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ウクライナ問題で、日本共産党・志位和夫委員長が「声明」

2022年02月24日 | 国際・政治
ウクライナでは国家安全保障・国防会議が非常事態宣言を発令する方針を決めるなど緊迫した情勢が続いています。日本共産党・志位和夫委員長は2月12日の「ロシアは軍事威嚇をやめよ――国際社会は外交的解決に力をつくせ」との「声明」に引き続き、2月22日「ロシアは『独立』承認と派兵指令を撤回せよ」との「声明」を発表しました。2022年2月22日、23日付け「しんぶん赤旗」から記事を転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)


※以下、転載はじめ↓


<ロシアは「独立」承認と派兵指令を撤回せよ――志位委員長が声明>

日本共産党の志位和夫委員長は(2月)22日、声明「ロシアはウクライナ東部地域の『独立』承認と派兵指令を撤回せよ」を発表しました。声明はロシアとウクライナをはじめ、各国政府に送られました。全文は次の通りです。


(1)

ロシアのプーチン大統領は21日(日本時間22日未明)、ウクライナ領土の東部で親ロシア勢力が2014年に「独立」宣言している二つの地域を独立国として承認し、両地域へのロシア軍の派兵を指示する大統領令を発した。

ウクライナ国境沿いの大軍展開や、隣国ベラルーシでの核戦力を含む軍事演習など、露骨な軍事圧力のもとで強行された今回の行動は、国連加盟国の主権、独立、領土保全の尊重、武力による威嚇禁止を明記している国連憲章、国際法の基本原則に反した侵略行為そのものである。わが党は、この暴挙を断固糾弾するとともに、「独立」承認と派兵指令のすみやかな撤回を強く求める。


(2)

今回の一方的な「独立」承認とロシア軍の派兵指令は、ウクライナ東部問題の平和的解決のために14年と15年に関係国間で結ばれたミンスク合意を踏みにじるとともに、ロシアを含め、この合意を承認してウクライナの領土保全の「全面的な尊重」を再確認している国連安保理決議2202(15年2月)に違反するものである。困難はあってもミンスク合意と安保理決議をもとに問題の解決を図ろうとする国際的努力を、真っ向から踏みにじるものにほかならない。

また、旧ソ連を構成した諸国でつくられた「独立国家共同体」発足の際の「アルマアタ宣言」(1991年)はじめ一連の国際的な条約・取り決めで、ロシア政府自身が繰り返し誓約してきたウクライナの主権、独立、領土保全の尊重に反するものである。

国際合意と自らの国際公約を一方的に投げ捨て、軍事力を背景に現状を変更することは、絶対に許されない。


(3)

プーチン大統領は21日のテレビ演説で、ウクライナが歴史的、文化的にロシアの「不可分の一部」だと強調した。今回の暴挙は、2008年のジョージアの一部の「独立」承認、14年のウクライナのクリミア併合に続き、自らの領土拡張を国際法の上におく大国主義・覇権主義そのものである。同大統領は、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟すればロシアの脅威となり、その阻止を主張しているが、いかなる理由をもってしても国連憲章に違反する覇権主義的行動を正当化することはできない。

日本共産党は、旧ソ連はじめあらゆる覇権主義とたたかってきた党として、世界の平和秩序を覆すロシアの覇権主義に厳しく反対する。


(4)

国際社会がロシアの暴挙に対し、厳しい批判をおこなうとともに、紛争の平和的解決を定めた国連憲章と国際法に基づき、ウクライナの主権尊重の原則に立った外交・政治的な事態打開の努力を急ぐよう、強く呼びかける。

岸田政権に対しては、プーチン大統領に決定の撤回を求め、平和の国際秩序の侵害を許さない確固とした外交をすすめるよう求める。


【出典】2022年2月23日付け「しんぶん赤旗」


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ウクライナ問題
<ロシアは軍事威嚇をやめよ――国際社会は外交的解決に力をつくせ>


2022年2月12日 
日本共産党幹部会委員長 志位和夫


一、ロシアが隣国ウクライナとの国境沿いに10万以上と見られる大軍を展開し、さらに隣国ベラルーシで合同軍事演習を開始するなど、国際的な緊張が高まっている。ロシアはNATO(北大西洋条約機構)の東方拡大の中止を求めているが、それはこうした行動を正当化する理由にはならない。自国領土内であっても、明白な軍事圧力である。ロシアはこのような軍事力による威嚇をただちに止めるべきである。

一、軍事的緊張の一方で、現在、関係諸国が事態打開のために、多角的外交交渉を行っている。国際社会が、危機を増幅させる軍事的対応ではなく、紛争の平和的解決を定めた国連憲章と国際法に基づき、ウクライナの主権尊重の原則に立って、外交的政治的な事態打開の努力を尽くすことが強く求められている。日本政府は、この立場にたって、国際社会に働きかけるべきである。


【出典】2022年2月22日付け「しんぶん赤旗」


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