あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

季節は動いている

2024-02-29 10:25:00 | 植物
 二週間ぶりに桜三里を走りました。
あー、早くから咲いていた桜の木に葉っぱが見えていました。



 二週間前
 毎年のことながらこの大きな看板が邪魔になって一番綺麗な姿が写せません。


 この桜はなんという品種なんだろうと思うのですが


 多分河津桜ではないかと思っています。椿寒桜に比べて花がややシンプルですので。


 蕾だけのところもあって、ひときわピンクが濃かったです。


 今朝の新聞では、今治の大隈海浜公園の河津桜が、満開だとか。前の土日に行きたかったなあ。今週末はまだは大丈夫そうだけど予定があるしー
 
 それにしても冬の花は花期が長い。今更ながらそんなことに気がつきました。ツバキも綺麗、スイセンもまだまだ見られます。花の少ない時期に、彩りが嬉しい。
 そんななかでリユウキンカがさきはじめ、

ユキワリイチゲも



 季節はどんどん春に向かっているのにネタが有りません。
 というのは、レオマで転んだとき脚の筋を痛めたらしく、カメのような速さでしか歩けなくなりました。

 冬越しの虫たちはまだ動きません。
 完璧な姿かたちのナミアゲハのサナギ。

 
 周囲の枝を見ると、葉っぱをこんなに食べています。


 たっぷり食べて栄養満点のナミアゲハはきっと無事に冬を乗り越えるでしょう。よそ様の木なので折って持ち帰ることができません。羽化の瞬間を見てみたい!

 追記

 うちにはまだ、春を待つ生き物がいます。
カマキリ、カブトムシ、カタツムリ!?これらについてはいずれまた。



 











コメント (7)
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ふわふわ

2024-02-25 00:54:00 | 植物
 バンクーバーから届くお便りに時々クイズがあるんですよ。それ、面白いなあと思って真似させていただきました。

 これは何でしょう?
まずは最新の写真から




 だんだん引いていきます。




 もうお分かりの方もいらっしゃると思います。
 ここから時間をさかのぼります。
 おとといの昼


 もう1日前



では、時間を戻して同じものを始めから時系列に沿って並べてみます。
 2月15日10時

 2月15日15時

 
 2月16日15時


 2月18日9時


 2月19日10時



大ヒント もらってきたときの姿です。



 答えは  フウセントウワタ

 娘が面白がって触っていたら

 あ!取れた!😅
 簡単に外れてしまいました。


 軽やかで宝石のように美しい綿毛。風が吹いたらすぐに飛んでいくでしょう。でも飛ばしません。植えるつもりで貰ってきたのですから。

 よく似たのにガガイモの綿毛がありますが、野にあるのはすでにどこかへ飛び去って残っているのはわずかです。






 これなんか、小鳥が死んでいるようにしか見えないけど、これから飛んでいくのかな?


 
 小鳥から連想して
 動物の毛に見えるこれは?



この、ちょっと薄汚れた部分が固くて

 
 種が入っています。
 乾いた殻のかけらも


 すでに実だけにしたのをもらいましたからわかりにくいかな?


 これはワタ。そう、コットンです。これも種をうえるためにもらいました。

 それから
 綿毛になれなかった花。というより、わざと綿毛になるのを阻止した花。



 本来、花が終わると綿毛になるのですが、蕾のうちに刈り取って干すと綿毛になりません。


 それを小さく切って


 ストッキングタイプのゴミ袋に入れると、入浴剤になるんですって。試したけど、効果は? 来年はもっときちんと作ってみます。

 元の花は


 
 答えはセイタカアワダチソウでした。入浴剤の作り方は、わたしが訪問しているブログで教えていただきました。

 

コメント (5)
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冬のレオマワールドは

2024-02-20 13:14:00 | お出かけ
 話が前後します。先の三連休の中日、何年かぶりにレオマワールドに行きました。この日は特別イベントで花火と光のショーと、パレードがあって(平日はないらしい)、おまけに、四国県民割とかいう、割安のチケットが販売されているということです。夜遅くに帰っても明日はお休みだし。もう、この日に行くっきゃないでしょ。

