tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

12月8日、太平洋戦争の開戦記念日でした

2022年12月08日 14時29分58秒 | 政治
昨日は、防衛予算の増額と増税論議の問題を書きましたが、今そうした問題に関わっている人たちは、今日が「12月8日」だという意識があるのでしょうか。

太平洋戦争(当時は大東亜戦争)の「開戦の詔勅」の冒頭には「天佑ヲ保有シ」と書いてあります。今考えてみれば、あの戦争は初めから天の助けを当てにしていたのかという事になりますが、今の日本はどうでしょうか。

核の傘を差し掛けてくれているのはアメリカです。アメリカが助けてくれるからと戦争の準備をしている、などと我々日本人は考えていませんが、外国から見れば、防衛費増強、敵基地攻撃能力を持つといった言葉が流れれば、日本に対するイメージは変わると考えた方が自然でしょう。

かつて、このブログで、バングラデシュにおけるISによるレストラン襲撃事件件をとりあげたことがありました。
この事件ではJICA関係の日本人7名が犠牲になりましたが、中の一人が、ISの戦闘員に対して「我々は日本人だ」と言ったそうです。しかしISの戦闘員は「日本も有志連合のメンバーだ」と言って撃ったという事です。

「有志連合」に名を連ねることが日本政府にとっては重要だったのでしょう。しかしそのために国際協力に従事する日本人7人の犠牲者を出すことになったのです。

日中間で極めてセンシティブな問題になっているが、尖閣列島の問題です。
これが日中間に刺さった棘のようになっているのは、当時の石原都知事が尖閣諸島を東京都が買い上げると言った時からです。

個人的にそうした考えを持っていてもいいでしょうが、権力を握った人間の発言は、その権力に従って大きなものになります。
結局それが尖閣国有化の議論になり、今の日中関係の最も面倒な問題になっているのです。

石原氏は都知事として、今の日本は平和憲法を持ち国民は平穏な生活を望んでいることを知りながら、結果は、都民、国民とっての多大な迷惑や心配を創りだしているのです。

政治家がトラブルメーカーになると国民は大変な迷惑をし、場合によっては大きな犠牲を強いられることになるのです。

岸田政権は、発足以来どちらかと言えば、トラブルシューターを心がけて来ているように感じられという見方が多いのではないでしょうか。

そうした感覚でいえば、この際、国防費を大幅に増やし、反撃能力とか敵基地攻撃能力の議論を積極化しているという事は、中国や北朝鮮にあるいはロシアにいかなる対日感情を持たせることになるかを十二分に考慮し、平和と平穏を希求する日本人の元首として外交力を駆使し、あらぬ誤解を招かないよう細心の注意を払うべきでしょう。

上にあげた2つの例のように、毛を吹いて傷を求める、あるいは藪をつついて蛇を出すような予期せぬ結果を招くことがないよう、冷静な判断を願うところです。