tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

多様な技術革新の時代、広がる日本人の得意技

2018年03月19日 12時20分55秒 | 科学技術
多様な技術革新の時代、広がる日本人の得意技
 経済・社会の発展に技術革新:イノべーションは欠かせません、これまでもそうでしたが、これからは益々多様な分野でイノべーションの重要性は高まるでしょう。

 自動車はハイブリッドかEVか、さらには燃料電池車か、各国、各社がしのぎを削っていますし、その中で、やっぱり重要になるのは蓄電技術だという事になりますから、蓄電に関わる多様な技術が急速に進化しています。

 こうした面でも日本は日本らしい地道な頑張りを見せて着実にトップグループを走っていますが、最近の報道の中で、こんなのもあります。
一度絶滅が言われた小笠原のアホウドリの復活作戦の成功が世界でも評価されているというのです。これなどは特に「日本らしい」という意味で、注目すべきでしょう。

 絶滅宣言後、偶々、鳥島で発見された10数羽のアホウドリを本物そっくりのデコイ(模型)と繁殖期の鳴き声の録音放送で、で安全地帯に誘致、さらに小笠原の聟島への移送にも成功、すでに数千羽までの繁殖に成功したとのことです。まだ安心できないと山階鳥類研究所は真剣な取り組みを続けているとのことです。こうした対生物の分野では、特に日本人の自然との関わりにおける感覚の鋭さ、緻密さ、勤勉さなどが生きているようです。

 この実績に注目、海外からも実習に来るといった動きもあるようですが、こうした、対生物の分野では、世界に先駆けているものに近畿大学で成功している「クロマグロの完全養殖」もあります。
 すでに完全養殖のクロマグロが私共の食卓に上ってきているとの報道も、過日ありました。

 これらは動物の例ですが、植物の例でも数多くの、海外が注目する事例があります。人工栽培のキノコはスーパーに並んでいますが、レタスをはじめ多くの野菜が、徹底した人工制御のオートメ化で、100%クリーンな形で工場生産されるようになっています。
 この技術は中近東諸国などでは、最も興味を持つもののようです。

 更に最近、また少し違った分野での、優れた技術が世界で評判になっています。日本製ウィスキーが世界で評判になっているのです。それも、サントリー、ニッカといった日本での有名ブランドとともに、殆どの日本人も知らなかった埼玉県の秩父蒸留所のウィスキーが世界で注目されています。
日本産ワインも、近年俄然世界の注目度が上がっているようです。勿論日本酒の輸出も好調のようです 

かつての、ジョニ黒から始まった舶来ウィスキー崇拝、ワインはフランスといった信仰(今でもボジョレ・ヌーボーの輸入量は日本が最大のようですが)は薄れて、逆に、これからは、こうしたいわば本場の人たちが、日本産を追い求める時代になったのでしょうか。

 さらには、つい昨日でしたでしょうか、日本の野菜の味の良さが注目され、日本の野菜の種子のビジネスを三井物産が種子企業2社と組んで始めるといった報道もありました。もちろんF1(一代雑種)の種子という事です。

これから、日本のイノベーションも、種々の思いがけないような分野で進むのではないかとなどと予想し、(聞くだけで食欲が減退するようなニュースが多い中で)些か楽しくなったりしている自分を発見して、それとなく意を強くしたりしています。