 この前行ったのは、ケイタがまた赤ちゃんの時。あの時も花火と、ホテルのバイキングがお目当てだったなあ。今回はバイキングはありません。

 駐車場について、様変わりの大きさに戸惑いました。
 



 なんと、辺り一体ソーラーパネルで覆われて、その下が駐車場になっていたのです。
 レオマワールドじゃない、レオマリゾート(いつ名前を変えた?)は一段と高いところにあります。


 ケイタはエスカレーターが怖いと言って、途中から階段を上がると言い出しました。もちろんそんなことはできるわけありません。
そのくらいエスカレーターが急で長かったということです。
 屋根の隙間から見えるのは

 
 どこまでも続くソーラーパネル。
 もしかして、園内の電飾、全部これで賄っている?

 正面で、お馴染みのキャラクターが出迎えてくれました。

 おそらく夜になったら灯りが灯されるであろう、巨大ツリー



 ふうん、こんなふうになっているのか、と、興味深く見ていました。ん?あれは?


 てっぺんにカラス
 こんなことまで面白い。
 
 それにしても風がビュービュー吹いて寒いこと寒いこと。お隣の県だからと舐めていました。
 ヨウコが「香川って愛媛の上よねえ。」と言うので、なるほどと思いました。上というのは、北に位置するということ。しかも、レオマリゾートは、山手にあるのです。うちより寒いのは当然でしたのに、みんな薄着で来てしまいました。
 しかも、乗り物類はどれも30分から1時間待ち。寒さに震えながら立っていなければなりませんでした。
 
 せっかくのフリーパスチケット、もとを取らなきゃと、いくつか乗りましたけど、

 小さなジェットコースター
 気球に乗ってのんびり海や街を巡ったり
 増殖したエイリアンをレーザー銃で退治したり…
   カピバラ温泉というのがあって、待ち時間に見ました。
 始めは起きていたのですが待つ間におやすみ時間になったみたい。


 あたりが薄暗くなってきて、園内に灯りがともりだしました。



 この辺りでパレードが見られるから、花火もここから綺麗に見えたよね、と、前の記憶を辿りながら時間も気にしながら、近くの乗り物に乗って待っていたのですが



 出発から30分以上経つのに人が集まる様子もなく、パレードがやってくるふうもなく…

 ゴミを集めていたスタッフの人に聞いたら、パレードは中止ですって😩
 風が強いから、とか、何とか、歯切れの悪か説明でしたけど、
 ケイタが

 せっかく来たのに💢

 彼は初めてのパレードだったんです。

 まあ、花火が始まるまでこの辺にいようと、お菓子を買ったりイルミネーションを見たりしてましたが




 園内放送で、強風のため花火は中止とのこと。
  でも、光のショーはあるらしいので、なおもそこに留まっていました。



 やがて池のほとりから煙が上がり、
 あれあれ、あれが光が当たってオーロラみたいに見えるんよねえ、と、言っていたら
またもや園内放送。
 機械の不具合のため、しばらくお待ちください。
 ですと!

 待っていたら閉園時間になってしまうので、売店のある入場口あたりに移動することにしました。



 来た時に見た大きなツリー


 シンプルで素敵
 と思ったら赤に変わりました。



池のほとりも光で彩られ、


 メリーゴーランドの屋根も虹色。


 そうそう、光に照らされたカナリーヤシの葉もなかなか面白かったです。



 閉店間際だったので急いでお買い物をしていたら、光のショーは見損ないました。何のために夜に行ったのやら。
 
 最後に乗った室内ジェットコースターで、ヨウコが怖いと言って半泣きになるし、(彼女はもう一生ジェットコースターには乗らないそうです)ケイタははぐれそうになって半べそかいているし、その彼を見失うまいと振り返りながら歩いていたわたしは、床の5ミリほどのひび割れに引っかかって転ぶし、パパはケイタに付き合って長い階段を降りる羽目になるし、

 うーん

 大満足とはいかないお出かけになってしまいました。

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鳥の群れ

2024-02-15 22:22:00 | 生き物
 梅を見に行ったついでに漁港まで足を伸ばしました。



 ここには、船の近くに冬鳥が群れて(というほどではないけど)います。


 相変わらずの豆粒みたいな画像ですが、この冬見つけた鳥を紹介します。


 去年、ほとんどがマガモに見えたのですが、今年は何やら背中の白い鳥がいました。真ん中左の方。これが何なんだろう。ヒドリガモ?
 いや、もっと頭が黒いように見えたのですけど。キンクロハジロなんかだったら嬉しいなあ。
 いやいや、マガモが白く見えただけかも。

