田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

エビフリャーを喰おう

2013-11-01 13:46:39 | よもやま話・料理編
昭和三十年代、熊本城で市民が開く花見は、それはそれは派手なモノでした。
坪井川を渡ったら、直ぐに坂道が。御幸坂と呼ばれる何の変哲もない道に、
赤ちょうちんが並べられると花見の季節の始まりです。

ヒゲ家では、川を渡ったらすぐ右のスペースに陣取りました。
汚い池の手前に、数本の桜の木が有るだけの広場でしたが。
ゴザを拡げて、中央に鉢盛りを据えると準備OK。一升瓶を配して飲むばかり。
その頃の鉢盛りの主役は、のり巻きと卵焼き、それに“エビフライ”でした。
これが同じ様で、“エビ天ぷら”ではダメなんです。その当時、まだ希少品だった冷凍エビ
を、油で揚げる。パン粉が油で香ばしく焼けた香りを楽しむ。
バリッとしたコロモを噛むと、エビ汁が口に広がり。海老好き日本人を自覚してしまう。
そして麒麟ビールを煽る!イイね。デコボコの平地での宴会、エビの天ぷらではちょっと弱いのです。
野営では、野趣あふれるフライの香ばしさが似つかわしい。

その当時の熊本での花見、海老フリャーで酒が回った男どもは、必ずケンカをおっぱじめたモノでした。
気のせいか、戦後のあの時代に食べた海老フライの方が美味しかった様な。
まるで武田鉄矢の昭和懐かし番組みたいですが。
今の時代、冷凍技術や海老の品質やら、遥かに向上しているハズなのに。

ヒゲ達が習ったエビフライのレシピは。
下処理した海老に、塩コショウ。小麦粉を打って、全卵を少量の牛乳で溶いたモノに、
くぐらせてから、パン粉をまぶす。
海老の種類や、下処理の具合では、痩せたエビフライに見える事も。
そんな時は、二度付けと称する技?を。
一度パン粉を付け終えた海老を、もう一度溶き卵に通して、再びパン粉をまぶすのです。
コレで、ひょろひょろだったエビフライがそこそこ立派に見えるから、ありがたい事です。
コメント
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