田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

下足はどこに④スピンオフ

2019-05-16 17:24:38 | よもやま話・料理編
80年代の熊本 ~~~ 三角半島の宇土海水浴場辺りの生け簀屋。
そーっとのぞくと、甲イカがゆらゆらと海水面で泳いでいる光景が見えたもんでした。
           

ヒゲ小学生時代の夏休みは、殆んどの日を鹿児島県の離島・阿久根大島で過ごしました。
           
                   ≪ 干潟で遊ぶヒゲ ≫

ある日の夕刻、海水浴場の反対側の荒磯に立った時です。
海面に、何かが漂っているのに気づきました。
よーく見ると、それは甲イカの群です。
          
            ≪ 群れではありませんが、気分だけでも ・・・ ≫

次の日の夕刻、ヒゲ少年は、虫捕り用網とカーバイド灯を持って磯場に。
カーバイドで明かりを取って、待ち受けます。
やがて、そーっと忍ぶように、甲イカ群が現れました。
ここぞとばかりに網を海に打ちつけますが、イカ達はあざ笑うように逃げていきます。

しかし、少年は辛抱強く次の機会を待っています。
と再び、イカが舐めきった様に現れたのです。
再び、少年もトライするのですが失敗。
次を待ちながら、少年は考えた。 「 そうか! 」
失敗の原因は、網が海水面に触れた瞬間に、手を緩めるからかも?
そして三度目、少年は海の中までも力を込めて網を動かすと、一匹の甲イカが。
「 やった~! 」
網の中で、イカは離せ~とばかりに、バタぐらいます。
少年は網のまま、小躍りしながらテントに戻り、父親の酒の肴に差し出しました。
           
               ≪ 当時のキャンプ中の親父 ≫

今でこそ、単品の “ 甲イカの刺し身 ” 云うと、上身の “ ええ所 ” だけを
出してくれる処が多いですよね。
まぁ、それはそれで、結構なモンでしょう。
が、昭和40年代の職人の仕事は、ちょっと違います。
甲イカのええ所を適量盛ったら、刺し身のネタケースの、へた(切り落とし)を集めて、
大葉の刻んだのと合わせます。
海苔(ノリ)の小片で、コレを巻き込み二つ切りにして、イカ刺しの横に。
なるほど、これで切り落としも、ちゃんと一品として昇華する訳です。
ネタケースもスッキリ。
ヘタを残さない、綺麗好きな職人の仕事でした。
           
               ≪ 数年後の阿久根キャンプでのヒゲ ≫

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コメント (2)
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