1月10日(火)
超高齢者にとっては避けがたいいろいろの「持病」ないし身体の不調を少しでも緩和できる手立てがあればなにはともあれやってみる価値がある。
痛かったり、苦しかったり、痒かったりするのであれば病院でしかるべき処置をしてもらうことになるが、長い間付き合ってきたちょっとした不具合、「病気」というほどでない程度の身体不調なら、生活習慣の改善やら昔からの民間療法、東洋医学とか代替医療とかいわれるもので少しでも効果が感じられれば試してみる価値がある。
西洋医学で使われる強力な薬剤は即効性があっても身体全体を痛める可能性(副作用)は高いと考えられるから、できることなら避けたい。
老人によくみられる夜間頻尿もそうした類のものであろう。症状が軽度の場合はいいとして、だんだん重くなってくると結局は病院で診断を受け、薬が投与されるという流れになる。
私の場合、はじめは民間療法として健康補助食品「ノコギリヤシ」の服用に始まったが、はかばかしくないので、病院で診断を受けて当初は医療薬「ハルナール」、その後は「ユリーフ」に変えてもらい飲み続けてきた。
その効果といえば、就寝後に2-3回くらいトイレに立つくらいになったので、まあ、薬はこの程度効くのであれば良しとするか、と考えていた。
2011/3/24ブログ 夜間頻尿対策
ところが、その後もっと深刻な変形性股関節症で苦しむようになって夜間頻尿などほとんど意識しなくなり、もっぱら股関節のための東洋医学的治療法「KIK療法」に全神経を集中してきたのが昨今だった。(その効果は抜群、完治とはいわないまでもかなりよくなってきている)。
その間、KIK療法の補助措置として遠赤外線治療器「ホットパック」を夜間の暖房器具代わりとして一晩中腰の当てて寝てきた。(身体の深部まで温まるのでそれまで冬季に使用してきていた電気アンカは不要になり、さらにはこの酷寒に季節に寝室のエアコンもつけなくなっている)
この遠赤外線治療器に直接期待した効果は腰や股関節あたりの血行をよくすることだったのだが、ふと気が付いてみたらいつのまにか夜間トイレに立つのが1回か2回になっているではないか。(更に尾籠な話だが、オシッコが曲がらず真っ直ぐに飛ぶようにもなった。)
そんなことで「ホットパック」の効能書きに腎臓を強化するとあったことを思い出し、そのせいかもしれないと思い、それまで飲んでいた「ユリーフ」一日1錠の服用を止めて、経過をみてみた。それでも1,2回というトイレ回数に変化はないようである。
これに力を得て、昨年暮れから「ユリーフ」服用をふっつりと止め、今年に入ってからは念のためトイレにメモ紙を置き夜間トイレに立った時間を記録してみた。
なんと就寝時と起床時(というより目覚め時)を除けば1回で済んでいる。
これはまさしく遠赤外線治療器の効果であると判断した。長年の悩みが思わぬことで解決したのである。すくなくとも現段階では!
これにすっかり気を良くして、遠赤外線治療器の効用がほかにもあるのではないかと、自分の身体をあれこれまさぐってみた。
気が付いたのは、最近は便通がとてもよくなっていることである。もっとも、これがその効果だと断言するのはまだ早いが……。
そのほかに、もっとはっきりした効果が認められたものがある。それは基礎体温の上昇である。
「ホッとパック」愛用者の感想に低体温が解消したとあったのを見て、風邪でも引かないかぎり手にしたことのない体温計で自分の基礎体温を測定してみたのである。
朝は36.0℃くらい、日中は36.5℃くらいある。
かなり前のことになるが健康保持に関して「免疫力」に興味を持ち、国際的に活躍している免疫学者安保徹の「体温免疫力で病気は治る」を読んだことがあり、「人間の体温は36.5℃は体内環境として理想的、免疫力が高く健康体」とあったのを思い出し、読み返してみた。
その本の最後の頁に読後感のようにそのとき測定した体温が記録されていた。
なんと、朝35.1℃と書いてある。その基礎体温のあまりの低さにはがっくりきて、この本に書いてあった基礎体温を高める諸方法(運動・食事・入浴・睡眠・気持など)を実践しなければと思つたものの、そんなことはおおかれすくなかれやっていたたことでもあり、改めて特別には取り組まなかったことを思い出した。
ホットパックのお蔭で「基礎体温」36.5℃になったことにすっか自信をつけ、改めて安保徹・清水教永「健康体温36.5度の生活術」、東善彦「遠赤外線と医療革命」石原結実「体を温めると病気は必ず治る」などの本(インターネットで中古品を買えばほとんどただみたいな値段)を取り寄せ再度体温と免疫力を勉強することにした。
遠赤外線が体温上昇に資することはどうやら間違いないらしい。
高度な内容ではないが、体温と免疫力の関係やその関係などについて常識的なレベルでいろいろなことが分かってきたが、なにはともあれかつて35.1℃という低体温が現在は理想とする36.5℃になった事実は間違いなく、これは遠赤外線治療器「ホットパック」には想定していなかった意外な効果で喜びにたえない。
なお、かつて「35.1℃」という低体温だったことについて一言。
これは正しく測定された体温だったかどうか、今にして思えば疑問がないわけではない。体温計の測定方法について誤っていた可能性が高い。
体温計の測定法についてメーカーの取扱説明書をよく読むとはっきり書いてあるのだが、ほとんどの人はそこに目をとおしていないのではないか。
ピピッツとなる体温計の示した時の数値は「予測値」であって「実測値」ではない。「実測値」を得るには少なくとも10分は脇の下に入れとく必要があるらしい。私の35.1℃は、どうやら脇の下への入れ方も十分でなかったろうし(その入れ方にもいろいろ指示がある)、時間もピピツと鳴ったとき(3分くらい?)だったから予測値に過ぎなかったと思われる。
体温計など風邪などかかった時に使うくらいで(排卵時期を確認する女性は別)、正確な基礎体温を測ることなどほとんどの人はしないからこうした取扱の不備がでるのであろう。病院でも体温計の測り方を積極的に指導すべきであろう。
体温計の測り方
ちなみに、血圧計の正確な測り方についても記しておきたい。
「WHO/国際高血圧学会のガイドラインでは、血圧の測り方して『静かな所で数分間座ってから測定する』方法を推奨している。また、日本の高血圧治療のガイドラインでも『少なくとも15分以上安静座位の状態』で測定することを推奨している」(浜六郎「高血圧は薬で下げるな」p124)とある。現在病院でこんな測り方をしているところはないのではないか?