田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

静寂は一瞬に?!

2015-11-11 14:44:28 | カァちゃんのたわ言
11/2 (月曜日) 友人の誘いで、優雅な一日を楽しめることになった。
坂東玉三郎さんの舞踊公演を観に、八千代座へ行くのです。
バス・ツアーですが、SS席(一万八千円)と云うのが魅力でした。
昼食付きで、二万四千五百円のチケットもあっという間に完売だったとか。

ヒゲには、リハビリの先生から貰っていた缶コーヒーとパンを用意するだけで良いとの事。
「 昼には、カップ麺でも作るかな? 」 と。
なんと、世話の掛からない旦那様でしょう!!
と云うより、面倒臭いのが嫌なだけなんです。
色々用意されていると、先ず立ち上がって、冷蔵庫を開け、チーンして ・・・
テーブルに運ぶのも、ヒゲには難題。
幕の内弁当が喜ばれるのは、半日ぐらいなら常温でヒゲの前にセットして置けるからなんです。

まだベッドに居るヒゲに 「 行ってきまぁ~す! 」 の声を掛けて、我が家を出発。
バスツァーの一行は、さすがに、殿方は二人だけ。
添乗員さんが、舞踊の解説をして下さったのは嬉しかった。
素人でも、鑑賞の仕方が変わって来るものだ。
友人との会話も楽しい中、間もなく山鹿に到着し、昼食の場へと案内された。
馬刺し・馬のにぎり・馬肉の煮込み・タイピーエンなどのコースで、熊本郷土料理風。
観光客向けにアレンジされている。
後半に出されたタイピーエンの量が多すぎたのが、イメージを悪くした。
丼でなく、お椀くらいで良かったなぁ。
如何の私でも、ビール飲む気にはなれなかった。(笑)

八千代座へ行くと、玄関前にテントが用意されていて、お弁当を食べている方達が。
「 こういう時は、お弁当が雰囲気に合っているね。 」 と友人に。
予約なしでも弁当が買えたので、ヒゲの御土産にひとつ。
いよいよ、開場。    
靴をビニール袋に入れて、指定席へと向かう。 
一階の花道に沿った桝席の良い席だが、狭い。
体格のよい方には、大変だろう。 男性は胡坐が出来るのかな?
それと、中央の桝席に着くのに苦労している年老いた方々を見かける。
仕切り板の上を、案内人に手を引かれて、よろよろとしながら進んでいる。
平均台を渡るかの様だ。
こういう難点はあるが、昔の貴重な遺跡の八千代座ですから、大事に後世に継ぎたいものです。

幕が開き、口上が始まる。
誕生日が25日・八千代座公演25周年・藤娘の舞が250回目と笑いを誘いながらの語り。
30分近くあったような気がする。
天井から、スルスルーッと何かが下りて来た。
くす玉と思われるが、割れないんです。
黒子さんが手を伸ばして苦戦してる間でも、会場は静寂のまま。
お辞儀をしたままの玉三郎の威厳でしょうか、さすがでした。
くす玉も割れ、祝いの垂れ幕が下がって、やっと拍手の渦に。

いよいよ本番が始まります。
拍子木の合図で静まり返った時、ある老婆が突然 ・・・
「 内は、○○で産婦人科をしよったっですよ。 」 と、隣の人に話しかけた。
会場いっぱいに聞こえる大声で!
観客も、一斉に笑い出した。
開場スタッフさんが、慌てて駆け寄って制止し、立ち去ろうとすると、又話し始めた。
スタッフさんが言い含めているが、大丈夫だろうか?
田舎の歌舞伎座らしい光景なんで、微笑ましいと云えるのだが ・・・ 。
玉三郎さんは、会場設営に厳しいお方で、スタッフさんはピリピリと聴いていたので、
私までも、気掛かりで仕方なかった。

昨日のブログに登場した、元・英語の先生の話題から、この老婆を思い出した。 
つい最近の、車の事故も思い出す。
93歳の老婆が、高校生をはねて逃げ出した事件。
認知症がらみの事故では、死亡者が出て痛ましい。
私達をはじめ、老人がどんどん増えていく日本、どうなることやら。

それは、さておき、舞台は素晴らしかった!!
日常とは掛け離れた世界に浸った。
日本舞踊の知識もないのに、魅入ってしまうほどの艶やかな動き。
手の届く花道を歩かれる姿にも、感動してしまった。
心配していた老婆も、その後は何事もなかった。
玉三郎さんに、見とれてしまったのだろう。
この様な非日常的な感動を味わえる機会には、ドンドン出かけて行くことにしよう。
優しい旦那様に支えられて ・・・ (スリスリ) 

 


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