田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

カギカズラ

2013-11-23 | 樹木

アカネ科のカギカズラUncaria rhynchophylla

2013.7.7 熊野市紀和町の山道でカギカズラという植物に初めて出会った.

鈎(かぎ)状に鋭く曲がった棘の様子にも驚いたが,この棘が他の植物に絡まっていくという.また薬用に利用されるというから感心した.鎮痛や血圧を下げる効能があるという.

『樹に咲く花』3巻によると,関東地方南部以西の本州,四国,九州に分布する常緑つる性木本.花期は6~7月.枝が変形した鈎は漢方で薬用にされる.リンコフィリンというアルカロイドを含む.

カギカズラ属という属名があることも初めて知った.


花は葉腋につく






かぎ状の棘(とげ)を伴った茎.1個の棘と2個の棘が交互につく.

クスベニカミキリ

2013-11-22 | 甲虫

カミキリムシ科のクスベニカミキリPyrestes nipponicus Hayashi,1987

2013.7.6 熊野市紀和町の山道.礫の多い明るい道を歩くクスベニカミキリを見つけた.

原色日本甲虫図鑑(Ⅳ)によると,5~6月,暖帯樹林帯に出現.クスノキ類に寄生するがアカメガシワ・クリ・リョウブの花にも来集する.体長は15-18㎜.
なお,同図鑑では学名がPyrestes haematicus となっているが,1987年に現在のものとなった.
色彩変異が多いとのことなので,もっと赤い個体に出会いたいものだ.


トモエソウの花にトラマルハナバチ

2013-11-18 | ハチ目(膜翅目)

オトギリソウ科のトモエソウの花にミツバチ科のトラマルハナバチBombus diversus

2013.7.7 熊野市紀和町の山道を歩いていて,トモエソウの小群落を見つけ,黄色の花に魅せられていた時,1個の花にトラマルハナバチを見つけた.近づいてもほとんど動かない.今まで見たトラマルハナバチはみな良く動き,飛び回っていた.同僚の一人が手で触っても,このハチは逃げて行かなかった.