田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

ヒコサンヨツコブゴミムシダマシ越冬中

2011-01-31 | 甲虫

ゴミムシダマシ科のヒコサンヨツコブゴミムシダマシ Uloma hikosana

紀北町の赤野島で2011.1.16に見つけていた甲虫の種名が判明した。ヒコサンヨツコブゴミムシダマシという。同定者はN氏である。N氏はこの標本を検鏡するとき,標本を逆さにして腹面を確かめていた。南方系の種で,三重県では南の方でしか採れていないようだ。

赤野島には松の倒木が多く,その朽ち木を崩していて見つかった。小雪が舞う中,この成虫は朽ち木の中で越冬していくのだろう。この島での個体数は多いと感じた。

甲虫図鑑には,ヨツコブゴミムシダマシの記載の中で「九州山地産のやや小型の亜種にU.b.hikosana Nakaneがあるが,多数並べてみると,基亜種に吸収される」とある。
それでもなお,ヒコサンヨツコブゴミムシダマシと同定するということは,近年の研究がそれだけ進んでいるからなのだろう。

『熊野灘沿岸照葉樹林の昆虫』には,Uloma属が5種記録されていて,ヒコサンヨツコブゴミムシダマシは尾鷲市や熊野市で採集されている。なお,尾鷲市からはヨツコブゴミムシダマシも記録されている。


キュウシュウツチハンミョウ

2011-01-30 | 甲虫

ツチハンミョウ科のキュウシュウツチハンミョウ Meloe auriculatus

2010.11.7 津市美杉町の大洞山,林道上でツチハンミョウの死亡個体を見つけた。体液が流れ出していたので,カンタリジンを含んでいる液には触れないように注意を払った。
このほど種名が判明した。キュウシュウツチハンミョウという。同定者はN氏である。

原色日本甲虫図鑑(Ⅲ)によると,「8-20㎜。黒青色,ときに緑藍色ないし藍色を帯びるが,紫色を帯びることは無い。触角第1節は第2~4節の長さの和よりも明らかに短く,第3節は第2節のほぼ1.5倍(♂)で第4節の1.5倍以下,♂の第7節は腎臓形。幼虫は未知。成虫は晩秋に限り現われる。本州(近畿以西),九州。」

オカザキタマヒラタアブ雌

2011-01-24 | ハエ目(双翅目)

ハナアブ科Chrysogasterini(タマヒラタアブ族)Chrysogaster(タマヒラタアブ属)のオカザキタマヒラタアブ Chrysogaster okazakii Shiraki,1968

昨年の3月31日に撮影していたハナアブの名前がようやく判明した。オカザキタマヒラタアブ雌。同定者はT氏である。撮影地は三重県津市河芸町赤部,里山の池の周り,畑に植えられたアブラナ科の野菜に訪花しているところ。体長は約7㎜。

『身近な縞模様のハナアブの見分け方』(大石久志)によると,タマヒラタアブ属(Chrysogaster)は「黒色で,腹部は著しく扁平,背面は中央部に光沢がなく,側縁ないしときに腹面に金属光沢があるのが特徴。日本から2種記録されているが,まだ不明種がある。成虫は春季に,とくに湿地や池に多く川の周辺にも見られ,♂はよく停止飛行する。花にも集まる。生息地での個体数は極めて多い。ごく小さなぬかるみでも産卵が見られ,幼虫は泥土中や挺水植物の根または周辺の腐った植物に生息する。」などという。

オカザキタマヒラタアブについては,東京の南多摩で1959年4月1日に岡崎さんという方が採集した雄がタイプ標本となっていて,その標本は農業環境技術研究所が所蔵している。竹内(2010)が「3月中旬から樹林地に普通。木漏れ日の空間2~4mでホバリングする♂がよく見られる。」と解説している。今のところ,それだけしか情報が得られていない。

文献
竹内正人,2010.首都圏平野部の早春のハナアブなどの記録-早春調査のすすめ-.はなあぶ,30-1:22-30.

『自然誌だより』総目次 その2

2011-01-23 | 三重の生き物
ブログの制限文字数を越えたので分割して載せます。

三重自然誌の会情報誌『自然誌だより』総目次 2-2(№51から)