 あいにく双眼鏡も持っていませんでしたので、確認はできませんでした。

 ホシハジロか、ヒドリガモがやってくる川があります。去年偶然に見つけて、わたしの観察スポットになりました。街中を流れる川です。この辺りの人は当たり前になつているのか、散歩する人も珍しそうに見てはいませんでした。


 そして、額の白いオオバンが混じっています。


 別の日に



 空を舞うハト。
 刈り取った田んぼで何かを啄ばんでいました。
 


 車に驚いて飛び立ったところ。ドバトの群れです。が中に2、3ば、茶色っぽい羽のがいて、あれが何だろうかなと、思ったのです。


 それから散歩道で会うスズメたち。わたしたちが通りかかると、一斉に近くの木に止まりますが、


 誰もいない時は、こんな、低いお茶の木の間にいるんです。土地の境として植えているだけで手入れもされてない木です。


 お茶の木の間にコセンダングサがいっぱい生えています。わたしの背丈よりずっとたかく、空にそびえているという感じ。


 下の方はもう種がありません。そのうちこれも食べ尽くされるかな?
 スズメは米を食べる害鳥というイメージが強いですが、雑草の実も食べるし、虫も食べます。一概に害鳥とは言えないんですよね。

 最後に、去年の初冬、やっときてくれたジョウビタキ。

 
 見かけることが少なくなったのが気がかりです。

 ところで、昨日は四国地方に春一番が吹いたんだそうです。そして明後日からは伊予路に春を告げる「椿まつり」が始まります。何だかあっという間に春になりそうです。

コメント (4)
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梅が見頃

2024-02-13 13:38:00 | お出かけ
〜のはず
 
 三連休の最終日、友人宅からの帰りに、志島が原の綱引神社にある梅園に寄りました。
 
 あら、駐車場がいっぱいだ。
 ここは小規模ながら、まとまった梅が見られるので梅見スポットとして人気があります。

 以前はもっと狭くて、そこは現在古木ばかりになっています。

花がまばら




もう枯れかけているのかしら




紅梅も近くで見れば終盤のようです。
きれいなのを選んで写しました。





若い枝垂れ梅は



 これからかな?


 平成二年 還暦記念とありました。今から約30年前。これを植えた方々は、90歳を超えています。花を見ずに亡くなった方もいるのでは? やっときれいに咲くようになったのに。

 そして、枯れたようにみえた白梅はまだ固い蕾でした。






 このエリアには風格のある木が多いです。





 奥の方は新しい木のエリアになっていて












花つきもよくちょうど見頃でした。

 ここまできて松林の中のさらに新しいエリアに行きました。





 ここの木はまだ2、3メートルの低い木ばかりです。そして、紅梅も白梅も同じように咲いていました。同じ時期に咲く品種を選んだのかしら。








 一つ一つの花がまだ初々しくて愛らしい。

ちょうど良い時にきたようです。












花の裏側




萼の赤が花と同じくらい目立ちます。白花はどうかな?




これも爽やかでいいねえ。

 花の下でお利口なワンちゃんが写真を撮られていました。ちゃんと飼い主さんの指示通りに動くのがーいや動かないのがすごい。他のワンちゃんを見ても吠えません。

 うちのもあんなにお利口だったらいいのにーと、移動する先々で感嘆の声が聞かれました。
 うちのはなこもねぇ、きりょうでは負けないんだけど、最近ではますますやんちゃ姫になってきて、モデルなどは務まらないと思います。

 看板を見ると今月25日が觀梅会らしいですが、それまで花はあるんでしょうか?


