![クロミャクチャタテ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/02/f6e730bac09969a88e58b6bbc72c1ac8.jpg)
チャタテムシ目Psocoptera チャタテ科Psocidae
クロミャクチャタテ Sigmatoneura kolbei (Enderlein, 1906)
翅が透明な左の3個体が雄、右端が雌。
庭のモッコクが枯れてしまったので、枯れ枝を丁寧に鋸で切リ落としていたところ、何かの幼虫が幹を右往左往していることに気がついた。さらに、枝先には成虫たちの群れが居た。散らばっていた幼虫たちはやがて複数の小集団を作り出した。そして1時間後には50匹以上の全ての幼虫が一ヶ所に集合していた。
二日間雨が続き、枝の裏側に止まる彼らの姿を目撃した。
三日後に覘いてみたら、幼虫も成虫も1匹残らず姿を消していた。
どうやらあの幼虫たちは一斉に羽化して、ほどなくして離れ離れとなり、単独生活に入っていったと思われる。
日本動物大百科(1996)によると、チャタテムシ類の特徴は「頭部が良く発達していることや長い触角をそなえること、胸部背面が大きく盛り上がることなど」で、また「チャタテ科Psocidaeは8属20種がある。樹幹にすみ、地衣類を食べる、いくつかの属では、幼虫の集合性が見られる。」という。
「Checklist of Japanese Psocoptera 」(吉澤 2004)によると、チャタテ科は12属46種あり、クロミャクチャタテの分布は北海道、本州、九州、台湾となっている。
種の同定にあたっては北大の吉澤先生にご教授いただいた。
2008.10.22
![クロミャクチャタテ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/90/b3569c3b52acbcf30137c661bf2295c2.jpg)
クロミャクチャタテ 左♂ 右♀
サイズは♂で翅端まで約7ミリ、♀で約9ミリ
![クロミャクチャタテ](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/20/bb24b350d59af57990b83e1d94c07f89.jpg)
クロミャクチャタテ雌
![クロミャクチャタテ幼虫](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/b9/767953efe7396dc8864ae47f4b31dcc7.jpg)
クロミャクチャタテ幼虫
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