№87 2011 年 3 月
モンゴリナラが三重県にも自生      大谷勝治       1
三重県産直翅目のタイプ標本       川北 均        2-4
鈴鹿青少年の森湿地は残った       清水善吉       5-7
№86 2010 年12 月
松阪市阪内川でオオサンショウウオ 清水善吉 1
三重県藤坂峠南方の鍾乳洞近傍で採取した陸産貝類 柏木健司 2
三重県の離島にも生息していた!~微小な陸産貝類~ 中野 環 3
三重県のトリウミアカイソモドキについて 締次美穂 4-5
大杉谷で熊に出会う 清水善吉 5
ウマスゲ~新たな生息地の現況~ 篠木善重 6
紀伊半島カモシカ個体群の分布の動向 冨田靖男 7-8
№85 2010 年9 月
自宅で見つけたニホンヤモリ 中 優 1
ニホンヤモリ~日本守宮~Gekko japonicus 上田利彦 2
テッポウムシタケは三重県でも発生していた 奥田貞助 3
名張市赤目渓谷の地衣類 葛山博次 4-5
鹿児島までハマナツメを見に行き,わかりかけたこと 山本和彦 6-7
宮川水系大内山川でのボウズハゼ確認の報告 水口道成 8
№84 2010 年6 月
四郷池の植物たち 山路武夫 1
ニイニイゼミの終令幼虫がつくる空洞 奥田貞助 2-3
南伊勢町のモリアオガエル 中 優 3
南伊勢町内湾干潟における希少カニ類の確認 上野淳一 4
ハマナツメを求めて―岡山県日生へ 山本和彦 5-6
失敗したクマガイソウの移植 清水善吉 6
東のキリギリス・西のキリギリス 河北 均 7
ハクビシンを津市で確認 清水善吉 8
オオサンショウウオにかまれる 清水善吉 8
№83 2010 年3 月
鈴島暖地性植物群落は消えつつある 清水善吉 1
ところ変わればシカ変わる 佐野 明 2
三重県大紀町の阿曽カルストで得られた陸産貝類 柏木健司 3
和具大島の今 清水善吉 4-5
スクミリンゴガイの生息情報 中 優 5
鈴鹿市内へ飛来したカリガネの記録 市川雄二 6-8
№82 2009 年12 月
淡水性カメ類の情報提供のお願い 谷口真理 1-2
大淀海岸でオオトリガイ生貝を採集 篠木善重 3
セミのぬけがら 奥田貞助 3-4
川べりにある神社林の大木(雲出川中下流域) 山路武夫 5
素晴らしき自然とのふれあい(三重の自然環境保全地域・員弁大池)の開催報告
大矢正雄 5-6
シリーズ 三重の火成岩1 -花崗岩- 津村善博 7
№81 2009 年9 月
鳴きながら飛ぶコウモリを見かけませんか? 佐野 明 1
どうやって来たの?エスカルゴちゃん
-エスカルゴを我が家の畑で確認- 宮本佳典 2
活断層を知る 津村善博 3-4
お便り 前川和則 4
HP を利用した3次メッシュコードの調べ方 中 優 5
八重咲き山桜のたより―トウインヤエヤマザクラ 大谷勝治 6
三重の新しい博物館の整備を進めています! 小川隆之 7
返信 清水善吉 8
№80 2009 年5 月
押の池のネィチャーサイン 清水善吉 1
和歌山県潮岬の海浜砂に含まれる熱帯性有孔虫殻 柏木健司 2
ある日の熊野・大前池周辺で・・・ 鈴木 賢 3
三重県最大のカタツムリ 中 優 4
鈴鹿川流域の注目すべき甲虫 生川展行 5
紀宝町を流れる井田川での淡水性カメ類の捕獲記録 谷口真理 6
青山高原の風車は適法なのか? 清水善吉 7-8
№79 2009 年2 月
カモシカはすべらない 清水善吉 1
伊勢湾にバイは生息する! 中野 環 2-3
南伊勢町でムカゴサイシンを確認 松本 功 3
シリーズ 岩石の分類-火成岩- 津村善博 4-5
犯人は誰だ!?ハシボソガラスの意外な行動 田村香里 6
津市一志町の用水路で捕獲したカネヒラの記録 今村隆一 6
オオダイガハラサンショウウオの新産地と御在所岳での調査結果 清水善吉 7-8
№78 2008 年11 月
ウチワサボテンの駆除作業 山路武夫 1
三重県の浜は・・・ 中野 環 2
外来種コモチカワツボが三重県でも広がりをみせている?
中野 環 3
ニホンジカによるスギ・ヒノキの樹皮剥ぎ 佐野 明 4
御浜町を流れる志原川での淡水性カメ類の捕獲記録 谷口真理 5
オオダイガハラサンショウウオ(幼生)はあついのがお嫌い? 清水善吉 6-7
№77 2008 年8 月
子実体が分岐したオオセミタケと松阪2号ヤンマタケ 奥田貞助 1
私のフィールドノートから~三重県内におけるハマナツメの分布
山本和彦 2-5
ノハナショウブにつく虫 中野 環 5
シリーズ 岩石の分類 津村善博 6
圃場整備予定地にデンジソウが生育 山路武夫 7
三重の新しい県立博物館について~現在の状況と今後への期待~ 田村香里 7-8
№76 2008 年5 月
ウミガメ公園においで下さい 谷口真理 1
温暖化に伴って北上する可能性のある直翅目昆虫 河北 均 2
「三重貝仲間」県内調査記録2007 中野 環・中 優 3
伊勢湾でハマスナホリガニを発見 締次美穂 4
カワヒバリガイの確認報告 中 優 5
御浜町でウズラを確認 中井節二 5
カエルツボカビ調査について 上田利彦 6-7
ハクビシンを尾鷲市で確認 清水善吉 7
№75 2008 年2 月
鈴鹿市にて,レンカク夏羽を観察・撮影 多田弘一 1
松阪市曽原町におけるセイタカシギの観察記録 大矢正雄 2-4
マーキングされたアサギマダラを捕まえる 中 優 4
夏の贈り物 ~オオシイノミガイの打上~ 中野 環 5
「三重貝仲間」県外調査記録2007 中 優・中野 環 6-7
セミナー「レッドデータブックの活用状況と今後の課題」の報告
宮本義則 7-8
№74 2007年10 月
飯高町で火成岩岩脈みつかる 津村善博 1
2006 年~2007 年に新種記載された三重県の甲虫類 生川展之 2-3
東海層群でゾウの足跡化石などがみつかる 津村善博 3
鈴鹿市小岐須渓谷の石灰岩 津村善博 4-5
偕楽公園のアオバズク 田村香里 5
県立博物館の閉館に思う 清水善吉 6-7
阿漕浦海岸に大量の魚貝類の死骸を確認 今村隆一 7
№73 2007年8 月
大津波の痕跡を求めて大池へ 山本和彦 1
放棄水田は宝の山 中 優 2-3
特別天然記念物カモシカの現状 村岡一幸 4-5
豊かな自然の中の熊野古道センター 花尻 薫 5-6
春の伊勢湾のマアナゴ幼生 帝釈 元 7-8
№72 2007年6月
カノコソウの発見 山路武夫 1
2006 年度池干しによる外来魚駆除作業を終えて 石田 洋 2-4
三重県におけるワカウラツボの新たな産地 中野 環 4-5
ムクドリがやってきた 中 優 6-7
久居西鷹跡町でシロマダラ 森脇武文
№71 2007年3月
ヒキガエルの狂い産み 冨田靖男・福永幸司・福永久子 1
田中川干潟のハクセンシオマネキの記録 締次美穂 2-5
三重県産野生植物目録作成に向けて 事務局 6-7
№70 2006 年11月
天然記念物無残 清水善吉 1
熊野灘流入河川における希少甲殻類の確認 上野淳一 2-3
マゴコロガイを田中川干潟で発見 締次美穂 3
ヤスデの大量発生 上田利彦 4
鈴島に上陸したニホンジカについて 清水善吉・山本和彦 5-6
志摩市和具大島におけるアツバキミガヨランの駆除 半田俊彦 7-8
№69 2006 年9月
鈴島にシカ上陸 清水善吉 1
丸子池の植物 山本和彦 2-3
田中川干潟におけるハマボウの記録 締次美穂 3
耳穴島の植物 山本和彦 4-5
オオルリが家に巣をしました 村岡正貴・前田仁暉 5
№68 2006 年6 月
耳穴島 清水善吉 1
耳穴島のクモ 塩崎哲哉 2-3
耳穴島の陸産貝類 中野 環・中 勝 3
刺網にかかったウミウシ 中野 環 4
三重県における「ノミガイ」の初記録 中 優 5
ケブカツルカコソウ 山路武夫 5
野菜などの流通にともなって移動する昆虫たち 中 優 6-7
№67 2006 年4 月
成長する石 松本 功 1
四日市におけるハクセンシオマネキの記録 締次美穂 2-3
伊勢市№60 2004 年5 月
外城田川河口護岸工事について 上野淳一 4-5
三重県初の球状花崗岩について 津村善博 6
松阪市四郷池の植物 山路武夫 7-8
№66 2005 年12 月
湧き水の赤い石 松本 功 1
志摩市磯部町の汽水域における水草および貝類の記録 中 優 2-3
カラシラサギの記録 市川雄二 3
クリイロカメガイ、大量漂着 中野 環 4
「鈴鹿市の自然調査」事業について 柴原洋一 5
三重県水産試験場川越分場によるジンダイドジョウの研究 中西尚文 6-7
尾鷲市でケアシノスリを記録 谷口真理 8
№65 2005 年9 月
初秋にホタル? 山際香里 1
三重県尾鷲市賀田湾の貝類 中野 環 2-
県内の沿岸域における南方系蟹類の北上について 上野淳一 3-4
三重県レッドリスト番外編6 コオイムシ Diplonychus japonicus 昆虫綱 カメムシ目
コオイムシ科 小川隆之 4
三重県レッドリスト番外編7 モリアオガエル Rhacophorus arboreus (Okada et Kawano,1924)
両生綱 無尾目 アオガエル科 冨田靖男 5-6
しぜん文化祭2005 体験記 三重県立四日市四郷高等学校 裏生物部 6-7
№64 2005 年6 月
レッドリスト番外動植物 清水善吉 1
ショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis (Thunb.) C.Tanaka ユリ科 山本和彦 2
ムシバミコガネグモ Argiope aetheroides クモ目 コガネグモ科 塩崎哲哉 2
ケハダビロウドマイマイ Nipponochloritis fragilis 柄眼目 ナンバンマイマイ科 中野 環 3
ヒメビロウドマイマイ Nipponochloritis perpunctatus 柄眼目 ナンバンマイマイ科 中野 環 3
ニホンアナグマ Meles meles anakuma 食肉目 イタチ科 冨田靖男 4
シロマダラの確認報告 上田利彦 5
身近な昆虫類の地域古称の聴き取り調査 桜井好基 6
№63 2005 年3 月
イヌナシの花を見に行きませんか 清水善吉 1
近年、「三重県産哺乳類」の仲間入りをしたコウモリ類3 種 佐野 明 2-3
奈良県室生村でツキノワグマの糞 清水善吉 3
カイセン症のタヌキ 山際香里 4
小さな巻貝 ~カハタレカワザンショウ~ 中野 環 5
三重県のハクビシンの記録 清水善吉 5-6
博物館勉強会の報告 事務局 7
№62 2004 年11 月
宮川村における台風21 号災害報告 大西かおり 1-3
台風21 号で被災した大杉谷の視察 武田明正 3-4
宮川村の災害地を見る 北村治郎 4-5
オニバス 再発見の経緯 村井俊郎 6
今年の松名瀬海岸レポート 木原寿代 7-8
№61 2004 年8 月
和具大島の浜木綿を食べるウスカワマイマイ 清水善吉 1
和具大島の鳥類、特にウチヤマセンニュウについて 市川雄二・中村みつ子 2-3
和具大島の地形・地質 北村治郎 4
「和具大島の暖地性砂防植物群落調査」フィールドノート 武田明正 5
多度町のカスミサンショウウオ 清水善吉 6-7
Letter 調べよう希少生物(動物編)について 堤 祥雄 7
海山町のカワネズミ 乙部 宏 8
№60 2004 年5 月
久居市でもツキノワグマ-生き返った博物館標本 清水善吉 1
5 月のハエはカゲロウ? 小川隆之 2-3
環境省の絶滅危惧種(CR 種)の調査にご協力ください 藤井伸二 4-6
小岐須渓谷(鈴鹿市)で熊と遭遇したこと 清水善吉 7
ハヤブサ、津丸之内に出現 清水善吉 7
№59 2004 年2 月
高見山地でのツキノワグマ繁殖事例 清水善吉 1
カワバタモロコの確認記録 中 優 2
神島にメダカが生息 今西塩一 3-4
「泉の森」の湧水について 山路武夫 4-5
宮川水系の水質について 中 優 6
室生山地でのオオダイガハラサンショウウオ 清水善吉 7
№58 2003 年10 月
ジョロウグモ 塩崎哲哉 1
ガラスに激突死?ヤイロチョウとの悲しい出会い 鈴木 賢 2-3
町中で発生したオオゼミタケ 奥田貞助 3
ウミウチワのこと 津村みち 4
タカサゴユリの駆除運動 花尻 薫 5
紀南地方の蝶類数種の衰勢-きわめて感覚的なもの 山口和洋 6
№57 2003 年7 月
オオアカウキクサがありました 山路武夫 1
初夏の道路法面を彩るオオキンケイギク 佐野 明 2
飯高町蓮でツキノワグマの痕跡 清水建夫・市川正人 2
ウミケムシとヒダビル 中野 環 3
松名瀬海岸に迷鳥コグンカンドリ飛来 市川雄二 4
淡水エビを調べて 岡 由佳理 5
希種から普通種へ -ヒロバネカンタン- 河北 均 6-7
№56 2003 年5 月
大島(紀伊長島町)へ渡る 山本和彦 1
タンポポ雑記 雑種のはなし-外来タンポポとニホンタンポポ 佐野順子 2-3
紀伊大島の昆虫 天満智憲 3-4
ショウジョウバカマ・シロバナショウジョウバカマ 山路武夫 5
ショウジョウケノリのこと 津村みち 6
このオオサンショウウオはどこから流れ着いたのか 清水善吉 7-8
№55 2003 年2 月
御在所岳にアナグマ 山野直也 1
御在所岳のアカトンボ -マーキングと「ふる里」さがし- 市橋 甫 2-3
オオウスバカゲロウの飼育と羽化 奥田貞助 3-5
キヌイトグサのこと 津村みち 6
ニホンザルの群れの探索 戎谷秀雄 7
№54 2002 年11 月
マークのついたアサギマダラ 清水善吉 1
ジョロウグモの交接 奥田貞助 2-3
スギの幹断面にあらわれた「星型」変色 佐野 明 3
関町で2 度も発見されたオオサンショウウオ 清水善吉 4-5
白塚海岸の海藻 -オゴノリのこと- 津村みち 6
№53 2002 年8 月
伊賀地方のロードキルの実態 梅村有美 1-2
イワカガミ?それともオオイワカガミ? 山路武夫 2-4
三重県内でよく見られるようになったラミーカミキリ 今村隆一 4
どんぐりを食べる虫たち 福本浩士 5
松名瀬海岸の海藻 -イソハギのこと- 津村みち 6
お便り質問コーナー (回答)河北 均 7
№52 2002 年5 月
ホタルのみわけ方 小川隆之 1
ホタルを調べよう 小川隆之 2
コガネグモを探そう 塩崎哲哉 3-4
三重県におけるニホンリスSciurus lis の確認記録 佐野 明 4
サワガニの体色の違い 上野淳一 5
伊勢市東大淀町にもスクミリンゴガイが 中野 環 6
№51 2002 年2 月
バフンウニの産卵 小川隆之 1
百々川に湧水(泉)がありました 山路武夫 2
無葉の蘭 -ムヨウラン- 松本 功 3
ヤンマタケ 奥田貞助 4
カワエビとヌマエビ 小川隆之 5-6
県境付近のツキノワグマの目撃記録 乙部 宏 6
新県立博物館整備の動向 事務局 7

