田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ムーアシロホシテントウ

2006-04-30 | 甲虫
ムーアシロホシテントウ
丘陵地の道路端、白い花が満開のコバノガマズミの葉上で見つけた。
この個体は斑紋の褐色の部分が鮮やかなタイプ。
ササ類で良く見られるテントウムシ。
前胸背板に白い模様が4つ並んでいることで類似種と見分けられる。
2006.4.29

ノヂシャ

2006-04-26 | 草花
ヨーロッパ原産の1~2年草。オミナエシ科の帰化植物。葉は対生し、茎が数回二股に分枝する。花期は4~6月。
江戸時代に長崎でサラダ用野菜として栽培されていたものが野生化したらしいという説と、明治初年に導入されたという説がある、どっちだ。
花が淡紅色のモモイロノジシャが、近年日本にも帰化しているという、早くお会いしたいものだ。

2006.4.16 四日市市内の空き地に群生していた。
ノヂシャ

ノヂシャ

スカシヒメヘリカメムシ

2006-04-25 | カメムシ
スカシヒメヘリカメムシ
翅がスケスケのカメムシ。ヒメヘリカメムシ科。
川原によくいるという。体色に変異がある。
この個体は少し赤みがあった。
ハマダイコンの花に居た。
2006.4.16 鈴鹿川の川原にて

体長は5~7mm。イネ、ワタなどの植物に寄生する。

ゆっくり観察したかったが、この3枚の写真撮影後、花から株元へ逃げられてしまった。1個体しか見ていない。


スカシヒメヘリカメムシ

スカシヒメヘリカメムシ


イタドリハムシ

2006-04-24 | 三重の生き物
イタドリハムシ
以前から早く会いたいと思っていた。幼虫も成虫もイタドリを食べるというので、イタドリを見かけると必ずイタドリハムシの姿を探していた。
やっと会えた。イタドリではなくて、スイバで見つけたのでイタドリハムシとは思わなかった。握りこぶしの中に入れて持ち歩いていたら、逃げ出そうとするたくましい力を感じ取れた。知り合いに見せると樹液に集まるヨツボシケシキスイだと言う。後で、図鑑で調べたらイタドリハムシであった。
この時期に見られる成虫は越冬個体。
2006.4.16 四日市市南部丘陵公園にて

体長は1㎝弱、ハムシ科の甲虫。成虫の出現期は4~10月。背中の模様は個体差がある。イタドリ、スイバ、ギシギシなどタデ科の葉で普通に見られると云う。

イタドリハムシ

イタドリハムシ

アズマキシダグモ

2006-04-24 | 蜘蛛
アズマキシダグモ
キシダグモ科、徘徊性のクモ。色彩や斑紋に変化が多い。
求愛のときに雄が雌にエサを渡す習性がある。
卵のうは口器につけて持ち歩く。
砂浜海岸の堤防近く、海浜植物が比較的多い場所で歩き回っていた。
頭胸部の中央に白いスジがあるが、無いタイプもある。アズマ型,縦筋型,黄筋型,黒点型,ヤマジ型,それぞれの中間型に分類されている。
2006.4.23
アズマキシダグモ

イチョウウキゴケ

2006-04-23 | 草花

ウキゴケ科のコケ植物。
水田や、浅い水路の止水域の水面に浮かんでいる。浮遊するコケは日本では本種だけ。水が無くなると地面に定着して地上型にもなれる。除草剤をまいた水田では死滅してしまう。環境省のレッドデータブックにおいて絶滅危惧Ⅰ類に選定されている。
和名の由来はイチョウの葉に似ている浮きゴケから来ているので、名前は覚えやすい。
三重県の北中勢地区ではなかなか見つからなくなったようだ。
私は河芸町内のある田んぼに毎年見に行っている、除草剤を使っていないようだ。今年も会えた。2006.4.16

ヘリグロホソハマキモドキ

2006-04-19 | 
ヘリグロホソハマキモドキ
里山を散策していて、ヤマモモの木に小さな蛾が止まるのを見つけた。木の周りの草や笹にも何匹か見つけた。2006.4.16 
ホソハマキモドキガ科のヘリグロホソハマキモドキ。
別名はヘリクロホソハマキモドキ。

ヘリグロホソハマキモドキ
幼虫が何を食べているのかは不明。
本州、四国、九州に分布。
成虫は3月から5月頃まで見られる。
銀白色の筋模様と翅の縁の黒模様が特徴。
春の林縁や草原の蛾。

ドクガ

2006-04-18 | 
ドクガ
スイバに群がるドクガ幼虫。ドクガ科のドクガ。成虫は年1回夏に発生し、若齢幼虫で越冬。幼虫の脱皮は12~16回も行われる。成虫の鱗粉には毒が無い。毒針毛に触れると発疹やかゆみが出るので、幼虫、卵塊の毛、蛹、繭(蛹化するときに幼虫が繭の内側に毒針毛を塗りつける)には触らないこと。幼虫の脱皮殻にも毒針毛が残っている。毒針毛は0.1㎜ほどの長さしかなく、幼虫の体に見える長い毛とは別のもの。幼虫の毒針毛は 2齢以降、脱皮を重ねるごとに増加する。羽化した成虫にも繭に塗られた毒針毛がくっ付いている。

