田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

波乱盤上~サドンデス

2018-08-07 14:03:17 | ヒゲの盤上の世界
前譜最終の5二金。 これで何とかなりそうに思えた局面。
    
しかし、7一銀と絡む手が。 少し厄介です。
何しろ、女王の玉は、居玉の位置ですから。
止むを得ない、取り合いの局面。
盤面の右側は、危険な雰囲気が漂っています。
先手後手共に、歩が効く。
オープンスペースで、角が手持ち。
後手の三枚の金が上ずっていて、守備力が悪い。 むしろ、狙われ役です。

女王は、「 エイッ、ままよ! 」 とばかり5六桂。
7一飛車には、橋頭堡の6一歩。 これに、期待するしかありません。
お互いにデフェンスに苦慮しながら、女王が指した! 3五角
如何にもウマそうに見えます。
    
決まったか?

先手の4六歩に、5五金! 絵に描いたような強手。
飛車角、両当たり! 昔なら、タバコに火を点けるところ。 (笑)
しかし、先手は、ふわりと7五角。
    
なんと、これが詰めろ。

はめたつもりが、ハメられたとは、この事です。
女王の5三角から闇試合?
受け補強の5九歩に、4一玉は情けないが仕方ない。
とりあえず、時限爆弾の6九角と、おまじないをするだけ。
    
6五桂打つの継ぎ桂に、4三金とよろめきながら耐えますが、
6二成り銀で追い詰められた。

そして女王、形ばかりの5九龍です。 7九金からの最小限度の詰めろ。
なるほど、立派に形づくりが出来たネ。
しかし、王の前の桂か歩を進めるぐらいで、詰めろは消えます。
受けるのは、苦にならない局面です。
ひとつだけ(!?)気をつければ済む事です。
しかし男子プロは、魅入られた様に、その唯一トラップ穴に落ちて行った ・・・
7九銀の受け。
    
なんと、コレは受けになっていません。 これだけは指していけない手。
女王の5ハ金で、トン死。
NHK杯トーナメント史上に遺る、逆転の一手になりました。

先手6四角の王手から、5五の金を王手で抜かれた後で、
8六歩又は8五桂ぐらいで窮していたでしょう。
NHK杯テレビは、特別なトーナメントです。
ファンや知人が見守る中で、歴史的なチョンボ。
しかも、相手が悪い? (笑)
女性に敗けたと云う不名誉な話が一生つきまとうのは、避けられない。
田舎に帰郷して通りを歩くのに、ちょっと辛くてためらう男性棋士。
そんな時は、浴びるように酒を呑んで、グデングデンになって忘れてしまいましょう。
                             
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