『自然誌だより』総目次 その1

2011-01-23 | 三重の生き物
三重自然誌の会が編集発行している『自然誌だより』の全バックナンバーが入手できたので,総目次を作ってみた。文献として見逃せない記事もたくさん見つかるのでは。

三重自然誌の会情報誌 自然誌だより 総目次1-2(№50まで)

№50 2001 年11 月
秋によくみられるウラナミシジミ 今村隆一 1
海浜のバッタ―ヤマトマダラバッタ 河北 均 2
キヌガサタケでしょうか 長尾伸二郎 3
答志島調査紀行 河北 均 4-5
第1 回博物館勉強会 三重県出前トーク「博物館てなにしているの」講演録概要
事務局 6-9
№49 2001 年8 月
クマガイソウ移植大作戦 清水善吉 1
白米城にもカワラナデシコが 山路武夫 2
石垣池の野鳥 市川雄二 3
宮川親水公園護岸工事 上野淳一 4-5
松阪の干潟にすむ貝類 中野 環 5-6
芦浜池調査会~リレールポ 山路武夫 7-8
№48 2001 年5 月
早春の河畔林を彩るユキワリイチゲ 佐野順子 1
落ち葉の下の昆虫(甲虫類) 市橋 甫 3-4
コノハナザクラが三重県に 葛山博次 4-5
木になった実 天野美保子 6
松阪市のため池における水草相 中 優 7
№47 2001 年1 月
ヘビ類の食餌メニューについて 冨田靖男 1-2
ため池に生息する淡水貝類2種 中野 環 3
丸子池,その後 清水善吉 4
博物館の里山生態観察園づくり 松尾浩志 5
里山見てある記 -植物編- 佐野順子 6-7
№46 2000 年11 月
秋の海跡湖巡り 山本和彦 1
蝶の飼育に思うこと 天満智憲 2
シバナが松阪にも生えています 山路武夫 3
鈴島にもシバナが生えていました 山本和彦 4
「ヒツジグサ」が消えた! 中 優 5
熊野川の魚二題 清水善吉 6
おおっ!わが家の前にシロマダラ 佐野 明 7
№45 2000 年7 月
こんなところに『ミクリ』が! 山路武夫 1-2
どうなる日本の川魚―ブラックバス問題を考える 田上 至 3
カエル界のちゃっかりもの-鳴かないオス・サテライト- 梅村有美 4
海浜の植物たち 大矢正雄 5-6
「デジタル化」のすすめ 中 優 6
№44 2000 年4 月
戦争遺跡とコウモリ 佐野 明 1
タケノコなのか? 村岡一幸 2
レッドデータブックづくりにあなたも参加しませんか 事務局 3
三重自然誌の会行事等に関するアンケートの結果 事務局 4-5
№43 2000 年2 月
鈴鹿市の海岸に初めてコクガンが飛来 市川雄二 1
伊勢湾沿岸,最近の鳥類状況 市川雄二 2-3
遺跡って面白い 森 勇一 4-5
「MEC ビオトープ」について 中 優 6
№42 1999 年11 月
イグアノドン足跡化石発見 津村善博 1
藤原町本郷でアブラコウモリを確認 寺西敏夫 2
川原の石は語る 津村善博 3
健気に咲くヒゴスミレ 森脇武文 4
博物館資料(標本)のレンタル開始 三重県立博物館 6
新博物館整備について意見を言おう 事務局 7-8
№41 1999 年7 月
ユビナガコウモリの越冬群塊 佐野 明 1
イッカククモガニ 冨田靖男 2
里山へ行こうよ 山田美香 3
Q&A ウツギノヒメハナバチ (回答)松浦 誠 5
タンポポ雑記 クリーム色のタンポポ発見 佐野順子 7-8
№40 1999 年5 月
須賀利大池でアマナ発見 山本和彦 1
天啓がなくなった 村岡一幸 2
ナゲナワグモ 塩崎哲哉 3
シデコブシの花咲く湿地にて,その2 後藤稔治 4-7
こぼれ話 蓮台寺柿とアオマツムシ 森脇武久 7-8
№39 1999 年1 月
ハクセンシオマネキは残った ― 松名瀬海岸 清水善吉 1
帰化動物ヌートリアに関する情報を教えてください。 佐野 明 2-3
これはでっかい!! シーボルトミミズ 森脇武文 4
自然誌博物館―私どもはこのように考えています
三重自然誌の会運営委員会事務局 5-8
№38 1998 年10 月
パラオ諸島の植生紀行 武田明正 1-2
パラオの哺乳・爬虫類・両生類概観 冨田靖男 3-4
赤道の下に浮かぶミクロネシアの島―パラオの自然と人々―
市橋 甫 5-7
№37 1998 年7 月
大陸移動は生物の進化に影響をあたえる 津村善博 1
外国からのインベーダーたち⑬ スクミリンゴガイ 冨田靖男 2-3
昆虫化石が語る地球異変の記録 森 勇一 4-5
アブラコウモリ追い出し作戦 福田 勝 6-7
海山町船越海岸の海藻 津村みち 8
Q&A 糸状菌に寄生されたヤマトフキバッタ (回答)河北 均 10
№36 1998 年5 月
船越池ハマナツメ群落のその後 山本和彦 1
ムロウテンナンショウも発熱する? 村岡一幸 2
海山町におけるメダカの生息状況と外来魚の侵入について 田上 至 3
松阪市森林公園調整池のトンボたち 刀根定良 4
トガサワラの保護林を訪ねて 七見憲一 5-6
魅惑のカミキリムシ 天満智憲 7
Q&A マメシジミ属について (回答)安部 茂 8
№35 1998 年2 月
骨身も凍る冬のオオサンショウウオ調査 清水善吉 1
三重の化石シリーズ⑪ 珪化木 津村善博 2
ハンターの行動観察 清水善吉 3
昆虫探索シリーズ④ ヤクシマルリシジミ幼虫を探そう 後藤 勇 4
松名瀬海岸干潟ウォッチング 大原寿代 5
白いカラスを見つけた 市川雄二 6
自然誌博物館建設の要望書を提出 事務局 8-9
№34 1997 年11 月
鳴く虫の響き 村井俊郎 1
デンドロロジイ入門(6) イチョウの葉脈(ようみゃく) 武田明正 2
ゴマダラカミキリのボーベリア菌 森脇武文 3
ギンヤンマの思い出 刀根定良 4
三重の化石シリーズ⑪ メタセコイアの化石 津村善博 5
安楽島で観察した海藻 津村みち 6
Q&A ジムグリ (回答)冨田靖男 7
№33 1997 年8 月
リアス(式)海岸 津村善博 1
外国からのインベーダーたち⑫ アメリカザリガニ 冨田靖男 2
三重の化石シリーズ⑩ ウミユリ 津村善博 3
オオサンショウウオの恋の季節 清水善吉 4
最近のトピックス 火星上の岩石は地球上の安山岩とよく似ている
津村善博 5
№32 1997 年5 月
レッドデータブックに思う 山本和彦 1
ハマボウの苗 海を渡る 川口祐二 2-3
三重県で「温室植物」発見? 村岡一幸 4
アブラコウモリ・アンケート調査へのご協力のお礼と結果報告 佐野順子 5-6
Q&A コシアキトンボ (回答)刀根定良 7
№31 1997 年2 月
テトラの海 清水善吉 1
三重の化石シリーズ⑨ 二枚貝の化石 津村善博 2
ツクツクボウシタケ 奥田貞助 3
外国からのインベーダーたち⑪ ウシガエル 冨田靖男 4-5
Q&A ハラクロコモリグモ (回答)貝発憲治 5
山に上がるアカトンボ アキアカネのふる里さがし 市橋 甫 6-7
船越池ハマナツメ群落の保護を求める署名に二万余名 山本和彦 8
№30 1996 年11 月
三重県にも恐竜がいた!! 清水善吉 1
年輪からみたマツ林の変遷 山本和彦 2-3
三重の化石シリーズ⑧ マツの球果(マツカサ)の化石 津村善博 3
サナギタケ 奥田貞助 4
電子顕微鏡で見る自然のしくみ① ひっつきむしはどうしてひっつくの
小川隆之 5-6
~おたより~ ゴマダラチョウの成虫 森脇武文 6
№29 1996 年7 月
活断層と地震 津村善博 1
朝明渓谷で見られた水生昆虫類 小川隆之 2
オオキンカメムシのマーク個体発見にご協力を 花尻 薫 3
三重の化石シリーズ⑦ タニシの化石 津村善博 4
クモタケ 奥田貞助 5
Q&A スズバチ (回答)松浦 誠 6
神島でイシガケチョウ目撃 山口三枝 6
№28 1996 年4 月
マツ林造りを試みて!? 山本和彦 1
ムロウテンナンショウ 村岡一幸 2-3
セミタケ 奥田貞助 3-4
三重の化石シリーズ⑥ シダ植物化石 津村善博 5
Q&A マツバラン (回答)中馬千鶴 6
ゴマダラチョウ幼虫 (回答)後藤 勇 6
三重自然誌2 号の訂正 事務局 9
№27 1996 年2 月
ムー子 清水善吉 1
外国からのインベーダーたち⑩ ミシシッピーアカミミガメ 冨田靖男 2
三重の化石シリーズ⑤ ツノガイ 津村善博 3
日なたと日陰どちらの葉が大きい? 小川隆之 4
