PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

懐かしい雑誌。

2009-08-13 | 日記・エッセイ・コラム

現在,健在な方,独立した方,他の業界へ転職した方,店名を変えた方,人格が変った方,行方知らずの方…。90年代の時計関係の雑誌(下図参照)には,今とは違う,若々しい色とりどりの個性的なショップが今とは比較にならないほど多くあったことを,古い雑誌を読み直すたびに今も懐かしく思います。私もサブとGMTの区別もつかずに,不正確な雑誌の知識を頭に叩き込み,夜遅くまでショップに出入りしていました。帰りは何故か,渋谷109の地下の狭い和食屋で八百円のカレイ定食をおばちゃんに注文していましたね。…ロレックス病棟に入るずっと前のお話です…(笑)

あれから私の知っているショップはかなり減ったが,生き残ったショップはいづれも現在の非正規品やアンティーク・中古ロレ販売においては重要な地位についております。

ところで,将来のロレ販売の不振は予測できたとしても,だれも現在のような4桁のスポロレ高騰は予測はできなかったはずだと思います。

〝十年一昔し〟といいますが,4桁のスポロレの価格変遷という点から考えますと,〝十年大昔し〟といえましょう。

90年代の時点(下記の古いサブ29.8万円と,手巻のデイトナ69.8万円の販売価格は某ショップの95年末時の価格)で,今の4桁のスポロレ価格を知っていたら,ロレヲタでなくても銀行からお金を引き出し,高率な街金融から借金をしてでもハンティングし続けたでしょうけど,やはりそれはそれで,やはりあの当時の私は,大学を卒業して上京したばかりの超貧乏人で,クレジットカードさえ審査されない私はバイトで貯めた二十万ちょっとの現金を握り締め,値切って正規Ref.15200を購入するぐらいでしたので,たとえポールニューマンが120万円で渋谷の某ショップで売っていたとしても,当然,銀行にはそんな大金はなかったし,借金さえできない身分でしたよ。それが十数年まえの私でした。

逆にこの時代に4桁のスポロレをコレクションできた人たちは現在50代前半の方々が多かったはずです。この方々が当時から見ても異常に高騰した4桁のスポロレをこの経済不況下で手放すのは至極当たり前のような気がします。経済通ではなくとも,売った金で来年には高騰する銘柄株式をストックしたほうがよい,というラストチャンスの進路を彼らは取るわけです。古いスポロレのマーケットの将来は混沌としていますから…。

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