伊豆高原シニア・ライフ日記

「老い」を受容しながら自然の恵みに感謝しつつ「残躯天所許不楽復如何」の心境で綴る80老の身辺雑記 

「麦秋」とはこれか!

2018年05月30日 | ウオーク

5月30日(水)/

家内たちTIKOI農園の女性群が我が家に集まり「雛作り」をしているので、男性群は昼食を外ですることになったが、食事が終わった後、近いうちに歩くことになる「池地区」の紫陽花の開花状況を検分すべく足をのばしてみた。

「紫陽花ロード」の花はちょうど咲き始めたところ。次回のウオーキングには紫陽花の最盛期になるだろう。

それはそれとして、紫陽花のほかに池地区では思いもよらぬ景観に出くわした。

山も野も萌える緑に囲まれている池地区の田圃の一画に黄金色に輝く麦畑を発見!

これが「麦秋」か。

麦の穂が実り刈り入れ前のこの時期を表現する「麦の秋」、「初夏」の季語を納得させるこの眺め。

幼い日にどこかで見た淡い記憶があるような気もするが、知恵もついて漢字を解するようになってからは、こんな情景に接したことはなかったような気がする。

小津安二郎の往年の名画「麦秋」では、この時期の麦畑が画面一杯に広がるところがあったような気もするが、モノクロだったから今のように心動かす風景ではなかったと思うのだが……。

 

 

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伊豆大島ツアー

2018年05月28日 | ウオーク

5月27日(日)

 伊豆大島は伊豆七島の中で最も大きく洋上を隔てて当地にもっとも近い島なので毎日のようにその姿を眺めているが、これまでこの島には縁がなく訪れる機会がなかった。

それが今回、TIKOIグループ4家族8人による「伊豆大島ツアー」が企画された。

天気予報は晴だったのに残念、晴れ間の見えない曇天で終始する一日となった。

そのため伊豆大島の観光そのものは期待外れだったが、久方ぶりの仲良しグループ旅行なので一日楽しく過ごすことができた。

伊東港の出発は9:40、東海汽船の高速ジェット船は早い。10:15には大島港に到着、すぐに大島バスで三原山頂口に向かう。噴火口まで歩く時間はないので展望台から三原山は遠望するだけ。

海の展望も霧に閉ざされ、我々が住む伊豆半島の影さえ見定められない。

ホテルで昼食をとり、バスで島を一周する。道路の両側は緑の樹林が続くだけで、ほとんど展望は効かない。

波浮港手前でバスを下りて港まで歩く。変哲のない小さな港町というだけ。

記憶に残るものといえば、元町に向かう手前、道路掘削のため切り取られた断層(2万年分の噴火の積み重ねでできたバウムクーヘン状の巨大な断面)くらいのもの。

要するに、伊豆大島で見るべきものがほとんどなかった。九州弁で言えばは「なーんもなか」。

伊豆半島に住み毎日のように見ている「伊豆大島」には行ったことがあるよ、と言えるようになったのがせめても……。

 高速ジェット船、大島港に到着

 三原山頂口展望台から

ホテルで食事後

緑が続く彼方のなにも見えない海

波浮港

巨大断層

帰路につく

伊豆半島に近づきようやく見慣れた山影が浮かぶ。

伊東港に到着し、宇佐美のホテルが準備したバーベキュー会場へ。

ツアー後のふだんの「食事会」かと思っていたら、なんと私の「米寿」と「ダイヤモンド婚」のお祝いの席だという。

恐縮、たっぷり食べ飲ませて頂いた。

宴終われば、伊東湾には夕闇が……。

 

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丸山公園ウオーク

2018年05月21日 | ウオーク

5月21日(月)

穏やかな晴日である。久し振りのTIKOIウオーク、参加者はMr. & Mrs.IT、TB、ONの6名。最近、俄かに脚力が衰え長距離や坂道に自信が持てなくなってきている私を含めて3人の足弱組を考慮してくれたコースは、一碧湖沼池のチョウジソウ、地久保の森の石楠花をちょっと見てから丸山公園に向かい公園内を歩くというもの。