オオタカ保護シンポジュウムに参加して 市川雄二 5
№26 1995 年10 月
北へ分布を拡大する オオキンカメムシ 市橋 甫 1
ハマボウの枝の伸びを調べて 山本和彦 2-3
自然史学会連合設立記念シンポジウムを聞いて 小川隆之 3
昆虫探索シリーズ③ インベーダー アオマツムシ 後藤 勇 4
三重の化石シリーズ④ アンモナイト 津村善博 5
チョウの羽の鱗粉転写 小川隆之 6
博物館だより 大山田湖の化石展 事務局 7
№25 1995 年8 月
虹色に輝くヤマトタマムシ 今村隆一 1
外国からのインベーダーたち⑨ ヒロハホウキギク 加田勝敏 2
三重の化石シリーズ③ ゴカイ(?)の棲管化石 津村善博 3-4
神島の観察会で観察した海藻 津村みち 5
Q&A 二枚貝の右殻左殻 (回答)津村善博 6
№24 1995 年5 月
アカマツの年輪を数えて 山本和彦 1
三重の化石シリーズ② カキの化石 津村善博 2
イヌガラシの蜜をとってみました 村岡一幸 3-4
洞くつの生きものたち 松本 功 5
ハルゼミの鳴き声を聞きませんか 後藤 勇 6
№23 1995 年1 月
ワニの足跡化石 清水善吉 1
緊急レポート 菰野町のヒメヒカゲについて 木村裕之 2
三重の化石シリーズ① ウニの化石 津村善博 3
淡水エビ ~津市内3 河川の分布を中心に~ 小川隆之 4-5
オオサンショウウオのおひっこし 清水善吉 6
昆虫探索シリーズ① 冬のモンシロチョウはいずこに 後藤 勇 7-8
お便り 刀根定良 8
№22 1994 年11 月
足跡化石の発掘 清水善吉 1
ホソノミナガクチキ 生川展行 2
モグラのショック死 久保田耕平 3
自然観察会でこんなものを拾った-3 森脇武文 4
ハッチョウトンボをつかまえた 金沢尚子 8
№21 1994 年7 月
くいちがい石 津村善博 1
外国からのインベーダーたち(8) コゴメバオトギリ 加田勝敏 2
海藻雑記―「ヒヨクソウ」のこと 津村みち 3-4
滝 北村治郎 5-6
志摩の自然―大王町船越池周辺の観察会 トンボの観察 刀根定良 8
№20 1994 年4 月
船越池が危ない! 山本和彦 1
デンドロロジイ入門(5) 緑の炎を吹く子鬼たち 武田明正 2
春の常緑広葉樹林 山本和彦 3
野生のアブラナ科植物とモンシロチョウ 村岡一幸 4-5
№19 1994 年1 月
オサムシ類の分化 久保田耕平 1
外国からのインベーダーたち(6) キンバイタウコギ 加田勝敏 2
セミの話 久保田耕平 3-4
多度町みがき砂跡坑のコウモリ 寺西敏夫 5-6
№18 1993 年11 月
モリアオガエルの卵を食べるイモリ 清水善吉 1
外国からのインベーダーたち(5) ヌートリア 冨田靖男 2
デンドロロジイ入門(4) 葉のいろいろ 武田明正 3
観察会の記録・昆虫 久保田耕平 4
観察会の記録・鳥 市川雄二 5
自然観察会に参加して~多度町 こんなものを拾った 森脇武文 5
秋の多度峡を歩く 鈴木伸一郎 6
№17 1993 年7 月
地層がずれる ―断層― 津村善博 1
デンドロロジイ入門(3) 葉序のいろいろ 武田明正 2
外国からのインベーダーたち(4)帰化植物セイヨウヒルガオ 加田勝敏 3
オオタカ,巣を放棄する 清水善吉 4
少年時代の思い出 大西謙二 5
お便り 紀州路の自然の中で 滝尻由美子 6
お便り 家の近くでの鳥の観察をして 水口道成 6-7
質問に答えて 市川雄二 7
お便りと記録 青峰山での観察会の記録(トンボ相) 刀根定良 8
№16 1993 年4 月
春の日,年輪を数えてみました 山本和彦 1
デンドロロジイ入門 ツツジのいろいろ 武田明正 2
シデコブシの花咲く湿地にて 後藤稔治 3-5
新しく創刊する会誌の編集方針と投稿規定 8
三重自然誌の会 会則 10-11
№15 1993 年1 月
オオタカは襲ったヤマドリをどう食べるか 清水善吉 1
デンドロロジイ入門(1) カヤノキのいろいろ 武田明正 2
外国からのインベーダーたち(3) チョウセンイタチ 冨田靖男 3
青山町下川原のチョウ 後藤 勇 4
天然記念物として残したい郷土の自然(3)
海山町船越池および尾鷲市須賀利大池のハマナツメ群落 山本和彦 5-6
死体に口あり 清水善吉 7
Q&A キボシアシナガバチ (回答)松浦 誠 7
第15 回自然観察会「伊賀の里山を訪ねて」の記録 事務局 10
№14 1992 年10 月
ホソアシナガバチの集団越冬 久保田耕平 1
再び標本作成のための採集の是非について 武田明正 2
植物の和名の難しさ 加田勝敏 2
化石採集の楽しさ 鈴木繁美 6
№13 1992 年7 月
岩石の風化「たまねぎ状構造」 津村善博 1
外国からのインベーダーたち(2) ヒメマツバボタン 加田勝敏 2
巣箱掛けから -愛鳥週間にあたって- 高橋松人 4-5
新しく創刊する会誌の編集方針と投稿規定 7
№12 1992 年4 月
水辺の植物に思う 山本和彦 1
庭のタヌキと環境問題 清水善吉 2
笛にひかれて 七見憲一 3-4
草花との出会い 山本浩子 5
№11 1992 年1 月
大台が原のシカとヒト 清水善吉 1
高見山地で唯一のツキノワグマ捕獲記録 清水善吉 2
三重県哺乳類情報-4 木下壽郎 3
三重県哺乳類情報-5 水口弘子 3-4
三重県から記録したウラミスジシジミ 今村 功 5
蜂が木に描く“★(星) ”模様 佐野 明 6
モグラを集めています 清水善吉 6-7
お便り 水口弘子 7
№10 1991 年10 月
オサムシの異種間交尾 1
オサムシの雑種 久保田耕平 2
天然記念物として残したい郷土の自然(2)―大宮町阿曽の噴湯丘― 磯部 克 3
ネコギギがいたよ 水口道成 4
お便り 宮崎りせ子 4-5
№9 1991 年7 月
珍石“サンドボール(豆石) ” 津村善博 1
天然記念物として残したい郷土の自然(1)―小岐須渓谷の輝緑岩脈―
磯部 克 2
久居市の鳥“オオタカ”に決まる! 高橋松人 3
№8 1991 年4 月
船越池にも春がきた 山本和彦 1
ハマダイコンとダイコンの関係 村岡一幸 2
熊野の春 花尻 薫 3
雲出川のゲンジボタルの分布 小川孝之 3-5
三重県哺乳類情報-3 水口弘子 5
№7 1991 年1 月
オオタカの巣がついに倒れた! 清水善吉 1
台風被害の覚書 山本和彦 2-4
タカの渡り 市川雄二 4
アサギマダラの移動について 後藤 勇 5
三重県哺乳類情報―2 清水善吉 6
「自然誌」を読むために―動植物の採集について 武田明正 9-10
№6 1990 年10 月
県立博物館で「帰化植物展」-交通文明の落とし子たち- 1
ハギ(草本類:マメ科) 中馬千鶴 2-3
多気町相鹿上神社の森で青葉木菟(アオバズク)が子育て 宮崎りせ子 3
お便り―1 宮崎りせ子 4
お便り―2 刀根政郎 4
三重県哺乳類情報―1 清水善吉 5-6
ハマオモトヨトウの分布拡大 間野隆裕 7
おわせしぜん 森はるか 11
№5 1990 年7 月
家城ラインの甌穴 北村治郎 1
三重の自然誌 自然保護対自然保護 大台ケ原のトウヒ林をめぐって
武田明正 2-3
アミメカゲロウ ―大発生の情報提供を!! 小川隆之 3
淡水魚の放流と問題点―小岐須にイワナがいた!? 清水義孝 8-9
№4 1990 年4 月
県鳥 シロチドリ 市川雄二 1
三重の自然誌 ハマボウの群生地 刀根政郎 2
動物の交通事故 清水善吉 3
№3 1990 年1 月
ステゴドン・エレファントイデス象の化石 津村善博 1
三重の自然誌(3) アサマリンドウ 中馬千鶴 2
ネコギギ 清水義孝 2-3
三重県産の珍しいコケ植物[1] ヤクシマアミバゴケ 山田耕作 3
№2 1989 年10 月
イセギク 武田明正 1
三重の自然誌(2) モンシロチョウ 後藤 勇 1-2
外国からのインベーダーたち① メリケンムグラ 加田勝敏 2
№1 1989 年7 月
「おしゃべり」の輪をひろげよう 武田明正 1
三重の自然誌(1) ツルコウジ 葛山博次 2
ツキノワグマ 冨田靖男 2
サークル紹介 3
情報コーナー 4-6
観察会に参加して 7
事務局から 7-8
※以降の「サークル紹介、情報コーナー、観察会に参加して、事務局から」は一部を除いてこの目次か
ら省略します。

