桜三里で見つけた仙人草。 何十年も行き来しているのに、今までどうして目に入らなかったのでしょう。
曚蕁峅个忙討泙擦鵑㎜/P>
これは? とってもよく似た花なのに雰囲気が違います。 葉っぱの形も違います。
これは多分牡丹ヅルだと思います。
どちらもきれいな花です。 こんなにきれいなのにどうして園芸用として広がらないのかなと思っていましたが、ネットでは販売されているようですね。