田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

バンの幼鳥と若鳥

2012-10-29 | 

バンの幼鳥 2005.9.11 

津市河芸町西千里には,かつて何かを養殖していたと思われる浅い池があって,イトトンボの羽化観察などに何度か通ったことがある.あれから7年が経っているが,当時の古い写真の中からクイナ科のバンの幼鳥の画像を見つけたので投稿する.幼鳥たちは私の姿を見つけるなり,すぐに移動して草むらの名へ隠れてしまった.


バンの幼鳥 2005.9.11 津市河芸町西千里


バンの若鳥 2005.3.6 

田中川干潟周辺の池や水路でもバンの姿をときどき見かけることがある.この日は,津市河芸町上野の海岸堤防際にある旧養鰻池で若鳥を見かけた.あまり鳴かない鳥なのか,まだ鳴き声を聞いたことがない.

カケスの羽根

2011-07-02 | 

カラス科のカケス

津市の青山高原。道路脇に1枚の羽根が落ちていた。斑模様で,特に青色があざやか。裏面には模様は無く黒色。

調べると,どうやらカケスの羽根のようである。
カケスは平地から山地の林で生活している留鳥または漂鳥。
カケスには未だ一度も出会ったことがない。これからも青山高原に出かけて,カケスと出会える日を楽しみにするとしよう。
2011.6.30

またも白いカラス

2011-06-29 | 

津市河芸町の芦原海岸。堤防道路を車で走行中,松林の中で二羽の白いカラスを見つけた。
知人の話では,今年生まれた4兄弟の内3羽が白くて,両親は黒いカラスだとのことである。5羽のファミリーが一緒に居ることもあるという。3羽の白カラスの内,1羽は眼が赤くアルビノだとも聞いている。カラスの種はハシブトガラス。

白いカラスには5年前から同じ場所で何度も出会っているが,ひよっとすると同じ両親が伴侶を変えることなく何度も白いカラスを産んでいるのかもしれない。
2011.6.23

新たな白いカラス

セグロセキレイとハクセキレイ

2011-04-04 | 

セキレイ科のセグロセキレイ Motacilla grandis 

津市河芸町中別保地区の水田でセキレイ科のセグロセキレイとハクセキレイを同時に見かけた。
ハクセキレイは干潟で良く見かける。セグロセキレイも時々干潟に姿を現す。
セグロセキレイは山間部の農耕地で良く見かけるが,ハクセキレイは山間部では見かけないように思う。
背中の黒色だけを見て,両種を見分けようとすると,時々失敗してしまう。セグロセキレイだと思うような黒色なのに,良く見るとハクセキレイであったことが何度もある。

セキレイ科の鳥は尾羽を上下に動かす。剣道をやっている知人から「セキレイのごとく竹刀を振る」なんて言い回しを聞いたことがある。それ以来,尾羽を振るセキレイを見るたびに剣道を思い浮かべてしまう。
2011.4.2


セグロセキレイ


セキレイ科のハクセキレイ Motacilla alba lugens


ハクセキレイの過眼線は黒い

カワラヒワ

2010-02-06 | 
カワラヒワ
アトリ科のカワラヒワ Card/uelis sinica

田中川干潟の南端。堤防際の竹に止まったのはカワラヒワ。砂浜からやってきて,4~5羽の群れで竹に止まったが,すぐに西のほうへ飛び去った。
「国内で繁殖しているカワラヒワは,亜種コカワラヒワ」だと図鑑に載っていたが,よく分らない。
誰が植えたものか知らないが,この竹は小鳥たちに良く利用されている。

2010.2.4

干潟のタシギ

2010-01-29 | 
タシギ
シギ科のタシギ Gallinago gallinago

ここ田中川干潟では毎年のように出会っているような気がする。冬が来ると,またタシギに会えるぞと思う。
主に夕方から活動すると図鑑に書いてあったが,この日は昼過ぎに見た。食性は「ミミズ類,魚類,甲殻類,貝類昆虫類」とこれも図鑑に書いてあった。残念ながら,この日,タシギが何を食べていたのかは確認できなかった。
1月中旬に見かけてから,その後会えていない。会えないと寂しいもんだ。