『三重自然誌』 総目次

2011-01-21 | 三重の生き物
三重自然誌の会が編集発行している会誌『三重自然誌』の既刊分の総目次を作ってみた。三重県の自然や生きものを記録しているグループのこれまでの活動が少し見えてくる。

三重自然誌 MIE NATURAL HISTORY 総目次
№12 2009年12月発行
特集 大台ヶ原・大杉谷 
清水善吉:大台ヶ原一帯の調査について                      1
 清水善吉:紀伊半島大台ヶ原一帯の哺乳類相                    2
 清水善吉・梅村有美:紀伊半島大台ヶ原一帯の爬虫両棲類相            22
市川雄二 :大台ケ原および周辺の鳥類                       38
 塩崎哲哉:大台ヶ原のクモ類                           44
 冨田靖男:大台ケ原・大杉谷産半翅目昆虫の記録                  52
 今村隆一・市橋 甫・乙部 宏:大台ヶ原地域の甲虫類               57
西田悦造・川添昭夫:大台ヶ原の膜翅目                      72
 中西元男:大台ヶ原の蝶                             78
 間野隆裕:紀伊半島大台ヶ原のガ類                        81
 小川隆之:大杉谷および大台ヶ原の水生昆虫相                   96
 中 優・中野 環:大台ヶ原山の陸産貝類                    100
 土永浩史:大台ヶ原山における蘚苔類の絶滅危惧種                107
山本和彦・市川正人・山路武夫・山脇和也:紀伊半島大台ヶ原(三重県側)の植物相   118
 北村治郎:大台ケ原山の地形・地質および土壌環境                151
…………………………………………………………………………………………………………
 奥野絵美・森 勇一:三重県鬼が塩屋遺跡から得られた昆虫化石について      155
 浅名正昌:伊賀におけるオオサカサナエの新産地                 161
浅名正昌:伊賀におけるルリボシヤンマの新産地                 164
 藤本竜輔:員弁川でカワネズミを捕獲                      166
 中西元男:銚子川下流域の蝶類.その他若干の昆虫類               167
 中西元男:熊野市小森地区の蝶.及び若干のトンボ                169

№11 2007年11月発行
特集 答志島
北島治郎:鳥羽市答志島の地形および地質                      1
 山本和彦・市川正人・山脇和也・山路武夫:答志島の植物相              4
 塩崎哲哉:鳥羽市答志島の真正クモ類                       19
 中野 環・中 優:鳥羽市答志島の貝類                      26
小川隆之:答志島の淡水産底生動物類                        41
 今村隆一・市橋 甫:鳥羽市答志島の甲虫類(バッタ目・カメムシ目・ハチ目を含む)  45
 間野隆裕:答志島のガ類                             58
 中西元男:鳥羽市答志島の蝶                           65
 川添昭夫:答志島のアリ                             70
 西田悦造:答志島の膜翅目(ハチ目) 71
 冨田靖男:答志島・菅島・神島の半翅目昆虫の記録                 72
 今西塩一:鳥羽市答志島の淡水魚介類                       75
 冨田靖男:答志島における哺乳・爬虫・両生類の記録 79
 清水善吉・梅村有美・森 哲:答志島の爬虫両生類                 83
市川雄二:答志島の鳥類 92
 清水善吉:答志島の哺乳類 94
……………………………………………………………………………………………………….
 浅名正昌:伊賀にベニイトトンボ・コサナエ・ハネビロエゾトンボ・
ムスジイトトンボの産地あり                      100
 中西元男・長谷川好昭:鳥羽市神島地域のチョウ類                 104
中西元男:紀北町紀伊長島区大島の蝶                       106
 中野 環:三重県におけるフジノハナガイ科貝類3種の分布             109
 中野 環:紀伊長島のテングサ干場で得た貝類                   112
 若林郁夫・中村みつ子:漁業者へのアンケート調査からみた伊勢湾のスナメリ生息状況 117
 清水善吉:伊賀地域におけるタカチホヘビとシロマダラの新産地           123
 清水善吉:伊賀でナガレヒキガエル初記録                     124
 清水善吉:先志摩半島のサンショウウオ類                     125 
 清水善吉:三重県におけるヒメホオヒゲコウモリの初記録              127
 清水善吉:紀北町でノレンコウモリを記録                     128
清水善吉・佐野 明:三重県におけるウサギコウモリの新たな分布記録        129
 浦野信孝:三重県中部の隧道に生息するコウモリ                  131
小特集 日本カモシカセンター閉園 
冨田靖男:日本カモシカセンターの存在した意義                  133
 伊藤武吉:熱い友情のカモシカ                          135
 森  豊:遠い憶い出~カモシカと出逢った日                   136
 市橋 甫:カモシカセンターの思い出 138

