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古い曲が気になる

「オーケストラ! Le CONCERT 」は、笑って、泣ける

2010-11-09 | 日記・エッセイ・コラム

                         

先週土曜日は、東京で反中国、反民主党政権の5000人を超える、日の丸だらけのデモがあった。きょうは、山形で3000人の農民デモだそうだ。あしたは、東京でも農民デモがあるという。この情勢なら、近いうちに、日の丸とムシロ旗がひるがえる1万人超のデモがあるんじゃないか。

本気の一揆やクーデターが起きるまえに、政府民主党の道はだたひとつ、大政奉還じゃないかな? 民主党に政権能力はない、と国民が知ってしまったし、民主党の国会議員みずから悟ったのじゃないのかな。つかの間でも権力の甘い夢をみたんだ。もうお遊びはいいじゃないか? この政権では、日本がもうもたない。

         「TPP 反対」 農家3000人のデモ 山形 http://mytown.asahi.com/areanews/yamagata/TKY201011080378.html

                                          

オーケストラ! スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

「オーケストラ! Le CONCERT 」は、日本では今年の初夏に封切りになったフランス映画だ。先週からDVDが発売になり、ビデオ・レンタル屋にならんでる。

クラシック音楽のファンだけなく、音楽好きの人すべてが笑えて、そして、泣ける映画だ。とくにチャイコフスキーが好きなら、感動のクライマックスなのだ。ロシアのオーケストラのお話だ。コメディーだが、話の背景は深刻だ。ソ連時代のロシアで、共産党政権に弾圧されて音楽家生命を絶たれたミュージシャンたちの、30年目の復権の話だ。

ソ連では、あらゆる芸術の分野が政府に管理された。作家だけでなく音楽家も監視され、弾圧された。演奏曲目、表現方法にも共産党政府が介入し検閲した。ナチス・ドイツだけの話でなく、共産主義・ソ連でも、ユダヤ人が激しく差別され、弾圧された。すこしでも自由主義的な言動があると、ブルジュア的、西側のスパイ、反革命分子、人民の敵だと逮捕され、シベリアの収容所に送られた。そこで衰弱死するか凍死するか、狂って死ぬ。

共産革命まえからクラシックのすぐれた演奏家は、ユダヤ人だった。その多くは革命を嫌って、ヨーロッパやアメリカに亡命したが、ソ連時代も有能な演奏家の大半がユダヤ人だった。そのユダヤ人音楽家が、ブレジネフ時代に激しく迫害された。シベリア流刑にならなくても、音楽家の職を解雇され、演奏も教職も許されなかった。危険をおかして密出国して亡命するか、ソ連に残って肉体労働者として生きのびるか。

そんなすさまじいことがあったのだ。むかしのことじゃない。ゴルバチョフがソ連のトップになるまで、ユダヤ人芸術家に対する迫害はつづいていたのだ。

ブレジネフ時代に音楽家生命を絶たれて、ロシア社会の底辺で生きてきた人々が、ミュージシャンとして復活する話が、この映画「オーケストラ! LE CONCERT 」なのだ。背景は深刻だが、フランス映画のコメディー仕立てで十分笑える。涙の秘話もあるが、それは書かない。先週からビデオ・レンタルでもリリースされたから、ぜひ、近くのレンタル屋に走っていってほしい。(前半はモスクワが舞台だからロシア語会話が楽しめる。後半は、パリが舞台でフランス語だ)。

仙谷・菅内閣の、ほとんどソ連時代のようないまの日本だから、ことさらこの映画がリアルでおかしい。仙谷由人や菅直人のごう慢・不遜な態度・表情・物言いは、ソ連の共産党幹部のやつらによく似ている。イデオロギーが同じだと、国家権力をにぎると、ごう慢不遜で野卑な、同じツラ、同じ腐敗の老臭になるようだ。

   映画「オーケストラ!」公式サイト http://orchestra.gaga.ne.jp/#/main

   映画「オーケストラ!」 Final http://www.youtube.com/watch?v=zvR6qaMmBOE&feature=related