田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ケヤキにニレハムシ

2006-08-30 | 甲虫
ニレハムシ幼虫
街中の公園に何本もケヤキが植栽されている。ケヤキの樹皮は鱗片状にはがれやすい、その裂け目にニレハムシの幼虫が何匹も居た。どうやら終齢幼虫のようである。

ニレハムシ幼虫
株の周りにも多数うろついている、蛹になる場所を探しているのだろうか。

ニレハムシ幼虫
木の上を目指すものも居れば、降りてくるのもいる。体長は約10ミリ。

ニレハムシ幼虫
ケヤキの葉を葉脈を残して貪欲に食べるニレハムシ幼虫、体長は約5ミリ。

サンゴジュハムシにそっくりだが、食樹が異なる。サンゴジュハムシはケヤキを食べない。
この地方では年2回発生が見られる。この時期は2回目の発生。
2006.8.23

ニレハムシ成虫
ニレハムシは幼虫も成虫もケヤキの葉を食べていた。

ニレハムシ成虫

ニレハムシ成虫
2006.9.11 ケヤキの株元で羽化したばかりのニレハムシ成虫を見つけた。蛹の居場所は突きとめていない。


フタバカクガニの食事

2006-08-29 | カニ
フタバカクガニ
ここは汽水域、満潮時の夜の干潟、堤防道路の斜面。
黄色いはさみのフタバカクガニが食事中。獲物はアカテガニも食べていたカヤキリ(クビキリギスではなく)のようである。アシハラガニの群れが遠巻きにして、この食事の様子を見ていた。
フタバカクガニは東京湾以西に生息する。この干潟でも限られた場所でしか出会えない、個体数も多くない。コンクリート構造物の隙間などから出てくるのを見かける。素手で捕まえようとしたら、はさみを振り上げて威嚇してきたので怖くて諦めた、まだ一度も捕獲したことが無い。
2006.8.23 20時頃

フタバカクガニ





河川敷に咲くヤノネボンテンカ

2006-08-26 | 樹木
ヤノネボンテンカ
ある川の河口近く、河川敷で見知らぬ花を見つけた。
アオイ科のヤノネボンテンカ 矢の根梵天花
南米原産、常緑の草本状低木らしいが、手持ちの植物図鑑には載っていなかった。
花数が多いので遠くからでも目立つ存在。葉も細長く、全体の姿はなよなよしており、何かにもたれ掛かっていないと立っておられない様子。
2006.8.20
ヤノネボンテンカ

ヤノネボンテンカ

ヤノネボンテンカ
花弁の裏側にある赤いストライプが魅力的。


アカテガニの食事

2006-08-23 | カニ
アカテガニ食事中
近頃、アカテガニたちが堤防道路を歩いている。この時期、毎年見る光景だが、多くの轢死個体と出会うのも辛い。
アカテガニがいつも動き回っている草むらで、食事中のカニと出会った。大きなはさみは♂。はさまれているのはカヤキリ(クビキリギスではなく)のようだ。カヤキリの首根っこのあたりをはさむと同時に食べ始めた。首が切れて、最初に口元に運んだのは中の軟らかい肉であった。
隣に居たカニも同じような虫を食べていた。
ヒトハリザトウムシがカニたちの周りを忙しく動き回っていた。エサを横取りしようとする動きも見られた。
草むらではカヤキリの鳴き声があちこちから聞こえてくる。ジャー。
2006.8.17


アオバト 干潟に現る

2006-08-15 | 
アオバト
朝の8時半過ぎ、堤防を歩いていると、一羽の鳩が目の前を横切った。
姿形は鳩なのだが、色が異なる。かねてからアオバトがいると聞いていたので、「あっ、アオバトや」と思った。
砂浜の枯れた松の樹上に止まってから、しばらくして干潮に近づいている干潟の澪に降り、水を飲みだした。
アオバトは森林性の鳥で、開けた場所に出ることは少なく、初夏から秋にかけて塩分を取るために海岸に出てきて海水を飲むという。海岸に出てくるのは朝のうちが普通らしい。
どこの森に住んでいるのだろうか。
2006.8.6

ホタルガ幼虫 大発生

2006-08-05 | 
ホタルガ幼虫
2006.7.25 ハマヒサカキを食べるホタルガ幼虫

ホタルガ幼虫 

ある建物の周りにハマヒサカキが植えられている。その周辺で6月にホタルガの成虫をたくさん見かけた。死骸も何度か踏みつけてしまうほど多かった。

マダラガ科ホタルガ亜科

幼虫は大きいのも小さいのも色模様は変わらない。毒針毛は無いが、分泌液を出し、これに触れると約10時間後に軽い発赤と痒感が現われる。約2日で治癒するらしい。

8月に入って、幼虫がハマヒサカキから離れ、建物の窓やドアーのサッシ周りに移動して繭を作り出した。繭はハマヒサカキの幹、枝葉や株元にも一つも見当たらない。雨の当たらない所を選んでいるのだろうか。

ホタルガ幼虫

ホタルガ幼虫