№8,9,10 2004年12月発行
 武田明正・山本和彦:宮川源流域に成立するブナ林の林分構造             1
 佐野順子・山路武夫:松名瀬海岸の海浜地形と植生の成帯構造について         9
 西川完途:大杉谷のナガレタゴガエル                       13
佐野 明:三重県における洞穴性コウモリ4種の分布記録 2002年および2003年の記録  15
 佐野 明:三重県におけるテングコウモリの新たな分布記録 19
 岡由佳理:志摩半島の淡水エビ                          20
 中野 環:伊勢湾におけるイトカケガイ科貝類7種の記録               23
 秋田勝己:南勢町のイドミミズハゼ                        28
 若林郁夫・中村みつ子:三重県におけるミサゴの目撃記録(1991~2001年)        29
 中野 環・中 優・帝釈 元・岡由佳理・芦刈冶将・上野早苗:
英虞湾における注目すべき貝類および甲殻類の記録        33
葛山博次:桑名市多度町イヌナシ自生地の保全について                 38
 桜井好基:聞き取り調査による鈴鹿川水系のオオサンショウウオの記録        43
 桜井好基:聞き取り調査による鈴鹿川水系のネコギギの記録と地方名         57
 清水善吉:尾鷲市で冬眠中のノレンコウモリを記録                 76
清水善吉・寺西敏夫・佐野 明・冨田靖男・前田喜四雄:
三重県のコウモリ洞と生息記録                     77

しぜん文化祭・2004 記念講演
 久保田耕平:ぼくは昆虫少年だった                        91

№7 2001年12月発行
特集 菅島の自然 
北村治郎・津村善博:鳥羽市菅島の地形・地質                   1
 山本和彦・佐野順子・山路武夫:菅島の植生と植物相                5
 山田耕作:菅島のコケ植物                            26
市橋 甫・今村隆一・天春明吉・横関秀行・中西元男:
鳥羽市菅島の甲虫類(附トンボ、カメムシ、ハエ目リストを含む)       29
 石田昇三:菅島のトンボ相                           42
 中西元男:鳥羽市菅島の蝶                            45
 奥田貞助:菅島の冬虫夏草、ウスバカゲロウ、セミ                 49
 小川隆之:菅島の淡水産底生動物類                        51
 中野 環・中 優:鳥羽市菅島の陸・淡水産貝類                  53
 今西塩一:鳥羽市菅島の淡水魚介類                        55
塩崎哲哉:菅島(三重県鳥羽市)の真正クモ類 58
 冨田靖男:菅島における爬虫類・両生類の記録                    61
 森 哲・梅村有美・清水善吉:菅島の爬虫両棲類                   63
 市川雄二:菅島の鳥類                               67
 冨田靖男:菅島で記録された食肉目類に関する報告                  69
 清水善吉:菅島の哺乳類                              71
………………………………………………………………………………………………………
 水野聡子:朝明川の魚類相                            73
佐野順子:三重県津市北中部と安濃川におけるタンポポ属(Taraxacum)の分布 79
 山本和彦:尾鷲市でヘゴの再発見                          89
 佐野 明:三重県における洞穴性コウモリ4種の分布記録              91
 今西塩一:名張川下流に生息する魚類                        95
 中野 環:雲出川高潮堤防工事に伴うオカミミガイEllobium chinense生息地の破壊 103

№6 2000年12月発行
特集 海山町船越池のハマナツメ群落                     
 口絵写真(山本和彦)・変貌する船越池ハマナツメ群落 ハマナツメ群落内の希少植物
 尾鷲自然研究会:三重県海山町船越池ハマナツメ群落保護活動小史           1
 山本和彦・七見憲一・佐野順子・田崎通雅:三重県海山町船越池の植生および植物相  3
 山田耕作:三重県北牟婁郡海山町船越池ハマナツメ群落内のコケ植物と地衣植物    16
宮本太・高山晴夫・増田奈保子:海山町船越池(三重県)に生育する
絶滅危惧種トダスゲの集団構造とその生育状況     19
 中西元男:三重県海山町船越池のガ                        24
 中西元男:三重県海山町船越池周辺のチョウ                    25
 石田昇三:三重県海山町船越池周辺のトンボ相                   27
 市橋 甫・天春明吉・横関秀行・中西元男:三重県海山町船越池の甲虫類       33
 市川雄二:三重県海山町船越池周辺の鳥類                     36
 小川隆之:三重県海山町船越池の底生動物類                    39
塩崎哲哉:三重県海山町船越池周辺の真正クモ類                  41
 清水善吉:三重県海山町船越池一帯の哺乳・爬虫・両生・淡水魚類          45
 大矢正雄・中 優:三重県海山町船越池の水質                   49
北村治郎・津村善博 :三重県海山町船越池周辺の地形・地質             54
………………………………………………………………………………………………………
 今西塩一:名張川に生息する魚類                         57
 佐野 明・佐野順子:三重県におけるテングコウモリの新たな分布記録        67
 安達六郎:夜光虫 Noctilucaの生態 Ⅴ 伊勢湾における年次出現(5年間) 69
 中野環:津市の干潟におけるオチバガイPsammotaea virescensの生息記録   73
 中野環:志摩町和具座賀島の貝類                         76
 中野環:志摩町和具座賀島の環形動物                       81
 津村みち:三重県熊野灘沿岸の海藻                        83

№5 1999年10月発行
特集 志摩半島の湿地 北村治郎・津村善博:南勢町押淵湿地の地形・地質                 1
 加田勝敏・山本和彦・山脇和也:押淵湿地の植生と植物相             5
 小川隆之・市橋甫・生川展行・横関秀行・秋田勝己・今村隆一・乙部宏・久保田耕平・
刀根定良:大王町船越池および南勢町押淵の昆虫調査について         23
 刀根定良:南勢町押淵のトンボ相  26
小川隆之:南勢町押淵の底生動物類   29
 市橋甫・生川展行・横関秀行・秋田勝己・今村隆一・乙部宏:南勢町押淵の甲虫類   33
刀根定良:大王町船越池のトンボ相                        43
 間野隆裕:大王町船越池の蛾類                          45
 生川展行・市橋甫・横関秀行・今村隆一・乙部宏:大王町船越の甲虫類        51
 清水善吉:大王町船越での淡水魚類および齧歯類捕獲結果              59
  ………………………………………………………………………………………………………
安達六郎:夜光虫 Noctilucaの生態Ⅱ 伊勢湾における垂直分布            61
 安達六郎:夜光虫 Noctilucaの生態Ⅲ 伊勢湾における出現と環境           67
 安達六郎:夜光虫 Noctilucaの生態Ⅳ 三重県内湾における出現            71
 奥田貞助:松阪市におけるジャコウアゲハの生態観察                79
 佐野明・清水善吉:三重県における洞穴性コウモリ4種の新たな分布記録        83
刀根定良・八木孝彦:三重県南部相野谷川のトンボ                 87
 清水善吉:伊勢湾沿岸に漂着したアカウミガメ2例                 91
 河北均・河北陽二:ヤリタナゴとアブラボテの種間雑種と考えられる1個体について  93
 亀井陽太郎:志摩半島黒ノ浜の海浜断面図の作成について             97
 津村みち:伊勢湾南西部周辺の海藻                       101

№4 1997年12月発行
和田隆史:三重県におけるサワガニの体色変異と分布について             1
 佐野 明・江上 泰:熊野市で保護されたホンドモモンガ              12
 奥田貞助:イラガセイボウの生態観察                       14
 津村みち:海山町島勝浦周辺の海藻                        19
安達六郎:夜光虫 Noctilucaの生態 Ⅰ 伊勢湾における表層分布           23
 安達六郎:夜光虫 Noctilucaの種名について                    31

№3 1996年12月発行
 津村みち:大王崎周辺の海藻                            1
奥田貞助:コマダラウスバカゲロウの形態と生態の観察                6
 前沢勝典:三重県南勢地方における淡水棲カメ類の観察               13
 竹原康史:鈴鹿・亀山のヌマガメ類の生態                     17
 矢部 隆:三重県多度町におけるカメ類の分布                   23
 和田隆史:電灯下に飛来する昆虫類の消長                     31

