田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ウラキンシジミ幼虫

2011-05-23 | チョウ

ヤマトアオダモ葉上のウラキンシジミ幼虫

津市美杉町。ヤマトアオダモ(モクセイ科トネリコ属)の葉が落ちていて,そこにウラキンシジミの幼虫がいる。複数枚の葉をつけて幼虫が自分で落としているのだとチョウ屋に教えてもらった。この葉を持ち帰って,家で飼育すれば,餌の補給をせずとも成虫の姿を見ることができるという。

ヤマトアオダモの林の中へ県外ナンバーの車でやってきた見知らぬ人が入っていくのを見かけた。彼の手にはビニール袋があり,緑色の葉が見えた。きっとウラキンシジミの幼虫が何匹も入っているに違いない。そして,まだまだ見つける気でいるのか。
2011.5.21


ウラキンシジミ幼虫

チョウ屋が,捕まえたミヤマカラスアゲハ雌とカラスアゲハ雄を見せてくれた。このチョウ屋に見つかったら最後,捕らえられ,しなやかな指で背中を押さえられて息絶えてしまう。そして三角紙の中に入れられてしまうのである。チョウ屋の真似をして,蛾の背中を押してみたことがあるが,暴れられて逃げられてしまった。必殺仕事人のような神業だと感心している。しなやかな指でないと無理なのかも。


ミヤマカラスアゲハ雌


カラスアゲハ雄

追記
このブログ記事について複数の方からクレームをいただいた。蝶の採集行為を非難している記事と読み取られたようである。誤解を招いているようなので青字部分を加えた。幼虫の大量採集については私は苦々しく思ったが,これとて幼虫研究のための採集行為かも知れないから批判的な記事は避けたほうが良いと知人からアドバイスをいただいた。
幼虫の大量採集については非難じみて書いているが,アゲハの採集行為まで非難するものではないので追記した。標本の残っていない生物データは後日の検証が出来ないので無視されたり,否定されたりしている事例を幾つも承知しているので,標本採集を否定するものではないことをここに宣言しておく。共に生物調査に参加している仲間からのクレームは胸が痛む。


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3 コメント

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Unknown (元採集者で現撮影者)
2013-06-11 21:37:07
数多く採ることだけを目的にした採集者も困ったもんですが、日本の蝶の生活史解明し、生息地の情報をもたらしてきたのは採集者なわけです。
撮影者はしばしば「殺していない」を免罪符にしますが、歩き回ることでいろんな生物を殺している自らのエゴには無自覚な人が多いです。
しょせんエゴの縄張り争いですが、仲良くやりたいもんですね。
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エゴ (田中川)
2013-06-13 02:51:46
コメントありがとうございます.
私めは元撮影者で現撮影者兼採集者です.近頃の日々はいかにも虫屋らしい日常となっております.
歩き回ることでいろんな生物を殺しているということは,たびたび自覚することがあります.何度も訪問している場所で,今年から姿を見かけなくなった生き物があって,自分が何度も踏み固めてしまったので幼虫たちが死滅したのかと思うこともあります.
エゴの縄張り争いですか!
どうも我々は他人のエゴには厳しくあたりがちなんでしょう.
仲良くやりたいものです.本当に.
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Unknown (蝶屋は○○が多い)
2022-06-15 15:20:00
採集を全否定するわけでほないですが、ほとんどの蝶屋は、毎年毎年、同じ場所で同じ種の蝶を採ってるただの殺戮屋です。記録とか学術なんて言い訳です。その証拠に虫屋は沢山採ったことをしきりに自慢しますから。記録証拠なら同じ場所ではワンペアも採れば充分なのに。雑虫屋は興味の範囲が広いですからまだいいですが、蝶屋はギフチョウ等、一部の人気種を採りまくる殺戮屋の割合が高いのは歴然たる事実。自分で未知のポイント開拓する人なんてごくごく一部で、他人から聞いた美杉のウラキン拾いに毎年毎年やって来るワケです。
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