田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

居候グモ

2006-09-26 | 蜘蛛
イソウロウグモ
何日も人が通っていない林道、ジョロウグモの巣が数メートル置きに行く手を塞いでいる。
いくつかの巣でヒメグモ科のシロカネイソウロウグモを見つけた。
網にかかったカメムシの下に居るのが体長3~4ミリの♀。
2006.9.20

イソウロウグモ
仁丹のような色と大きさ。
脚は細く、特に前脚が長い。白銀居候蛛。
イソウロウグモ類は自ら網を張ることは止めて、他のクモの網に住み込むという居候生活をしている。

ノシメトンボ 食事中

2006-09-24 | トンボ
ノシメトンボ
このところ、どこへ行ってもノシメトンボと出会う。
里山の林縁を歩いていると、ノシメトンボ♂が何かをくわえて飛んでいる、追いかけて観察した。
エサとなったのはツマグロオオヨコバイ。
ヨコバイの頭部から食べ始めた。ヨコバイの脚が動いたような気がする。トンボは動く物にしか反応しない。
2006.9.22
ノシメトンボ
頭部を食べ終えると、次は胸からお腹へと食べていく。
どれだけ近づいて撮影していても、トンボは飛んで逃げようとはしなかった。40回くらいはシャツターを押した。

アリかと思えば

2006-09-23 | カメムシ
ホソヘリカメムシ幼虫
クリの葉上を軽やかに忙しく動き回る大きなアリを見つけ、とにかく写真に収めた。画像を拡大してみて、アリではないことに気付いた。
ホソヘリカメムシ科のホソヘリカメムシ 4齢幼虫と思われる。
「成虫は飛ぶときハチに似て、幼虫は形や行動がアリに似ている」と物の本に書いてあった。
2006.9.20

ホソヘリカメムシ成虫
ホソヘリカメムシ成虫 体長は14~17ミリ。マメ科やイネ科の害虫
イネ科のヤマアワの群生地で見つけた。
2006.7.8

夏眠明け メスグロヒョウモン♀

2006-09-21 | チョウ
メスグロヒョウモン♀
陽が十分に差し込む林の中を飛び回っている。眺めていて、ジョロウグモの巣が至る所にあるので、心配になってきた。
日の当たる所で休み、翅を何度も広げて見せてくれた。
遠目には、えらく大きなイチモンジチョウだなあという印象。

メスグロヒョウモン♀
盛夏には夏眠して一時姿を消すという、どこで、どうしているのか知りたいものだ。
白色系の花を好むらしい。
タテハチョウの仲間。
2006.9.20

林縁にツマグロスケバ

2006-09-20 | 三重の生き物
ツマグロスケバ
ヨコバイ亜目テングスケバ科
黒紋がある翅は透明。脚は白黒の縞模様。
伊勢市内の林縁を沢づたいに歩いていて、コシダの葉上で一匹だけ見つけた。
アカメガシワに寄生するらしい。
フラッシュ撮影により、翅の透明感は出ている。
2006.9.18


時は夕方、フラッシュを使わず撮影、ツマグロスケバは大人しくしていてくれた。
全長約15ミリ近くはあったと思う。

畦にヌメリグサ

2006-09-19 | 草花
ヌメリグサ
イネ科の一年草。ハイヌメリの変種。
田んぼの畦に群生していた。か細い茎だが、基部から直立する。
葉をもむとヌルヌルするらしい、6~12センチの花序をもんでみたがヌルヌルしてこなかった。
8~10月が花期。
2006.9.17

ヌメリグサ

湿地のヒメシロネ

2006-09-18 | 草花
ヒメシロネ
姫白根。シソ科の多年草。高さは30~60センチ。
葉は厚く、光沢があり、鋭い鋸歯がある。
毎年一度は三重県北部の湿地を訪ねることにしている。この日はアギスミレの三日月状の葉を見つけた、5月の開花も見に行きたいが、自由に出入りできない場所。
2006.9.17

ヒメシロネ
8~10月に咲く花は葉腋に集まってつく。

海浜植物 ビロードテンツキ

2006-09-16 | 草花
ビロードテンツキ
カヤツリグサ科のビロードテンツキ。周りの植物はオオフタバムグラ。
日当たりの良い砂浜に生えている。コウボウムギが群生しているところでは見当たらない。自分より丈の高い植物が近くにいることは耐えられないようである。
ビロードテンツキの群生地にオオフタバムグラが着実に分布を広げてきている。ビロードテンツキが生えている砂浜は自然度の高さを自慢できると聞いているのだが、さて生き残るのはどっち。
ビロードテンツキ
ビロードテンツキの小穂。2006.9.3

アオマツムシ鳴く

2006-09-10 | バッタ類
アオマツムシ
小さな公園にサザンカの植え込みがある、鳴き声をたどって見つけた。
中国からやってきた帰化昆虫のアオマツムシ。
この日、夜の8時頃に高い外灯の周りを力強く飛んでいるのを見た。
飛ぶ能力は高く、樹上からトラックや車に飛び移ったり、電車の窓に張り付いていたりするそうで、分布域はあっと言う間に広がって行ったようだ。
2006.9.4

アオマツムシ幼虫
アオマツムシの幼虫 海岸近く、ササ類の葉上にて
2006.9.3

アオマツムシ♂♀
夜のコンビニ、垂直のガラスでも苦も無く停まる♀。アルミサッシに停まっているのは♂。
2006.9.10



外灯にキイロサシガメ

2006-09-09 | カメムシ
キイロサシガメ
夜8時頃、鳴く虫を観察しようと里山の麓を歩いていて、外灯下で出会った。周りは稲刈りを終えたばかりの水田や畑、草むらがあるような所。
体長は約2センチ、サシガメ科のキイロサシガメ、地表性のカメムシ。
刺されると激しい痛みがあるとのこと、そんな体験はしたくない。
発音するらしい。これも鳴く虫だったのか。

2006.9.4

ケナシヒメムカシヨモギ

2006-09-08 | 草花
ケナシヒメムカシヨモギ
北アメリカ原産、キク科の帰化植物。頭状花の上部に暗紫色の斑点がある。

ケナシヒメムカシヨモギ
砂浜の同じ場所に毎年出てくる。高さは30~40センチ。

ケナシヒメムカシヨモギ茎葉は無毛か、ほぼ無毛。
西日本に多いようだ。

ヒメムカシヨモギの栄養不足状態かと思っていたが、博物館の同定会で先生から「茎葉に毛が無いでしょう」と言われて、別種であることが判った。

2006.9.3

ケヤキに登るヤブキリ

2006-09-02 | バッタ類
ヤブキリ
公園のケヤキの木にヤブキリの雌が居た。
名前の由来は藪の中のキリギリス。キリギリス科。頭から翅の先まで約5センチ。
前脚と中脚に鋭いトゲがいくつも付いていて、チョウやセミなども襲うようである。
幼虫時代は草食性だが、成長するにつれて肉食性が強くなっていくようである。
丈の高い草や高い木の上で生活している。