№2 1995年12月発行
特集 伊賀の自然
北村治郎・津村善博:上野市法花湿地の地形・地質                  1
 加田勝敏・山本和彦・山脇和也・花尻 薫:法花湿地の植生              6
 上野市法花湿地昆虫調査班:上野市法花湿地の昆虫類                25
 小川隆之:上野市法花湿地の水生昆虫類調査報告                  38
 今西塩一:赤目を流れる河川の魚類                        41
………………………………………………………………………………………………………
 奥田貞助:三重県における冬虫夏草発生状況                    47
 津村みち:紀伊長島周辺の海藻                          51
 寺田敏夫:鈴鹿山系北部におけるカモシカ
(Capricornis crispus srispus)の頭蓋骨概測    56
 森 誠一:津市丘陵地のため池におけるカワバタモロコ               59
 広木詔三:1994年26号台風による千里干潟(三重県安芸郡河芸町)
における砂丘拡大と塩生植物の消失                63
清水善吉・松月茂明:関町・鈴鹿川中流で確認されたオオサンショウウオの顚末    67
 森 誠一:養老山地南部における蝶類                       70
 
№1 1994年2月発行
特集 菅島の生物 
津村みち:鳥羽市菅島周辺における海藻                       1
 加田勝敏・中馬千鶴・山本和彦:菅島の植物目録                   5
 冨田靖男・清水善吉:菅島の哺乳・爬虫・両生類相                 11
 冨田靖男:鳥羽市菅島の海産無脊椎動物覚え書き                  16
………………………………………………………………………………………………………..
 冨田靖男:路上におけるオオサンショウウオの斃死記録               18
 森 誠一:河川形態―名張・滝川を例にして                    19
 山本和彦:尾鷲市沿岸部に生育するスダジイの成長過程               27
 清水善吉:環境影響調査に見る三重県の里山哺乳類相                31
 清水善吉:コウベモグラの水泳能力                        39
 熊野の自然を考える会:熊野市七里御浜における
アカウミガメCaretta carettaの上陸数     41
 寺西敏夫:鈴鹿山系におけるシロマダラDinodon orientaris 42
 武田明正・山本和彦:櫛田川河口のハマボウの群落(予報) 44
 秋田勝己:三重県におけるカワバタモロコの記録                  46

赤野島のクチキコオロギ

2011-01-20 | バッタ類

バッタ目コオロギ科のクチキコオロギ Duolandrevus ivani (Gorochov)

紀伊長島の赤野島は急峻な崖が多く,登っていくのは大変である。私は手が届きそうな高さ付近までしか行かなかったが,斜面にマツの朽ち木が何本も倒れていた。朽ち木は意外と簡単に折れるほど虫に喰われていた。強くつかむと,いくらでもバラけてしまう。

そんなことをしていると,大型のコオロギが落ちてきた。体長は約25㎜,触角は体長の2倍半ほどもある。クチキコオロギ雌である。この1個体しか見つけられなかった。
クチキコオロギは鈴島でも枯れ木に居るのを見たことが有る。

新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると,クチキコオロギは「体長24~29.5㎜。前翅は♂では方形で,後縁は裁断状,♀ではさらに小さく末端は内方に斜に切断される。本州(千葉・伊豆・静岡・三重・山口など)・四国(高知)・九州;台湾・ジャワなどに分布し,森林中の腐木の洞や樹皮下の間隙に生息し,成虫は8月中旬ごろから見られる。」などとある。

福井県レッドデータブックではA(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)に区分されている。

2011.1.16

赤野島のクワズイモ

2011-01-19 | 草花

サトイモ科クワズイモ属のクワズイモ Alocasia odora

紀伊長島の赤野島で,最初に見つけた植物がこのクワズイモである。私は初めて見る植物だったので,何だろうなあと眺めていると,貝屋のN氏が「クワズイモですね。三重県内で他の産地はありますか」と植物屋のY氏に問いかけた。「三重県内では知りませんね。四国の足摺岬の辺りで見たことがあります。流れ着いたものでしょうね」とY氏は答えていた。N氏は「そうですね,足摺岬の辺りに有りましたね。クワズイモは弘法大師に絡んだ話があって,食べられないんですよね」などと解説してくれた。

クワズイモとは「食わず芋」のことで,サトイモ科の常緑性多年草。
株元を覗き込むと,細長い根茎がむき出しになっていた。

2011.1.16

赤野島へ渡る

2011-01-18 | 風景

9人の生物調査員が紀伊長島の海野漁港から赤野島へ渡った。
赤野島は3つの島が細く繋がった島である。干潮時なら繋がって見えるが,満潮時は手前の島が孤立して見える。最も沖にある島はカワウの営巣地となっていて,糞害の影響を受けている。

この赤野島でもドブネズミが生息していることが明らかとなった。100個の仕掛けの一つにかかっていた。最も陸地に近い島だから,泳いで渡ってきたのだろうと何人かが言っていた。

この島に着いて最も驚いたことは,一ヶ所に魚の骨が大量に散らばっていたことである。小魚のものではなく,大きなボラくらいの骨ばかりである。鳥に詳しいHさんでも驚いていた。トビの食事場ではないかと言っていた。

昼過ぎから風も冷たくなり,雪も降ってきた。
ハマゴウの群生地もあったので,次回の調査が楽しみだが,次回があるのかどうかもよく分からない。
2011.1.16

トビの食事場あたりから対岸の陸地側を望む。


大きめの岩を動かすと,何種類ものカニたちが見つかった。カニ屋がいたら,喜ぶだろうなあ。








前方,島と島の間は礫浜となっている。礫浜の左側にはハマゴウが生えている。右手の島がカワウの営巣地。


手前に,ハマナタマメが生えている。


吹雪いてきた。
「こちらのほうがいろいろ見つかりそうですよ」と,女性調査員が私を案内してくれた。

ウスイロヤチグモ雌成体

2011-01-12 | 蜘蛛

ウスイロヤチグモ雌成体Coelotes decolor Nishikawa, 1973

津市美杉町八知の大洞山,標高700m付近の倒木下で見つけた蜘蛛がS氏によってウスイロヤチグモと同定された。東北から四国・九州まで分布しているとのことである。S氏から標本写真をも提供していただいたので公開しておく。

大分県のレッドデータブックでは情報不足種に選定されている。それによると,ウスイロヤチグモの生息環境は「山地の岩崖,岩裂などが主たる生息地であるが,崖地などでも同じような環境を選び,ロート状網を張る。」という。

ガケジグモ科またはタナグモ科,どちらなんだろうか。
2010.12.12





ウスイロヤチグモ雌成体の標本写真


ウスイロヤチグモ雌成体の外雌器

砂浜のハマベニクバエ

2011-01-08 | ハエ目(双翅目)

ニクバエ科のハマベニクバエ Leucomyia alba (Schiner, 1868)

2010.10.6津市の芦原海岸で撮影していたハエが,どうやらハマベニクバエのようだと判ってきた。会いたいと思っていたハエではあるが,図鑑に載っていて,標本写真は見ているのだが,生態写真についてはネット検索してもなかなか出てこないので,どんなものなのかがハッキリしていなかった。

三重県内の記録は,吉田 (2008)が本種の学名をSarcophaga (Leucomyia) alba (Schiner, 1868)とし,津市御殿場海岸で採集している。
三重県レッドデータブック2005では学名をLeucomyia cinerea(Fabricius)とし,「海浜の砂地に生息する。関東の一部の地域では極度に減少したとの報告があり,調査が必要である。」からと情報不足に選定している。文献が挙げてないので,当時は県内での記録が無かったのであろう。すると,吉田 (2008)の記録が三重県初の記録だと思われる。他県の人に初記録を許すとは三重県人としては恥ずかしい話である。

京都府のレッドデータブック2002では学名をLeucomyia cinerea (Fabricius, 1794)とし,「中形種。ニクバエの仲間の中で、顕著に白色がかった異例な体色をしているので、容易に判別できる。東洋区から南西諸島を経て、本州にまで広く分布する。」本種は,「京都府でも多いとはいえ、主に見られるのは自然度の高い環境であり、この環境が失われればたちまち減少する危険性が高い。」として要注目種に選定している。

新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると,ハマベニクバエ Leucomyia alba (Schiner)は「体長約8㎜。小形で灰白色の美しいニクバエで,♂♀共に両複眼の間隔が甚だ広い。端刺は基部に極めて短い側枝がある。後背中剛毛は5対で,後の2対が著しく長い。本州以南の海岸に普通で,6月頃から9月頃までが多い。成虫は海岸の波打際に多く,海岸に打上げられた海藻や動物死体,または野菜屑などの上に止まる。幼虫は海岸に打上げられた動物死体などに発生する。」などとある。

村山 (2006)は「個体群の粗密が激しく,局所的に砂の上に多数が群がっていた」という。
吉田 (2007)は本種の学名をSarcophaga (Leucomyia) alba (Schiner, 1868)としている。

祝 (2008)は本種の学名をSarcophaga (Leucomyia) cinerea(Fabricius,1794) とし,「個体数も多く,砂浜上に止まっている個体が確認されており,砂浜にオキアミを置くと本種が集まってくる。白い砂浜では本種の白っぽい色彩がカモフラージュになっており,海浜植生の有無は生息にあまり関係無いようで,砂浜があれば生息している可能性が有る。」としている。

本種の学名は変遷が著しい。

文献
大石久志 (2002) ハマベニクバエ.京都府レッドデータブック2002 上 野生動物編:427,京都府.
大石久志・蒔田実造 (2006) ハマベニクバエ.三重県レッドデータブック2005 動物:353,三重県.
村山茂樹 (2006) 葛西臨海公園に出現したニクバエ(東京都新記録のハマベニクバエの報告).はなあぶ,(22):81.
吉田浩史 (2007) ハマベニクバエの兵庫県からの採集記録.はなあぶ,(24):62.
祝 輝男 (2008) 九州における海浜性双翅目について.はなあぶ,(25):49-57.
村山茂樹 (2008) ハマベニクバエにみられたイネ科植物への集合行動.はなあぶ,(25):48.
吉田浩史 (2008) 紀伊半島におけるニクバエ科の採集記録.はなあぶ,(25):46-47.


