田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ウスモンミドリカスミカメ

2006-10-31 | カメムシ
ウスモンミドリカスミカメ
的矢湾に行ってきた。
シロバナセンダングサであろうか、その白色の舌状花に淡い赤みのあるカメムシが居るのを見つけた。
カスミカメムシ科のウスモンミドリカスミカメ。
キク科の植物に依存している。体長は4.5~6ミリ。
南方系で、西日本の平地に多い。
色彩変異の大きい種で、これまでいろんな名前で呼ばれてきたようだ。

2006.10.27


オオクモヘリカメムシ ネムノキの真下で

2006-10-26 | カメムシ
オオクモヘリカメムシ幼虫
都市公園を散歩していて、レンギョウの葉にカメムシの幼虫を見つけた。
2006.10.18

オオクモヘリカメムシ幼虫
ヘリカメムシ科のオオクモヘリカメムシ 5齢幼虫
ネムノキに寄生する。成虫はかんきつ類の果実害虫として知られている。

オオクモヘリカメムシ
2006.10.25 幼虫の居たところに行ってみたら、レンギョウの葉と同色の成虫が居た。レンギョウの植え込みは20メートルくらい続いているが、オオクモヘリカメムシが見つかる場所はいつも決まった一画で、大きなネムノキの真下であった。

ホシササキリ 褐色型

2006-10-22 | バッタ類
ホシササキリ
オオフタバムグラが群生する砂浜で、この時期に出会うのがホシササキリ。
緑色型と褐色型があり、ここの砂浜で出会うのは褐色型ばかりのような気がしている。
近づくとピョーンと飛んで逃げていく。
バッタ目 キリギリス科 ササキリ亜科
2006.10.17

ホシササキリ
ハマヒルガオの葉から顔を覗かせたホシササキリ♂

イソウロウグモの赤ちゃんたち

2006-10-19 | 蜘蛛

林道のジョウロウグモの巣に、居候グモを見つけてから一ヶ月。
農道から続く林を散策中、ジョウロウグモの巣を見つけて驚いた。
シロカネイソウロウグモの赤ちゃんらしき個体が、網の上を散らばって動いている。
体長1㎜以下、細かな淡水真珠を想わせる。以前に見つけた仁丹のような大きな個体の姿はなく、付近のジョウロウグモの巣にも、赤ちゃんらしき居候グモが見られた。個体数は20前後。
深まる秋の空、小さな居候グモたちは、動く真珠のように蜘蛛の巣を渡っていた。
2006.10.17

家主(網主というのが正確なのかも)のジョロウグモが冬場に死んでしまった後、シロカネイソウロウグモの赤ちゃんたちは赤ちゃんのままで越冬していくという。

2006.11.2死んだジョロウグモの周りで見つけたシロカネイソウロウグモの赤ちゃんたち。

約1ヶ月前のシロカネイソウロウグモ

マクガタテントウ 3mm

2006-10-18 | 甲虫
マクガタテントウ
干潟に近い砂浜の堤防際にホソバノセンダングサが群生している。その一株の葉上で小さなテントウムシを一匹見つけた。カメラを向けると葉裏へ隠れてしまう。とてもシャイだ。
幕形瓢虫。河川敷で見つかるテントウムシで体長3mm。個体数は少ないようで、島根県辺りが生息の西限らしい。
2006.10.17

マクガタテントウ

ウスミドリナミシャク 3個体

2006-10-16 | 
ウスミドリナミシャク
公園のケヤキの幹にウスミドリナミシャクがいた。1本の木に1個体で、3個体を見つけた。ケヤキ以外の樹種では見つけられなかった。色模様はどれも同じように見えることから、個体差はあまり無いのだろう。
どれだけ近づいても、どの個体も全く動く気配が無かった。
9月から11月に成虫が現れる秋の蛾。
2006.10.13

ウスミドリナミシャク

ウスミドリナミシャク
シャクガ科ナミシャク亜科
幼虫の食餌植物はイヌマキ、しかしこの公園にイヌマキの木は無い。

クモヘリカメムシ親子

2006-10-15 | カメムシ
クモヘリカメムシ幼虫
秋の山道にはイネ科植物が実っている。
キンエノコロからクモヘリカメムシの成虫が飛び立って、近くの植物へ逃げていく。足元のキンエノコロにはクモヘリカメムシの幼虫たちが残っていた。

クモヘリカメムシ5齢幼虫
クモヘリカメムシ5齢幼虫

クモヘリカメムシ5齢幼虫
クモヘリカメムシ5齢幼虫

クモヘリカメムシ成虫
クモヘリカメムシ成虫
イネの穂を吸収するのでイネの重要害虫として知られている。ホソヘリカメムシ科
2006.10.14

ヤハズハエトリ♂

2006-10-10 | 蜘蛛
ヤハズハエトリ♂
2006.10.9 クズの葉上にて
ヤハズハエトリの出現期は6~8月、元来はイネ科植物の葉上で生活している。
この日は25℃近くの温度があった。ここは干潟への出入り口、クズが茂っているが、近くには彼らの本来の居場所であるススキもあれば、アイアシやヨシもある。

流木に棲む

2006-10-05 | 田中川
ヨツバコツブムシ
等脚目 コツブムシ科コツブムシ亜科 ヨツバコツブムシ
体長は12ミリまで。尾肢外肢の外縁に3~4歯を持つ。腹尾節後端はゆるやかに湾曲する(ほとんど直線に見える)。

海に漂っていた流木がこの干潟に流れ着くと、大抵は干潟の西に集まって堆積する。そこで見つけたのがこのコツブムシ2個体。
同定に当たっては、専門書を持ち合わせていないので、県立博物館の学芸員にお世話になった。

2006.8.15
ヨツバコツブムシ
コツブムシ科は世界で約750種が知られていて、体を丸くすることの出来る種類が多い、このヨツバコツブムシも流木にあけた穴の中で丸まっていた。
「しばしば海中の木材に穴をあけて棲む」と図鑑に記述されていたから、この流木に斜めにあけられた多数の穴は本種があけたものだと思われる。

ヨツバコツブムシ


コミスジの舞い

2006-10-02 | チョウ
コミスジ
西日の当たる林縁、林道沿いをタテハチョウ科のコミスジが舞う。とまったところを確認して近づくと、すぐに飛び立ち、はばたきと滑空を優雅に繰り返して、また止まる。
2006.9.23

コミスジ
翅を開いてとまることは多いが、何度も閉じたり開いたりしている。

コミスジ
幼虫の食餌植物はフジ、クズ、ネムノキ、ヤマハギなど、この辺りの里山に普通にある植物。
同じコミスジ属のホシミスジやミスジチョウには出会ったことが無い。

ムラサキツマキリヨトウ幼虫

2006-10-01 | 
ムラサキツマキリヨトウ
明るい林道を歩いていて、ワラビの葉上に白く規則正しい模様のある緑色の幼虫を見つけた。
周辺のワラビを探してみたが、この1個体だけしか見当たらなかった。
2006.9.20
ムラサキツマキリヨトウ
ヤガ科ツマキリヨトウ類 ムラサキツマキリヨトウの幼虫 緑色型
背中に白い山型紋が連なるのが特徴。
幼虫の食餌植物はツルシノブ(カニクサ)と図鑑には載っていたが、この日の幼虫はワラビを食べていたから、食餌植物はカニクサだけではないことになる。
ムラサキツマキリヨトウ
幼虫の顔は、のほほんとしているようで気持ちが和む。

キスジツマキリヨトウ幼虫では