ここ5年間ほど正規店頭にふらっと行って、ふらっと買って、自宅でゆっくりと保護シールを剥がす、
というロレヲタの流儀はできなくなった。
趣味というのは、茶道でも剣道でも、その道を独自で決めていける、流儀、というものを大切にして
発展、派生してきた。
ところが、本当にスイス本国の意向か知らぬが、日ロレの流儀が、めっぽう気に食わなくなってきた。
シールはがしても、白タグ、没収しても、転売買取価格にはもはや影響はしていない。
上得意のデパートのお客様に対しても、平気で在庫の嘘を付く正規店店員。
いったい日ロレは正規販売店員に接客マナーを教示しているのだろうか、と疑う。
市井の転売ヤーだらけで、みそもくそも、見分けがつかない新人さんにもはや接客はできないだろう。
店長ですら、上得意を見分けられないのだから仕方がない。
ところで、昨年秋に、正規店で、エクスプローラー1の購入に迷う、5500を着けた、72歳ぐらいの老紳士を
見かけた。
〝この人は買わないだろうなぁ~〟
と瞬時に私は思った。
というのも、紳士ブル、このエセ紳士は、ごちゃごちゃ、自身の金融資産を並び立て、店員とはソーシャルディスタンスを
異様なほどとり、なおかつ、茶色いグラデーションの革靴で先端に花模様の彫りを仕込んだものだったからだ。
ほんとうに、こういう小ロレオーナーは多く見かける。
ウンザリする。
店員もそそくさとスポロレを隠すかのように仕舞い込む。
気持ちの悪い光景だ。
コロナ禍でも相変らずな正規店員と転売ヤーの攻防が続くのである。