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霜の朝

2024-02-10 10:01:00 | 植物
 朝8時。ゴミ捨ての日です。
 ゴミ置き場の近くの畑に霜が降りていました。
 一面ノビル。これだけあったら、十分なんだけどなあ。何がって?食べるのですよ。ぬたにしたらわけぎと同じような味がします。



 葉っぱについた霜を見るのが好きです。
 葉脈だけ霜がないのや



 葉脈の方が余計に霜が多いのや


 わずかな高さの違いでつき方が違うということでしょうか。

 ついでにうちの畑も見てみました。
 フラサバソウ


 どうせならオオイヌノフグリの方がいいんだけど、(花がかわいいから)いつのまにフラサバソウに乗っ取られたんだか。
 葉っぱ自体が花のような形で、近くでみるとかわいいとは思います。とりわけ霜のおりた葉っぱは。





 以下、草が邪魔してるのには目をつぶってください。

 リユウキンカ






 フユシラズ。ボツボツ花が咲き始めています。


 シラー
 霜で縁取られて斑入りのように見えます。


 さて、これは何でしょう?







 冬の庭といったらこれくらいしかないので分かりますよね。
 バンジーです。








 大霜の日は暖かくなるとよく母が言っていましたが、その通りに暖かくなって、バンジーもしやんと咲いていました。
 冬の花ってすごいですよね。

 












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溜池の土手で

2024-02-06 23:39:00 | 植物
 ブロ友さんがヒメウズをアップされていましたので、花が咲いているか、溜池の土手をみてきました。と言っても、わざわざ出かけたのではなく、出かけるついでに大回りして寄ってきただけです。
 わたしが、さくら山と呼んでいる、熊野神社の森が、心なしかピンクがかっているような。
 そのそばに溜池があって、たしかヒメウズがあったはず。



 しかし、溜池は殺伐とした景色で、



 何もかもが枯れていました。

 ガマ


 綿毛になっています。


 イグサ


 何かわからないけど




 アシですかねえ。
 その時、わずかな水面が動きました。真っ黒い鳥でした。
 オオバン?



 真ん中あたり、さざなみが立っているでしょう?しばらくみていたのですが、向こうの枯れ草の中に消えていきました。
 お尻が白い鳥でした。
 オオバンてお尻が白だったっけ?わたしは、嘴と額以外は真っ黒だと思っていたので意外でした。いや、オオバンじゃなくてバンかもしれない。
 ちょうど今朝新聞で溜池のバンとオオバンについて、愛媛大学の先生のエッセイを読んだところでした。
 帰ってもう一度記事を読み直しました。
 バンはオオバンより小さく額と嘴が赤い鳥で動きがかわいい。昔はオオバンはあまりいなかった。今はオオバンの方がよく見かける。バンがオオバンに虐められているのでなければいいがー
という内容でした。
 確かに…
 わたしも、オオバンはよく見かけるけどバンは見たことなかったです。だとしたら、この溜池から目が離せなくなりそうです。
 肝心のヒメウズは?
 花は何一つ咲いていません。

 いや、人工的に植えたと思われる水仙が。


 他は葉っぱばかりなんですけど。
 これは多分ゲンノショウコ


 それからアザミでしょう。


 センニンソウだと思います。なぜか珍しい色をしています。


 チガヤ


 キジムシロ?いや、ヘビイチゴかな?


 ヨモギはすでに硬そうです。もっと柔らかい葉でないと。
 


 目指すヒメウズは?
 多分これ。


 やっと葉が出たばかりでした。
 それから、溜池近くの、シロバナタンポポと西洋タンポポとが共存していた空き地をチラッと見てみましたか、どちらも花はなく、短い草が生えているばかりでした。
 そうだ、黄色いカンサイタンポポはどうだろう? わたしはもう一つ溜池を見てくることにしました。
 しかし、そこに咲いていたのはシロバナタンポポ。


 と、ハルノノゲシ


 黄色いカンサイタンポポはどこに?葉っぱすら見られなかったのですけど。どちらも在来種のタンポポなので大切にしたいものではありますが、去年も綿毛になるかならないかのうちに刈り取られていたので心配になりました。

 最近のわたしは溜池の植物に関心を持っています。古くに作られほとんど手を加えてない土手には、作られた当時の植物が残っているからです。



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はや立春 まだ立春

2024-02-03 19:48:00 | 植物
 先週金曜日、氷瀑を見に行った帰り、バス停の前の道がピンクに染まっているのに気づきました。




 そばには大きなサザンカの木


 あら、しまった。もうサザンカが散ってしまう。この間までどこのサザンカも花盛りで、まとめてアップしようと思っていたのに。
 明日はもう、立春。冬の花が散るのはしょうがないですね。
 せっかくですので、一輪ずつ載せておきます。
 










