伊豆高原シニア・ライフ日記

「老い」を受容しながら自然の恵みに感謝しつつ「残躯天所許不楽復如何」の心境で綴る80老の身辺雑記 

高齢者の多剤服用について

2018年08月28日 | 健康雑感

8月30日(木)

歳を重ねてくるとどこか身体に不調・不具合が出たりすることが多くなる。そんなとき病院にいって症状を訴えると、いろいろな検査を受けさせられた挙句に新しい病名がつけられて薬を処方されることになる。 

高齢者の生活習慣病や老年症候群に対して医者が言うところは必ずしも同じではなく、処方される薬も微妙に違い、いいなりになっていると服用する薬がどんどん増えていく。特に新しい症状で病院や医者を代えたりするとるとこの傾向は著しい。

人間の身体に異物として作用する薬は「薬」でもあるが「毒」でもあるとどこかで聞いていたが、こんなに沢山薬をのんで本当にいいのだろうか、という不安はかねてからあった。

そんな疑問に答えるように、最近になって厚労省が「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」というのを全国自治体に通知していることを知った。

この指針を読むと「高齢者の多剤服用の中で害をなすもの」(「ポリファーマシー」というらしい)を問題視し、これをなくしていこうというもので「高齢者は、生活習慣病等と老年症候群が集積し、治療薬や症状を緩和するための薬剤処方が増加し多剤服用になりやすいのでその是正、適正化が求められる」としている。

指針によると75歳以上の高齢者の25%が7種類以上の薬を、40%が5種類以上の薬剤を処方されているという。

これを読んだ時、私が服用していた薬はなんと6種類(糖尿病の薬メトグルコ250㎎・ジャヌビア50㎎、血圧の薬ミカルディス40㎎・ニフェジビン10㎎、隠れ喘息のための「アドエア吸入薬」、夜間頻尿のための漢方薬「八味地黄丸)。それに常用ではないがときどき飲む薬として就眠薬ゾルピデム5㎎と胃酸を抑える薬オメプラゾール10㎎があり、典型的な「高齢者の多剤服用者」だったのである。

ちょうどその頃、夜間頻尿のため漢方薬「八味地黄丸」を飲み始めており、数か月が経過していたが、狙いだった夜間頻尿の方にはまだ顕著な改善は現れていなかったが、いつも家で測定している血圧と血糖値の方には想定していなかった顕著な効果が現れていることに気付いたのである。(「八味地黄丸」の薬効は夜間頻尿だけでなく糖尿病、高血圧、動脈硬化などが挙げられていた。)

血圧はいつのまにか日本人間ドック協会の新基準(147/94)を下回るようになってきていたし、朝の血糖値は140~150程度におさまり、病院でのヘモグロビン検査では高齢者糖尿病コントロール目標値とされる7.0%を下回るようになってきていたのである。

ならばこの際、重複している血圧、糖尿病の薬を減らすことができるのではないか。指針がいう「服用している薬剤のなかで中止可能な薬剤はないか?」に力を得て、インターネットで服用している薬を検索、その情報を厚労省指針にある別添の表と照らし合わせて自分なりの判断で恐る恐る重複している薬をそれぞれ1種類のみにしてみた。(メトグルコ250㎎、テルミサルタン20㎎の服用中止)

重複している薬の服用を中止してから様子をみると、家で測る血圧や血糖値には特段の変化は現れていないようだし、月1の病院でのヘモグロビンHbA1c検査では数値がすこし下がる傾向にさえあるではないか。

これに力を得て、糖尿病治療薬として長年服用してきたジャヌビア50㎎も量を減らしてもいいのではないかと、医者と相談して半減することにし25㎎に変更してもらって現在に至っているが、その後も特に変化はみられていない。

かくて、現在服用している薬は、漢方薬「八味地黄丸」、ジャヌビア25㎎(糖尿病)、バルサルタン40㎎(血圧)、アドエア(喘息)の四種類、それにたまに胃酸抑えのオメプラゾール10㎎半分、ほとんど飲まなくなった就眠薬となっている。

それまで飲んできた多剤「ポリファーマシー」がわが身にどの程度害を与えるものだったは判然としないが、すくなくとも随分無駄なことをしてきたことだと思う。

厚労省の指針は遅きに失したのではないか。薬の大量販売で利益を上げている医薬業界からの政治的圧力もあってのことか。

ともあれ、これ以上に服用薬を減らすことは考えていない。

なにしろこの年齢である。これからどんな病に侵されるか、どんな不具合・不調が我が身体を襲うか、全く予想できない。

その時はその時、新しい薬に頼らざるを得ないだろうが、今はこの状態で推移していこうと思っている。


 

高齢者の医薬品適正使用の指針(厚労省) 

2018/2/2「八味地黄丸について」 

2016/10/10「高齢者の血糖値のコントロール目標」 

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3 コメント

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Unknown (エイジング)
2018-09-01 06:26:37
大賛成です!
私は1/3に! (D-tikoI)
2018-09-01 10:48:47
・5年前に耳管開放症と言う病気になり3種類の薬を服用していました。
耳管開放症の症状は著しい体力消耗又、風邪をひくと顕著に表れてきます。
少し調子の良い日が続くと漢方薬の「加味帰脾湯」を除いて飲み忘れをすることが多くなりました。
飲み忘れても特にこれと言って症状が悪化することは無くなったので医者と相談し加味帰脾湯のみの服用を続けています。
・ネットで同じ症状の人もやはり「加味帰脾湯」を継続服用しているようです。
 従って、自分に効果のあると思われる薬のみ服用することにしました。
 自分の身体を最もよく知る人:自分ですね!
・・多剤服用 (Unknown)
2018-09-01 17:41:29
血圧の薬は飲んでいられましたか?
私は長期に飲み続けていましたが 家での
血圧測定で ばらつきが有り具合が悪かったです。
それならばと3か月飲まずにいました。
飲んでも飲まなくても具合は悪く 止めてしまいました。
4か月。医者と相談して 処方を止めてもらいました。
その時はその時。むしろ今は眩暈などが軽くなりました。

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