伊豆高原シニア・ライフ日記

「老い」を受容しながら自然の恵みに感謝しつつ「残躯天所許不楽復如何」の心境で綴る80老の身辺雑記 

半世紀前の我が家の遺物発見に思う

2018年11月02日 | 雑文

11月2日☀

身辺から物を捨てるよう心掛けているがなかなか難しい。

書斎内と隣接する納戸にある本、書類、文房具など気が向く都度、週に二回ある「ゴミ収集日」にゴミ袋に放り込んできているがなかなかはかがいかない。

最近は、これから読むことがないだろうと思われる図書を毎回10冊ずつゴミ袋に放り込むことに決めているが、書棚から目立って本が少なくなっているようにも見えない。捨てる冊数をもっと増やすべきか……。

家内は家内で同じようなことをやっているらしい。家内は私より思い切りがいいのか、それなりに物捨ては進行しているように見受けられる。

そんな作業の過程だったのであろう、家内がこの家に引っ越してからずうーっとリビングに置き放しになっているライティング・ビューローの抽斗の奥深くに収まっていた半世紀前の我が家の遺物というべき思わぬものを発見?した。

現在はもう還暦に近い息子と娘二人の「母子手帳」と彼らが幼児のときの声を収録した磁気テープ(その頃「オープンリール」といっていた茶色の帯状の音声用磁気テープ)を入れた箱二個である。

懐かしい。「母子手帳」は昭和34年2月交付、昭和36年9月と37年1月交付の三冊(双子の娘の交付日が違うのは双子と判明したのが4月後だったから)で、それぞれの妊娠時・出生時の状況、その後の体重・身長など幼児の健康状態が記録されている。

音声録音テープを収めた箱の一つの裏には「昭和43年12月クリスマスイブ 家族団欒」というメモ書きが、もう一つにはその前後の時期らしいが単に「歌声」とある。

このテープの音声をどのようにしたら再生できるか。

思い起こせば、私が使用していた記憶媒体の変遷は「オープンリール」から円盤状の「フロッピーディスク」へ。それが「カセットテープ」→「ビデオテープ」に、また「MO」を経て光ディスクといわれる「CD-ROM」→「CD-R/RW」になり、そして現在は「DVD、BD(ブルーディスク)になっている。

今となっては「オープンリール」を再生する機器などないし、再生は容易ではあるまい。専門の業者に特別に依頼して録音内容をディスクにダビングすることができるかかもしれないが、おそらくかなりの費用がかかるだろう。

「テープ」の内容を聞くのは諦めたが、そんなものが存在したこと、そして「母子手帳」に残された記録によって今を去ること60年~50年という遠い遠い昔を偲ばせ、往時の情景などあれこれ思い出しながら夫婦で懐かしく語り合うよすがとなった。

こんな記録は今はもう捨てるべきものだろうが、世代を継ぐ子供たちには大事なものかもしれない。いずれそのうちに子供、孫たちが大挙訪れる。捨てずにその時に手渡す貴重品に位置付けることにした。 

 

コメント (2)
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