丸山公園をブログで調べてみたら、ちょうどブログを書き始めた頃、2008年1月17日「丸山公園を歩く」という記事が見付かった。

誰と一緒だったか記録がないので分からないが家内と歩いたことだけは確か。なんと10年も前のことである。

記事から察するに、どうやら公園内を二人とも軽々と歩き回っていたようで、今回と比べて、10年の歳月がこれほどまでに私と家内の体力を弱めていたかを痛感させられるものだった。

まず公園に到達するまでの道筋の印象が全く違った。踏切を越えてからの曲がりくねった狭い道が続く。公園がこんな奥まったところにあったのか。私の記憶では踏切からすぐだったような気がしていたのだが……。いまならこんな道路を運転して丸山公園にいこうなどという考えは全く起こらない。

そして公園の駐車場に車を停めてからの坂道と階段、こんなに急で中央広場に至る道は長くきつかったのか。

辛うじて登り終えてなんとか芝生に覆われた広場に到達できたものの、それから先、広い公園内を歩き回る体力、気力などは全く出なかった。

公園で持参の弁当を食べてから川の流れに沿った道を下る。

帰途は今週末にTIKOIグループは船で伊豆大島に行く予定なので船が出る伊東港の埠頭を確認してから帰る。

伊東湾には滅多の見掛けることのない帆船が停泊していたのはちょっとした見物。

総歩数はそれでも4000歩に。少々くたびれた。家内もなんとか歩けたようだ。


一碧湖沼池のチョウジソウの花はほとんど散り果て、数輪がわずかに姿をとどめていた。

地久保の森の石楠花はまだまだ健在。

丸山公園に向かう途中、ショッピングプラザ「デユオ」で弁当を調達。屋上駐車場から見るこの日の富士山はなかなか見事。

丸山公園の緑に囲まれた中央広場。

芝生を囲む緑の樹林「ヒメシャラ」

「モミジ」も。

丸山公園は水の公園でもある。

公園内で見た花、紫陽花が早くも咲いている。

水辺にはアヤメが。


帰途、伊東港から見かけた帆船。

 

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一碧湖の「沼池」を歩く

2018年05月16日 | ウオーク

5月15日(火)

だんだん暑気が強まり午前10時からMr.TBと一緒する小散歩を午後4時からに切り替えることにした。

今日は5月頃に咲く清楚な野の花「チョウジソウ(丁字草)」を見ようと一碧湖に向かう。

一碧湖は8の字型をなす大小二つの湖からなり、大きい方の「大池」が広く知られておいるが葦が生い茂った小さい「沼池」の方はあまり人に知られていない。

チョウジソウはこの「沼池」湖畔の湿った草地に自生する絶滅危惧種に指定されている貴重な植物(キョウチクトウ科チョウジソウ属)で、この時期に星型の青紫色の花を付ける。

 

チョウジソウの花を愛でてから起伏の多い沼地湖畔を一周したが、夕日に照らされ葦の生い茂る沼地の景色はなかなか風趣に富む。

半周したところ辺りに30~40mもあろうかと思われる杉によく似た樹幹の高木が数十本連なっている。

この樹が「サワラ」(別名「ヒバ(檜葉)」)であることをMr.ITからおしえられていたので、あらためてしげしげ眺めてみた。

ヒノキ科ヒノキ属の常緑高木、湿地を好むというから沼池湖畔はもってこいの土地なのであろう。その見事な直幹性の大木が林立し亭々と聳える姿をこれまで見落としていたが、見上げてみればなかなかのもの。

「大池」に繋がるところだけが湖面を広げており、そこには鯉や亀が群がっている。

 

1時間ほど歩いて満足して帰る。歩数は2400歩にとどまる。

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「ダイヤモンド婚」

2018年05月15日 | 日記

5月14日(日)

