田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

文献から

2010-01-11 | 田中川
田中川干潟
2009.11.15の田中川干潟

40年以上前の文献を見つけた。1967年の11月に当地を訪れた筆者が,この地の植物を紹介しているので,以下に書き写しておく。「東千里海岸の景観(安芸郡河芸町)」の小見出しの後に

「近鉄千里駅の東に広い海岸湿地帯があり,11月16日浜を歩いてみると,直径3cmぐらいの黄色い花をつけたハマニガナが砂浜をはっていた。ハマサジも小さな花をのぞかせていた,海水の浸入する湿地帯ではハママツナ,オニシバ,ホソバノハマアカザが大群落をつくっていた。ハママツナの肉質の葉は美しい赤紫色に染まっていた。
 その他ハマエンドウ,ホソバノハマアカザ,ハマヒルガオ,カワラナデシコ,ハマアオスゲ,ハマボウフウ,ケカモノハシ,コウボウムギなどがみられた。」

これらの植物の中で,カワラナデシコはもう何年も見ていない。
この日,一人の男性が干潟や砂浜を歩き回って植物を調べていた。干潟に生えているアカザの仲間について種名を尋ねると,「アカザは難しい」と言って,標本を採集していた。そして,砂浜を南へ南へと歩いて行った。豊津海岸や白塚海岸でも歩いている姿を見かけた。どこのどなたかは知らない。

文献
小林秀樹(1968)三重県の海岸植物(その2).三重生物,19,32-40.
ハマニガナ
2009.11.15のハマニガナ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