田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

カラスウリの虫こぶと幼虫

2006-11-29 | 虫こぶ
カラスウリクキフクレフシ
里山の林縁を散策していて、茎の数箇所が膨れているカラスウリを見つけた。

ウリウロコタマバエによって作られた虫こぶで、カラスウリクキフクレフシの名が付けられている。

2006.11.2






トホシテントウ幼虫
カラスウリの同じ株にトホシテントウの幼虫も見つけた。

トホシテントウはカラスウリやハンノキの葉を好んで食べる。

落ち葉の下などで幼虫のまま越冬し、土中で蛹となる。

公園にいたウスグモスズ

2006-11-27 | バッタ類
ウスグモスズ
四日市市内の公園を散策中。舗装された遊歩道でヒバリモドキ科の虫に出会った。
クヌギなどが植えられた芝生広場から飛び出てきたのは、ウスグモスズ♂。
右の後脚が欠けているものの、必死に這って逃げる。
写真撮影には非協力的で、静止してくれない。
クサヒバリに似ているが、本種の後腿節には縦帯がない。
関東から近畿地方にかけての本州などに分布。外来種と云われている。
三重県内での記録は少ない。
2006.10.8

ウスグモスズ

ミカン科のマツカゼソウ

2006-11-22 | 草花
マツカゼソウ
ムカシトンボのヤゴを探しに鈴鹿川の源流域を訪ねた。いくつかの石を動かし探したが、この日は見つからなかった。
渓流沿いに白い花をつけたマツカゼソウが群生していた。
葉は薄く、軽くもんでみたら、臭かった。
松風草、名前は気に入っている。
周辺の山には洋松が植林されていた。製紙会社により、パルプ用材として植えられたもののようだ。
2006.11.18
ピンクがかった花弁

裂果  2006.11.29


後日談
洋松についての追跡調査をしたところ、当地では昭和42年にクロマツ、ヒノキと共にテーダマツとスラッシュマツが植えられたことが分かった。
クロマツは見当たらなかった。いつ何が原因で枯れてしまったのだろうか。


砂浜のハナコメツキ

2006-11-19 | 甲虫
アカアシコハナコメツキ

アカアシコハナコメツキ
堤防から砂浜へ降りていくと、オオフタバムグラの枯れゆく草むらがある。砂浜にしゃがみこむと小さな生き物たちが見えてくる。
体長は6ミリほど、海岸の砂浜に見られるアカアシコハナコメツキ。
頭から砂の中へもぐりこむような動きを何度もした。
小楯板がハート型をしているのが特徴だと甲虫の先生に教えてもらった。ハートの形はルーペで見ないと判りづらい。

アカアシコハナコメツキ
触ってみたら、ひっくり返って死んだ振りをした。

2006.11.11


クヌギの虫こぶ

2006-11-03 | 虫こぶ
クヌギの虫こぶ
城山の公園に大きなクヌギの木がある。大人も幼子もクヌギの実を拾いに来る。
そのクヌギの葉表に虫こぶを見つけた。
何かの卵のように思えたので、ひとつ剥がしてみたら簡単に剥がれた。
クヌギハケツボタマフシ  ハは葉、ケは毛、ツボは壺
この虫こぶの形成者はクヌギハケツボタマバチ。

右端の3個は別種で、クヌギハケタマフシという虫こぶ、形成者はクヌギハケタマバチ。
いずれも内部に1虫室1幼虫がみられる。
2006.11.2

オオミノガの昼食

2006-11-02 | 
オオミノガ幼虫
紀伊半島の海岸に近い丘陵地帯にはウバメガシの木が多い。
昼下がり、道沿いに生えているウバメガシにオオミノガの蓑を見つけた。
幼虫が蓑から顔を出して、ウバメガシの葉をがっついて食べている。
近づいてカメラを寄せたら、瞬時に蓑の中に隠れてしまった。
しばらく待ってみたが、出てくる気配が無いので諦めた。
この幼虫の雌雄は判らないが、雌は生涯その蓑から出ることは無いという。
幼虫はいろんな樹木を食べる。
2006.10.27
オオミノガ幼虫