ヨモギホンヤドカリ
Pagurus nigrofascia(上)とユビナガホンヤドカリ
Pagurus minutus(下)
撮りためた古い画像を眺めていたら,2005年に田中川干潟でヨモギホンヤドカリを見つけていたことが判った.当時は種名にまでたどり着けなかった.
ヨモギホンヤドカリの名前は数年前に知人から聞いていて,きっと三重県にも生息しているだろうなあ,志摩半島あたりの岩場海岸に行けば見つかるだろうと思っていた.
田中川干潟ではユビナガホンヤドカリがたくさん見つかる.現在のヨモギホンヤドカリの生息状況はどうなのだろうか.7月から10月は活動していないようなので見つけられない,冬場に調査すれば大阪湾のように県内各地でいっぱい見つかるかも.
和名は,新種記載をした駒井智幸氏が「本新種には新称ヨモギホンヤドカリを提唱する」として命名したもの.
ウイキペディアに,学名の種小名"nigrofascia"は「黒い環」の意で、歩脚にある黒帯模様に由来すると載っていた.また,産卵前ガード行動の写真まで載せている.えらく詳しい人が執筆しているんだなあと感心した.
参考文献
Komai,T.(1996)Pagurus nigrofascia,a new species of hermit crab (Decapoda:Anomura:Paguridae)
from Japan.Crustacean Research,25:86-92.
山田浩二(2007)二色浜におけるヨモギホンヤドカリの出現.自然遊学館だより,44:11.
山田浩二(2012)大阪湾におけるヨモギホンヤドカリの分布.貝塚の自然,14:16-19.
ヨモギホンヤドカリ 2005.3.13 田中川干潟にて トレイに入れて撮影
ヨモギホンヤドカリ 2005.3.13 田中川干潟にて トレイに入れて撮影
ユビナガホンヤドカリ 2005.3.13 田中川干潟にて トレイに入れて撮影
ユビナガホンヤドカリ 2005.5.3 田中川干潟にて