 
 久々に運動公園を歩いていたら、いきなりピンクの塊が。



 紅梅が一足早く咲いていました。






 一週間も前のことです。白梅はまだ蕾。



 けれど今日別のところでは




 だいぶ咲いています。
 それと、今咲いているのはツバキ



 そこに

 なんとミツバチが来てるんです。まだ立春なのに。春とは名ばかりの冬のはずなのに。


 すっかり花に埋もれてしまいました。


 まだ立春なのにと言えばもう一つ
 何か白い花が




 タンポポですよ!
 しかも白花




 綿毛まで。


 黄色いのはハルノノゲシです。


 この空き地は、シロバナタンポポだけのようです。こういう場所は今は珍しいのです。大抵は西洋種の黄色いタンポポが混じっているのですけど。大切にしたい環境ですが、人様の土地なのでなんともしょうがありません。

 それにしても、2月の初めにタンポポが一斉に咲くなんて。

 追記
 シロバナタンポポしか咲いてないのは、もしかしたら西洋タンポポの咲く時期が遅いだけなのかも?もう少し暖かくなったら、黄色だらけになるかもしれません。
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舞踊交響楽詩 一粒万倍 

2024-02-01 01:10:00 | お出かけ
 龍のいる神社に行った後、松山市にある総合文化会館へ、古事記を舞踊にしたという変わった舞台を見に行きました。

 一昨年、南予きずな博のシンボルイベントとして上演された時から気になっていたこの、なんというんだろう…舞踊公演?
 
 こんなポスターです。


 写真は幻想的で美しいけど、能とバレエとが一緒に舞われるんだろうか? 南予での公演では、地元の中高生や、郷土芸能の後継者も出演していたはずです。てっきりアマチュアの舞台だと思っていたら、一流のプロも出演しているらしい。
 
 客席入り口ロビーにはいくつもの花が飾られ、送り主の名が

 
 バレエスクールとか、高等学校のあるクラスとか。
 

 
 企業からのもありました。やはり、プロの公演ではなさそう。

 あまけにこんなものも配られるし、


 
 協賛企業からのプレゼントです。

 客席に座ってパンフレットを読みました。
 驚いたことに、初演は2015年東京で、以後毎年2〜3回は各地で上演されているそうなのです。
 メイドイン愛媛って書いてあるから、てっきり南予きずな博のために作られたのかと思ってました。


 
表紙の文字はこれだけ
 愛媛の女神と五穀豊穣の物語
 舞踊交響詩 古事記
 一粒萬倍 A S E E D
 作.演出 松浦 靖

 後で調べてみたら、松浦靖さんという方は愛媛県宇和島市の出身で、映像ディレクターとして輝かしい経歴の持ち主らしいです。
 
 今回の緞帳は打ち寄せる波
 司会のお二人が、挨拶をされました。多分、パンフレットもの挨拶文をかわりに述べたの言うのかな。主催者ではありません。もう一人は中国語でした。
 と言うのも、台湾の松山市と愛媛の松山市とは友交協定を結んでおり、この公演には台湾のブヌン族がゲスト出演するそうなのです。



 ブヌン族の歌は、八部和音合唱と完全五度の音程で世界で唯一の歌唱法だそうです。
???
 歌には、収穫への祈り、大自然の恵みと祖先への感謝の心が込められているそうです。内容的には、本公演にピッタリ。さて、その歌はー

第一幕 
プロローグ
 ブヌン族の歌

 ナレーション(要約)
 遠くから一つの声が聞こえて、その声から次の声が生まれ、そこから新たな声が…その声は互いにぶつかり合う波のように大きなうねりとなり、うねりの力が頂点に達した時、天と地とが真っ二つに割れ、一つの御心「アメノミナカヌシ」が生まれた。
 
 ここでヌブン族の合唱です。
 1人がかすかに聞き取れるほどの声で歌い出します。それは細い細い糸が伸びていくように続き(どこで息つぎするんだろう?)やがてもう一つの声が重なり、さらに声が重なってー
 不思議なハーモニーでした。そして次第に声は大きく太くなっていくのですがそれはオーディオの音量を上げるように少しの澱みもなく、正確にクレッシェンドしていくのです。その技量に驚きました。
 まさにナレーションをそのまま再現したような歌の後、強烈な太鼓の響きと共に、最初の神、アメノミナカヌシが現れます。
 能衣装の神は神々の誕生を祝う能楽を舞い、去っていきます。

