シュウカイドウ科ベゴニア属のシュウカイドウ 秋海棠
2014.9.13 大台町の大杉谷に向かった.大杉谷と言っても宮川ダム湖のほとり,大杉谷登山センターのあるあたり.駐車場やトイレもあるので必ず車を止める.この登山センター周辺でシュウカイドウの群生を見つけた.この地域の冬は寒さ厳しいことだろうが,しっかり野生化している.ずいぶん久しぶりに出会った花だ.
秋海棠は,江戸時代に中国から渡来した帰化植物で,この季節に淡紅色の花をたくさん着ける風情の優しい花だ.断腸花とも呼ばれ,この花をこよなく愛した永井荷風は庭に植え,その自宅を断腸亭と呼び,自らを断腸亭主人と称し,断腸亭日乗という日記を著した.
荷風の作品はたくさん読んだことがあるので,この秋海棠は我が家にも植えて楽しんでいたのだが,いつの間にか消えてしまった.大杉谷に向かえば,また断腸花に会える.何度でも出かけることにしよう.