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原水爆禁止2011年世界大会・長崎「長崎からのよびかけ」

2011年08月17日 | インポート
8月9日、原水爆禁止2011年世界大会・長崎閉会総会で採択された決議「長崎からのよびかけ」は、核兵器廃絶を求める点でも、原発をゼロにする上でも、戦争の悲惨な実相を語りつぐ上でも、その内容が大変重要な中身となっています。そこでその全文をご紹介します。(サイト管理者)
 
 
 
66年前の8月9日、アメリカは、ここ長崎に、1発のプルトニウム原爆を投下しました。核分裂の連鎖反応がもたらした放射線、熱線、爆風は、この街と人びとを容赦なく襲い、破壊のかぎりをつくしました。原爆はいまもなお、被爆者の生命を脅かし、絶えることのない苦しみを与えています。
 
核兵器と人類とは決して共存できません―これこそが、「ふたたび被爆者をつくるな」「長崎を最後の被爆地に」の声をあげ、被爆者とともに歩んできた原水爆禁止運動の揺らぐことのない原点です。
 
今年3月、東日本大震災と東電福島第1原発事故は、壊滅的な破壊と深刻な放射能汚染をもたらしました。
 
被災地支援と復興のための活動や放射線から人びとの安全をまもる活動がとりくまれ、国民のあいだに助け合いと新しい連帯の輪がひろがっています。「原発安全神話」で国民を欺いてきた政府や東電など電力業界への怒りが噴出し、原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を求める声がわき起こっています。
 
いまこそ広島・長崎の被爆の実相と核兵器の非人道性、放射線被害の実態を広範な人びとのあいだに語りひろげ、連帯の輪を力に、核兵器廃絶の世論と運動を大きく発展させるときです。
 
私たちは、「原水爆禁止2011年世界大会国際会議宣言」の提起にこたえ、被爆国・日本の運動を飛躍的に前進させることを決意し、つぎの行動をよびかけます。
 
核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を求める世界の行動の先頭に立ち、被爆国の運動にふさわしい役割を果たしましょう。
 
国連事務総長や1200人近くの自治体首長・議長はじめ国内外の広範な賛同を得てひろがる「核兵器全面禁止のアピール」署名の運動を、地域ぐるみのとりくみで、大きく発展させましょう。秋の国連総会や2012年からはじまる次期NPT(核不拡散条約)再検討プロセスを節目に、署名運動の巨大な波を職場、地域、学園からつくり出しましょう。
 
日本政府が、米国の「核の傘」に依存しつづけることを許さず、国連総会で核兵器禁止条約の交渉開始を提案するなど、被爆国にふさわしい役割を果たすよう、強くせまりましょう。
 
「核密約」の破棄と「非核三原則」の厳守により、「核の傘」からの離脱と日本の非核化を実現させましょう。沖縄・普天間基地をはじめ在日米軍基地撤去と原子力空母の母港化撤回などを求めましょう。憲法9条を守り活かす運動をさらに強めましょう。
 
原爆展をはじめ多彩な行動で、広島・長崎の被爆の実相をひろげましょう。原爆被害の過小評価を許さず、被爆者施策の抜本的強化と国家補償を求めましょう。世界の核実験被害者、チェルノブイリや福島第1原発事故の被災者などへの支援と連帯を強めましょう。
 
核兵器と原発との関係や放射線被害の実態について学び、放射線によって苦しむ人びとをこれ以上生みださないとの願いをひとつにしましょう。原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を求め、国民的な共同と連帯を発展させましょう。
 
私たちは、被爆者の体験とたたかいの継承を「人類的な事業」としてとりくむことをよびかけます。「核兵器のない世界」の扉を開くため、いまこそ行動に立ち上がりましょう。
 
被爆者とともに、そして未来を担う若い世代とともに―
 
 2011年8月9日
 
 原水爆禁止2011年世界大会・長崎
 
 
 
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