2010.1.15
タシギ

タシギ

新たな白いカラス

2009-10-25 | 
白いカラス
今月に入って、知人から白いカラスについての新たな情報が寄せられた。以前から居るシナモン色の個体とはどうも雰囲気が違う。最近のシナモンは首筋の毛がハゲ出していたが、毛がふさふさしている白い個体が芦原海岸で見られたと言う。

17,18日の両日に豊津海岸で私も出会った。いかにもハシブトガラスらしい嘴をしている。黒いカラスたちにいじめられている様子は無かった。
若々しく見えるので、あのシナモンの子供なのか。それともシナモンと一緒に生まれて久しく姿を消していた兄弟なのか。

あのシナモンカラスは最近姿を見ない。山手のほうで見かけた人が居ると風の頼りに聞いている。

生きていた白いカラス


白いカラス

白いカラス

白いカラス

そういや、7月16日には羽根の一部が白いカラスとも芦原海岸付近で出会っていた。その日以降全く見かけないが、どうしているのだろうか。
白いカラス

アオサギ子育て中

2009-06-29 | 
アオサギ
カワウたちが暮らすコロニーの一角、その右端にアオサギの巣がある。

津市河芸町の北の端。鈴鹿市との境となっている中ノ川河口近く。
ほとんどの松の木はカワウの糞害で枯れてしまった。それでもカワウたちの大きなコロニーが今年も形成されている。その中にアオサギの巣が3ヶ所で確認できた。
アオサギの営巣はこれまで見たことが無かったが、今日は3ヶ所とも幼鳥の姿を見つけた。
カワウたちは親と子の見分けも難しくなってきたが、アオサギの子はまだまだ幼さが残っている。
親鳥はいつまでエサを運び続けるのだろうか。

このコロニーへ名古屋からやってきて観察をしていた二人の大学院生が居た。何度か姿を見かけたが、カワウたちの子育ての様子を記録しているようであった。カワウたちの生態を間近かで観察できる絶好のポイントにいつも陣取っていた。いい研究論文ができるだろう。
2009.6.28

アオサギ
ここにもアオサギの巣がある。周りはカワウだらけ。

アオサギ
親を待つアオサギの幼鳥。

アオサギ
親を待つアオサギの幼鳥。2羽しか写っていないが、この巣には3羽いる。

カワウのコロニー
カワウのコロニー

拾ったツバメ

2009-05-24 | 
ツバメ
干潟の観察会があった。参加者と徒歩で干潟に向かっていたとき、1台の車とすれ違った。
その直後、ツバメが道路上で動けなくなっているのを発見。外傷はない。
近くで見るツバメの羽の色は艶があって美しかった。
この日も風が強かったので、車を避けきれずに衝突してしまったのだろう。
観察会のスタッフの中に鳥獣保護員の方が見え、「まだ幼さが残るツバメですね。おそらく、もう飛べないでしょう。ほとんどの野生の鳥は飼育することが禁止されているんです。」と言っていた。
2時間半後、鳥獣保護員の手の中でツバメは眼を閉じることが多くなった。だんだん弱ってきているようだ。

「ツバメの良い標本が無いんですよ」と誰かが言う声が聞こえてきた。
2009.5.23

ツバメ

ハマシギの群れ

2009-04-20 | 
ハマシギの群れ
田中川干潟で数百羽のハマシギの群れが舞っていた。
ハマシギの腹はすでに黒くなっていた。夏の装いだ。
3月にはすでに周辺の海岸で数百の群れがいると聞いていた。
上の写真には左下にシロチドリ、中央下に2羽のメダイチドリも混じって写っている。
来月には北の国に旅立ってしまうことだろう。
飛翔する群れの動きは滑らかな曲線を描いて美しく、また羽の裏表の色違いも見せてくれるので、いつまでも見飽きることなく眺めていた。
2009.4.19