ドクガ
スイバと同じタデ科のイタドリに群がるドクガ幼虫。2006.4.16

ドクガ
スイバの隣に生えていたシソ科のヒメオドリコソウにもいた。

桜の下にフタホシシロエダシャク

2006-04-17 | 
フタホシシロエダシャク
里山に桜見物に出かけた。木の下にお腹を膨らませたフタホシシロエダシャクが居た。前翅前縁部に黒い2個の斑紋がある。シャクガ科、エダシャク亜科。北海道から屋久島まで分布。
幼虫は桜の葉を食べる。 2006.4.15

フタホシシロエダシャク
何かの衝撃を受けたのであろうか、内臓が飛び出していて、それを片脚で必死に抑えている様子。今にも落っこちそう。

フタホシシロエダシャク
やっぱり下に落ちてしまった。落ち葉に白い小さな卵のようなものが数個着いている。落下のショックで卵が飛び出したのだろうか?現場では気がつかなかった。

ハイマダラノメイガ

2006-04-14 | 
キャベツ、ダイコンなどアブラナ科野菜の大害虫。人間の役に立つ生き物や人間を困らす害虫は良く研究される、このハイマダラノメイガは害虫だからこそよく研究されている。
夏季が高温少雨で残暑の厳しい年には多発する。秋野菜の蒔き時である8月下旬から10月の発生が最も多い。
薄茶色から黒いものまで、多彩な色彩変異が見られる。この2個体は、目の色まで異なっていた。
2005.10.11 干潟近くの芦原海岸にて

冬季には死亡し、越冬する個体はほとんどないと考えられている。関東以西の各地では5月頃から成虫の飛来が見られることから、これらの成虫は暖地からの飛来によるものと考えられている。
成虫の出現月は5~12。1㎝未満の小さな蛾
分布は北海道から沖縄、台湾、ヨーロッパ、アフリカなど幅広い。
ツトガ科ノメイガ亜科 別名ダイコンノシンクイ
ハイマダラノメイガ


トゲヒシバッタ

2006-04-13 | バッタ類
トゲヒシバッタ
2006.4.7 田んぼ周りで出会ったトゲヒシバッタの成虫、越冬個体。
湿地に生息し、よく泳ぐ。乾燥地は苦手。水辺で出会うと、水に飛び込んで逃げていく。追いかけるとぴょんと飛んで逃げていく。背中は扁平。側刺がある。

マルムネジョウカイ

2006-04-12 | 甲虫
マルムネジョウカイ
交尾中のマルムネジョウカイ、交尾の時はこんなふうに雄が脚を縮めてぶら下がるような姿勢をとることが多い。
4月から7月頃に植物の葉上で見かける。小昆虫を捕食する。ヒメジョウカイよりも少し大きめ。
2004.5.21 里山の林縁にて

ヒメジョウカイ

2006-04-09 | 甲虫
ヒメジョウカイ
ヒメジョウカイ
ジョウカイボン科。
幼虫は肉食性。

2006.4.7 
2匹のヒメジョウカイが草から草へと土手を飛び回っていた。彼らは何をしていたのか確かめられなかった。
成虫も肉食性なのかなあ。
あまりカメラは気にしていないようだった。





モモブトカミキリモドキ

2006-04-08 | 甲虫
やけに太ももが太いカミキリムシだなあと思っていたが、調べてみるとカミキリモドキ科のモモブトカミキリモドキで、腿が太くなるのは雄だけ。
体液に毒素があり、皮膚に付くと水疱が出来ることもあるらしい。
北海道から九州まで分布する普通種、でも今回が初めての出会いだった。河川敷のハマダイコンの花に群れていたが、大株のハマダイコンには一匹もいない、背丈の低い花数も少ない小さな株に群がっていた。
下の写真の雄たちはなぜか折り重なるようになりながら激しく動き回っていた。
雌の姿は見かけなかった。
どの個体も上翅がきちんと閉じていない。
2006.4.7


2006.4.16 雌に会いたくて同じ河川敷に出かけた。同じ場所に彼らは居てくれた。雌の数は数匹しか見かけなかった。雌は雄よりも少し大型で、太ももは細かった。見かけた個体のほとんどが♂であった。

上は♂、下が♀


ゴマフヒゲナガ

2006-04-08 | 
ゴマフヒゲナガ
2006.4.7 ここは鈴鹿川、中流の河川敷、アブラナ科の花で見つけたのはヒゲナガガ科の蛾。成虫は4月に見られる。
ヤナギ科の木に産卵する。
写真はこの1枚しか撮らせてもらえなかった。すぐに姿を見失ってしまった。体長よりも長い白ヒゲにも、撮影時は気が付かなかった。
この時期、河川敷のヤナギ類を探せば再会できるかな。