ヤマトアオダモ葉上のウラキンシジミ幼虫
津市美杉町。ヤマトアオダモ(モクセイ科トネリコ属)の葉が落ちていて,そこにウラキンシジミの幼虫がいる。複数枚の葉をつけて幼虫が自分で落としているのだとチョウ屋に教えてもらった。この葉を持ち帰って,家で飼育すれば,餌の補給をせずとも成虫の姿を見ることができるという。
ヤマトアオダモの林の中へ県外ナンバーの車でやってきた見知らぬ人が入っていくのを見かけた。彼の手にはビニール袋があり,緑色の葉が見えた。きっとウラキンシジミの幼虫が何匹も入っているに違いない。そして,まだまだ見つける気でいるのか。
2011.5.21
ウラキンシジミ幼虫
チョウ屋が,捕まえたミヤマカラスアゲハ雌とカラスアゲハ雄を見せてくれた。このチョウ屋に見つかったら最後,捕らえられ,しなやかな指で背中を押さえられて息絶えてしまう。そして三角紙の中に入れられてしまうのである。チョウ屋の真似をして,蛾の背中を押してみたことがあるが,暴れられて逃げられてしまった。必殺仕事人のような神業だと感心している。しなやかな指でないと無理なのかも。
ミヤマカラスアゲハ雌
カラスアゲハ雄
追記
このブログ記事について複数の方からクレームをいただいた。蝶の採集行為を非難している記事と読み取られたようである。誤解を招いているようなので青字部分を加えた。幼虫の大量採集については私は苦々しく思ったが,これとて幼虫研究のための採集行為かも知れないから批判的な記事は避けたほうが良いと知人からアドバイスをいただいた。
幼虫の大量採集については非難じみて書いているが,アゲハの採集行為まで非難するものではないので追記した。標本の残っていない生物データは後日の検証が出来ないので無視されたり,否定されたりしている事例を幾つも承知しているので,標本採集を否定するものではないことをここに宣言しておく。共に生物調査に参加している仲間からのクレームは胸が痛む。
撮影者はしばしば「殺していない」を免罪符にしますが、歩き回ることでいろんな生物を殺している自らのエゴには無自覚な人が多いです。
しょせんエゴの縄張り争いですが、仲良くやりたいもんですね。
私めは元撮影者で現撮影者兼採集者です.近頃の日々はいかにも虫屋らしい日常となっております.
歩き回ることでいろんな生物を殺しているということは,たびたび自覚することがあります.何度も訪問している場所で,今年から姿を見かけなくなった生き物があって,自分が何度も踏み固めてしまったので幼虫たちが死滅したのかと思うこともあります.
エゴの縄張り争いですか!
どうも我々は他人のエゴには厳しくあたりがちなんでしょう.
仲良くやりたいものです.本当に.