ハマシギの群れ

ハマシギの群れ

ヒバリ

2009-02-26 | 
ヒバリ
白子漁港の空き地でヒバリを見つけた。
雌雄同色。雄は頭頂の羽を良く立てるが、雌は雄ほどに立てないと図鑑に書いてあった。「♂と思われる」という写真が掲載されていたが、その写真と見比べると、良く似ているので私が出会ったのは雄と思われる。
丈の低い草が疎らに生えた乾燥地を好むとのこと。漁港の空き地もそんな所であった。
鳥の図鑑を見ていて気づいた事だが、鳥たちはほとんど皆嘴を左に向けている。飛翔写真もみな左方向へ飛んでいるものばかりだ。鳥の図鑑では常識なのであろうか。
2009.2.25

ヒバリ

ヒバリ

セッカ

2009-02-26 | 
セツカ
鈴鹿市の白子漁港をうろついた。
車の窓越しに鳥が見えた。窓ガラスを下げたかったが、鳥が逃げると思ったので、ガラス越しの撮影。
ウグイス科のセツカ
繁殖期以外は1羽で生活する。
田中川干潟周辺でも見かけるが、撮影できていない。
繁殖期の雄は上昇しながら「ヒッヒッヒッ」と鳴く。声は良く聞くが、アシ原や草むらの中へ消えていってしまう。
巣作りは雄の仕事で、草と蜘蛛の巣を使って楕円形の巣を作るという。見てみたい。
2009.2.25

セツカ

セツカ

ホシハジロ捕獲

2009-02-21 | 
ホシハジロ
庭で鳥が動けなくなっている。何とか、ならないかと近所の人が言ってきた。
植え込みの中に座り込むホシハジロを見つけた。
思ったより小さく感じた。咬むのかどうか知らないが、咬まれたら痛いので手袋をして捕獲。意外と大人しくしている。
オートバイが近くを通ると、その音におびえた。
近くの池には仲間たちがいっぱいいる。その池が見えたとたんに、ホシハジロは飛び出そうと暴れた。
少し力を弱めたら、ホシハジロはまっすぐに池に向かって飛んでいった。
どこか怪我でもしていたのか、何も確認できなかった。
2009.2.20

ホシハジロ

ホシハジロ

田のケリ

2009-02-19 | 
ケリ
チドリ科のケリ

近くの農道を通ったとき、田の中で餌を探す2羽のケリを見つけた。
黄色い嘴の先は黒いが、泥で汚れている。主に昆虫類を食べると図鑑に書かれていたが、この時期は泥干潟でも良く見かけるので、昆虫類以外のものを探しているのではないかと思う。

ハトを飼っていた小学生の頃、砂浜で鳥の卵を見つけて持ち帰った。松の木の下に産んであった。親鳥が松の周りを飛び回っていた。飛び回る鳥の羽根の色を今でも忘れない。鳴き声は兎に角けたたましかった。卵はハトに抱かせた。生まれてきた雛はすぐに歩き出した。足がひょろ長かった。巣箱から出して庭で遊んでいたら、あっという間にどこかへ走り去って二度と見つからなかった。
あのときの鳥がケリだと分かったのは、10年ほど前、田中川干潟から飛びたったケリの羽根に見覚えがあったからである。40年の月日が流れていた。
2009.2.17

ケリ

アトリ科のシメ

2009-01-28 | 
シメ
ニワトリ小屋の主たちが亡くなってから、小屋に出入りするのはスズメとムクドリばかりになってしまった。小屋の木枠はほとんどシロアリにやられて隙間だらけ、野鳥たちは自由に出入りできる。
この日、トリ小屋を覘きに行くと、雀たちが一斉に逃げ出した。
ところが一羽だけ逃げ遅れて小屋の中を逃げ惑っている鳥が居た。金網に何度もぶつかってしまう。スズメよりも大型でこの辺りではあまり見かけない鳥である。
アトリ科のシメ 
冬鳥。この時期、嘴の色が肌色になる。平地から丘陵地の明るい林で見られることが多いが、市街地の公園や庭にも訪れる。冬の間は単独で行動することが多いらしい。
動かずに観察していると、ほっとしたのか、シメは下に降りて水を飲み始めたが、すぐに朽ちた土台の隙間を見つけ、外へ出て、キィーと鳴いて飛び去った。
2009.1.28

シメ

シメ