tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

南北会談の進展に期待する

2018年03月07日 13時09分42秒 | 国際関係
南北会談の進展に期待する
 朝鮮半島情勢についての全く新しい展開を期待させるような報道がTVや各紙を賑わせています。
 こじれにこじれていた関係が、こんなにすんなりとまともな方向に向かうものかと驚き、そして懐疑しつつ、矢張り期待をしたいというのが多くの人々の本音でしょう。

 鄭特使を団長とする韓国の大統領特使団は2月5日、金正恩氏と会談しました。北朝鮮サイドからは「満足のいく合意があった」という発表がされたようですが、鄭団長が帰国後記者会見し、大変な内容が伝えられています。

 先ず4月末に板門店で、南北首脳会談が行われるとのことです。これが出発点か終着点かですが、出発点になると期待したいものです。

 金正恩氏は、南北対話が続く限り、新たな核やミサイルの実験はやらないことを表明し、南北首脳間のホットラインの設置に合意し、さらに核開発問題についても、軍事的な脅威がなくなり、体制の安全が保障されれば、核を保有する理由はなくなるとの考えを示したとのことです。

 冷静に考えれば、こうした結論が出てくるのは当然という見方も可能(それが正常)ですが、北朝鮮にしてみれば、ずっと海外から敵視され、いわば国難の時代が続いているということで体制を維持してきたというのも現実でしょう。

 かつて日本にも似たような時期があり、結局太平洋戦争に突っ込んだという大失敗の悲劇があったわけですが、大事なのはやはり冷静さなのでしょうか。
 石油の禁輸は、国の運営にとって、昭和10年代に日本より、今の北朝鮮の方が、余程深刻でしょう。(私も松根油を取るためと松の根を掘った経験がありますが・・)

 国民の生活を豊かにという気持ちは、為政者であればどこかに持っているはずです。これから、金正恩氏の思考過程が、どういうプロセスを辿るのか、知る由もありませんが、「あ、やっぱり『強兵』より『富国』の方がよかったのか」と、どこかで気が付くことがあれば、これは世界にとっても大変望ましいことでしょう。

 幸いにしてそうなれば、我が国の安倍総理も、当面、「国難」などという言葉を掲げて走る必要もなくなるでしょうか。
 小野寺防衛省は「慎重な見極め必要がある」と言われたようですが、日本中、誰もがそう思って、今後の展開を期待を込めて見守ることになるのでしょう。