結婚60周年記念「ダイヤモンド婚」を子3人、その配偶者3人、孫5人計11人が「ホテルメトロポリタン丸の内」で祝ってくれた。

私たちの結婚記念日は秋だが、皆が都合よく集まれる日がなかなかないのでこの日にしたという。司会(長男)のいうところによると、この集まりは「ダイヤモンド婚」を祝うのが主目的だが、私の88歳「米寿」の祝いをもかねており、さらにはこの日がたまたま「母の日」でもあるので家内85歳への感謝の集まりでもあるとのこと。

最近になってかなり衰えてきた我々夫婦の足腰にも配慮して東京駅に隣接するこのホテルを選んでくれたらしい。

身内の誰一人欠けることなく皆が元気で、しかも孫たちが全員成人に達してからの集まりはこれが初めてである。

私が88歳、家内が85歳、結婚して60年という長い期間を思い返せば「感無量」である。普通はこういう時に「山あれば谷ありの人生」「苦楽を共にしてきた」といった台詞が定番になっているようだが、私たちの場合、山もなければ谷もなく、今日まで一筋の平坦な道を平穏に歩んできたし、その間に「楽」はあっても「苦」といものもなかったように思える。

そして、現在私たち夫婦はその延長線上で二人して平々凡々の余生を送っている。

これから先どうなるかは分からないが、ギリシャ・ローマの神話「ピレモンとバキウス」の夫婦ような終末を迎えればと祈っている。

 

29階の客室から東京駅を見下ろす。

 

祝いの品

祝いの品(Degital Photo Frame)でこれまでの家族写真を見る

 

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「地久保の森」の小散歩

2018年05月11日 | ウオーク

5月10日(木)

数日にわたって雨雲に閉ざされていた暗い空が午後になってようやく割れ、晴れ間がみえるようになった。

地久保地区を抜ける国道135号線の両側に植えられた石楠花(しゃくなげ)の花が咲き始めたという情報を得たので、Mr.TBと「地久保の森」の中を散歩しようと午後遅くなったが出掛ける。

夕刻に近いからか駐車場には1台の車もない。

ここの石楠花の開花時期は他所に比べて少し遅いが、樹の丈は結構高く花輪の大きさはなかなかのもの。これは予想を超えるものだった。

檜・杉の林を切り開いて作られた散歩路に落葉が覆いその上に木屑が撒かれており、踏む靴に感じる柔らかい感触は歩く人にやさしい。

樹間を斜めに差し込む夕日の淡い光が静寂の気を漂わせ、ウオーキング・コースは未整備だと聞くが、なかなか好ましい散歩道が出来たと思う。

30分ほど花を見ながら歩いて帰る。

国道を走る車、反対側にも石楠花の花が……。

 

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雨の日、つれずれなるままに……

2018年05月09日 | 雑文

5月9日(水)

4月以降連休まで当地は素晴らしい春の陽気に包まれ、梅、桜、ツツジ、そして新緑と移りきゅく自然の美しさに心ゆくまで堪能させてももらった。

しかし、連休が終わった途端、天気は急変し雨日に変わって3日も続いている。のみならず気温は春先の寒さに逆戻り、暖房まで必要とするような寒さである。

長く続いた晴日に代わって雨の日が続くと、それまでの生活の流れが急に変わって体調もおかしくなり気持ちにも戸惑いが生じる。

戸外に出てウオーキングを愉しんだり、TIKOI農園で春野菜をいつくしみ育てる楽しみがなくななったので、もっぱら室内でパソコンを前にしてマウスを動かしたり、キーボードを叩いたり、iPhoneを弄ってみたり、TVもいつもより長く見たりするのが生活の大半をしめることになる。

「晴耕雨コン」、晴日は園芸作業、雨日はコンピューター(パソコンにPhoneも加わった)を老後生活の信条としてきた私として、これは当然の帰結である。

こんな日、いってみれば吉田兼好の「徒然草」の冒頭の言葉

「つれずれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆく、よしなしごとを、そこはかとなく、書きつくれば……」

