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ヤチバエ科ヒゲナガヤチバエ属のヒガシヒゲナガヤチバエ Sepedon oriens Steyskal
2010.6.1 津市半田の斎場近くに釜ケ谷池という池があって,釣りに来ている人も見かける.
親戚の葬式があって,待ち時間に池の周りを散策していて,このヤチバエを見つけた.それから2年半も経ってから,ようやくこの種名が判明した.
日本産水生昆虫-科・属・種への検索という2005年発行の本において,初めてヒガシヒゲナガヤチバエ(新称)という和名が登場する.
同書によると,元来日本,中国,フィリピンに生息する種で,成虫は2月から10月にかけて本州の関東以北で見られるという.
額と側顔にそれぞれ一対の黒斑をもつ.触角第3節は暗褐色.後頭部および胸部側面は白色微粉を装う.
体長は6.0~6.5mmというから,よく見るヒゲナガヤチバエより小型である.
近年,愛知県や兵庫県などでも記録されてきている.関東から西へ分布域を広げているというのではなく,もともと広域に分布していたはずで,単なる調査不足でこれまで東海や関西地区で記録されていないだけだと指摘する人もいる.また,同属のヒゲナガヤチバエと間違えている可能性もある.三重県の既知の記録はない.