 次の国生みの話ではイザナギとイザナミの神は袴と小袖姿で日本舞踊を。

 二人は淡路島を作り、そこに降り立って、まず体が一つ顔が四つの四国を作った。
 二人は次々と国を創るが、イザナミは自分の生んだ火に焼かれて死んでしまう。死んだ妻を探して黄泉の国へ行ったイザナギは、醜い骸となったイザナミに追いかけられやっとの思いで逃げ延びる。そして海で禊をして 3貴神を生み出す。
 ここまでの物語が、日本舞踊とバレエとで表現されました。

 3貴神とは、アマテラスオオミカミ ツクヨミノミコト、スサノオノミコトです。

第二幕
 アコーディオンで「ふるさと」の演奏と、ふるさと愛媛賛歌の朗読。八人の演者のリレー朗読でした。
 う〜ん
 できれば群読してほしかった。
 
 次いで
 3貴神の一人スサノオノミコトは乱暴者でアマテラスオオミカミを怒らせ、アマテラスは天岩戸に隠れてしまったので、神の国は暗黒の世界となる。それをアメノウズメのミコトの踊りで再び光を取り戻す。

 アメノウズメの舞と天岩戸開きは、バレエの群舞とアメノウズメのソロダンス。これがまた素晴らしかったのです。

 この狼藉によって高天原を追放されたスサノオノミコトは、食事を求めてオオゲツヒメのもとへ立ち寄る。そこで、オオゲツヒメが鼻や口、尻から取り出したもので食事を作っているのを見て怒り、オオゲツヒメを斬り殺してしまう。

 なんと理不尽なー
 怒りが込み上げてきました。
 オオゲツヒメは徳島県の神様です。

 スサノオは歌舞伎のくまどりをしており、歌舞伎の様式で演じられました。

 殺されたオオゲツヒメの体からは、蚕、稲、栗、小豆、麦、大豆が生まれた。その種をカムムスヒノカミが採種し、去っていった。
 その種はやがて愛媛にももたらされ、女神エヒメは、五穀豊穣を願い光を注ぐのだった。

 五穀の種は豊かな実りとなり、神々は一堂に集い喜びの舞で祝福する。地上では感謝と祈りの祭が始まる。
 と、ここで出演者が勢揃い、能、歌舞伎、日本舞踊、バレエが、太鼓小鼓鼓箏尺八などの和楽器、バイオリン、ビオラなどの洋楽器に合わせて舞う中に、バンバスグラスを捧げ持った袴姿の高校生が現れて花を生けるという、
なんというか、混沌とした舞台なのにどこか統一が取れているというか、融和が感じられるというか、
賑やかなフィナーレを迎えたのです。

 終了後も飾られているので退場の際に写しました。


 唯一の赤は、松山市の市花、ツバキだと思います。様式としては古典立華のようなんですが、なぜパンパスグラスなんだろう?あえて洋花を使ったのかなあ。

 休憩を挟んで2時間の公演があったという間に終わりました。日本の伝統芸能を一挙公開、と言った舞台でした。もともとが日本の伝統文化を伝えるという意図があったようです。

 と、ここまで書くのに10日もかかってしまいました。薄れかけた記憶をパンフレットで補いつつ、昔読んだ古事記を思い出しながらですので、不正確な部分はお許しください。

 書きながら、怒りを覚えたオオゲツヒメの運命にわたしなりの解釈が浮かびました。
 
 古事記のここまでのストーリーは、神がヒトとして地上に生きる姿を描いたのではないだろうか。
 生身の人間だからこそ火に焼かれは死ぬ、死ねばやがて醜い骸となって朽ちていく、ヒトが生きるために他者を殺して食べなければならない。そうして生きては死に生きては死にして、命は受け継がれていく…
  私たちは生きるために命を「いただいている」自覚を持って、感謝をしなければいけない。と、いうことではないでしょうか。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 
 
コメント (2)
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