の心境、硯が現代風のパソコンに代わっただけである。

パソコンにむかって、齢88になって思い付く「よしなしごと」を書き綴ろうと構え、フッと思い出したのは、そんなことを今から8年前に「三金会雑記」に書いた記憶である。

参考にしようと思い、過去のブログの記事を調べたら、すぐ出てきので読み返してみた。

なんと、驚いたことに、これから書こうかとおもっていたことほとんど変りなくそこに書かれている。

その頃との違いを探せば、平均寿命が79.59歳から80.98歳と少し伸びていること、個人的には知能面では記憶力が次第に薄れ、なにごとにも忘れやすくなったこと、肉体面では視力・聴力が落ち文字を読むのにルーペをつかうようになり、補聴器を常用するようになったこと、さらに「ロコモティブシンドローム(運動器官症候群)の進行からは逃れるべくもなく最近では以前に比べて格段に手足の動きが鈍くなってきていること、尿意のコントロールに問題が生じつつあることなどなどである。

いずれも覚悟していたことばかり、今の思いは21010年80歳の時と全く変わっていない。これっていいことなのか、わるいことなのか。とまれ、この8年、私の歳月は流れに浮かぶうたかたのように変哲なく流れ去ったということ。

こんな生き方が超高齢者なのだと現状を肯定的にみている私である。

「齢80、戦後65年に思う」(「三金会雑記」秋号原稿)


 

生垣越しに見える隣家の「エゴノキ」、生垣の上にも白い花びらをいっぱいに乗せている。いつのまにこんなにたくさんの花を付けるようになったのか、気付かなかった。ここにも時間は確かに流れている。

  

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春の野に咲く花を見る

2018年05月03日 | ウオーク

5月3日(木)/

「枕草子」にある「五月ばかり、山里歩く、いみじく、おかし」の言葉通り。この時期、自然を残す近所のどの辺りを散歩しても楽しみが多い。

その楽しみの一つに、ふと見掛ける素朴な味わいをもった野に咲く花がある。

華麗な花が多い園芸種とは異なり、自然にはぐくまれて人知れずひっそりと咲く野の花は華美とは縁遠いが、その慎ましい素朴な姿は見る人の心を惹きつける。

そんな花の一つに「ハルジオン」がある。春の野や道端を控え目に飾る野草だが、「春紫苑」とも書くようにこれがまとまって一斉に咲けばなかなかに美しい。(なお、「ハルジオン」と見分けが難しいほとよく似た「ヒメジョオン」(姫女苑)というのもある。)

池地区を流れる小川のほとりにその大きな群落を見付けた。すばらしい春の賑わい!

 

道端や野原に咲く花でなく、緑を濃淡染め分けた樹木にも花をつける樹がある。

我が家からごく近くの空地の中央には枝一杯を伸ばした姿のいい大樹があり、現在ただいま白い大きな上向きの花をいっぱい咲かせている。

かねてからこの見応えのある樹の名前を知りたいと思っていたが、その名を知る人に出会うことはなく、ずーっと気にかかっていた。

そこで、この際、人から教えられるのではなく自力でなんとか調べることができないか、思い立った。

所有している分厚い「樹木図鑑」に掲載されていないことはすでに分かっていたので、ネットで徹底的に調べることにしたのである。

だが、ネットにあるいろいろな「植物図鑑」の類を調べてみたが容易に見つからない。そこでいろいろなキーワードを使って検索した結果、ようやくにしてこの樹の名前を探り当てることに成功した。

名前を「 ヒトツバタゴ」(一つ葉田子)という。別名「なんじゃもんじゃの木」とあるようになかなかに珍しい樹であるらしい。

天然での自生分布域が狭く限られているというが、伊豆高原一帯ではかなり沢山見掛けることができる樹である。

環境省のレッドリストで「絶滅危惧類」に登録されているとか。

 学名はモクセイ科ヒトツバタゴ属「Chionanthus retusus」。ギリシャ語のChionan=雪、anthos=花 とあるように全体に雪が降り積もったようにみえる見事な樹である。

長年知りたがっていた名前をようやく見つけ嬉しい。 ちょっとした成功体験である。

 

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