芦原海岸のハマベニクバエ 2010.10.6


島崎海岸のハマベニクバエ 2010.7.8


島崎海岸のハマベニクバエ 2010.7.8

シオサイツルギアブ覚書

2011-01-04 | ハエ目(双翅目)

シオサイツルギアブ雌 Acrosathe sp. 2009.7.10 津市豊津海岸

伊勢湾に面した三重県の砂浜海岸には,日本産ツルギアブ科(9属14種類)の内,これまでわずか2種類(ナギサツルギアブとヨシコツルギアブ)のAcrosathe属が記録されているだけであった。

2010年11月に双翅目談話会から発行された『はなあぶ』№30-1に,「日本産Acrosathe属(ツルギアブ科)の新知見」が大石久志・篠木善重・別府隆守により発表された。
そこには,「本州四国の太平洋沿岸で,これまで日本から記録のない種シオサイツルギアブ[新称,恐らく未記載種]Acrosathe sp.が発見されたので,今だ未解明の点も多いがここで報告する。」とあり,日本産Acrosathe属は5種類となった。三重県内ではハマツルギアブとシオサイツルギアブの2種類が同じ海岸で同じ日に見つかっているという。この2種類が記録されて,三重県産のAcrosathe属は4種類となった。ハマツルギアブについては山口県に次ぐ2番目の産地となった。シオサイツルギアブは高知,三重,愛知の3県で記録されている。

新称のシオサイツルギアブは第一著者である大石氏が名付けたものである。三重県の人間は「シオサイ」と聞くと,三島由紀夫の小説『潮騒』とその舞台となった神島を思い浮かべる。昨秋,私は神島へ渡り,淡い期待を持ってシオサイツルギアブを探したが,残念ながら見つけられなかった。砂浜が無いから,見つかりようが無い。

上の写真はシオサイツルギアブの♀がヤブガラシに訪花しているところである。このときには吸蜜している証拠写真は撮れなかったが,昨年証拠写真に収めた。ツルギアブの訪花性についてはこれまで知られていなかったが,おそらくツルギアブの多くの種で,成虫の活動を維持するために糖の摂取が行われている可能性がある。(大石ほか,2010)

口器の解剖図も示されていて,「ムシヒキアブの様に他の節足動物の体液を吸うようなことは不可能であると推測される。しかし構造は全体として特別退化的ではなく、下咽頭には依然として唾液腺が開口していることや、上咽頭にも特徴的な構造が認められ、かつこの両者が密接して管状の構造をなしている点に加えて、訪花の観察例も見出され、捕食性ではないが少なくともこの属の口器は吸汁に適応していることがわかる。」という。

シオサイツルギアブの外見的な特徴については,「1)前額の毛束が4本以上であることと,2)胸背楯板の毛が黒色の立毛と横臥する白色毛から構成されることにおいて特徴づけられる。しかし,この時点で,既にハマツルギアブと区別することが困難である。(中略)さらにこの種は前額の形質に個体変異が著しく、この場合はタシマツルギアブとも区別できなくなる。したがって♂では、これ以外の種とはかろうじて区別可能であるが、♀ではナギサツルギアブを加えて、決定的な判別が不可能で、それは今後の検討課題となる。
 しかし♂外部生殖器に関しては、他種との差異は明瞭である。」としている。

また,大石ほか(2010)によると,永冨ほか(2000)ではツルギアブを一律に年1化と規定しているものの,三井(2001によりショウジツルギアブが成虫になるのには2年を要するという可能性を指摘している点に触れ,「他の1化性と言われてきた種についても検証が必要である。」としている。
シオサイツルギアブが年1化性がどうかについては言及していないが,私はシオサイツルギアブを見つけた同じ海岸で,秋期にもツルギアブを見つけており,これらがどの種に該当するのか未だ同定できていないが,近いうちに明らかにしていきたいと思っている。

聞くところによると,関東の海岸でも,これまでの検索表では同定できないでいるツルギアブが見つかっているようである。

徐々に,いろんなことが判ってくる。

参考文献
大石久志・篠木善重・別府隆守,2010.日本産Acrosathe属(ツルギアブ科)の新知見.はなあぶ (30-1):31-46.
柿沼進, 2009. 山口県・島根県の海浜性ツルギアブ分布記録.はなあぶ(27):54-55.
三井由偉, 2001. ショウジツルギアブの幼虫の生活史について.New Entomol.,50(1,2):1-4.
永冨昭・大石久志, 2000. 日本産ツルギアブの同定.はなあぶ(9):1-32.
新家勝, 2000. 武庫川でナギサツルギアブを採集.はなあぶ(9):64.
大石久志, 2008. 豊田市(愛知県)の双翅目(第1報). はなあぶ(27):42.
佐藤直美, 2007. 新潟市におけるヨシコツルギアブの記録. はなあぶ(23):79-80.

ツルギアブ科Acrosathe sp.の訪花
砂浜のツルギアブ
ナギサツルギアブ覚書


シオサイツルギアブ♀ Acrosathe sp. 2010.6.4 津市白塚海岸


シオサイツルギアブ♂ Acrosathe sp. 2010.6.4 津市町屋海岸


シオサイツルギアブ♀ Acrosathe sp. 2010.6.5 津市豊津海岸


シオサイツルギアブ生息地の一つ 津市の白塚海岸 2010.9.29



干潟のホンシュウホソニクバエ

2011-01-02 | ハエ目(双翅目)

ニクバエ科のホンシュウホソニクバエGoniophyto honshuensis Rohdendorf,1962

2008.11.20に撮影していたハエがホンシュウホソニクバエ♂と同定できていたので紹介する。同定者はF氏である。
撮影地は三重県津市の田中川干潟,広いヨシ原の端,漂着物の上である。

ニクバエ科は♂交尾器さえ調べれば,同定は容易いと人に聞いていたが,このホンシュウホソニクバエの場合,♂交尾器を引っ張り出しておかなくても同定可能のようである。
なお,この個体は胸背の3本の黒縦線が少し不明瞭である。

『新訂原色昆虫大図鑑Ⅲ』によると,ホンシュウホソニクバエは「体長7~8㎜。小形で細長いニクバエである。本州以南琉球にまで見られ,海岸付近の湿地帯に多い。海岸の波打ち際の砂上で見出されることもある。幼虫は動物死体に発生する。」

『新版日本の有害節足動物』によると,「体長5.0~8.0㎜。体は細長く,黒色で金色の粉でおおわれている。胸背に3本の黒縦線がある。腹背は,市松模様でなく,各腹節の後縁に黒色の帯がある。雄の生殖背板は,6+7節が融合し,融合部に辺縁剛毛がある。河口の湿地,海岸からあまり離れていない湖沼で,葦などの茎に静止しているのが観察できる。成虫は,魚などの死体に集まり,幼虫は動物死体から発生する。本州から南西諸島までと,中国およびロシアの一部に分布している。」

ネット検索すると,2011年1月現在ホンシュウホソニクバエとして紹介している生態写真のほとんどは誤同定のようである。ヤドリバエ科のナガハリバエの仲間を本種と間違えていることが多いようだ。

とある掲示板で,アノニモミイア氏が「ニクバエ科とヤドリバエ科を区別する科の検索形質は、胸部背面の後方にある小楯板という部分の後ろの縁が張り出していて、その下に上から見ると隠れている下小楯板と呼ばれている部分が、横に土手状に盛り上がるか(ヤドリバエ科)、否か(ニクバエ科、クロバエ科など)です。」と解説されている。

知見を持った誰かがきちんと正してくれないと,いつまでも誤同定の連鎖が続くことになる。
アノニモミイア氏の解説以降,ネット上にヤドリバエ科ナガハリバエの一種と紹介している生態写真が増えたような気がする。




ナツツバキが植わる円光寺

2011-01-02 | 風景

津市河芸町上野の円光寺境内

NHKの大河ドラマ「江」が1月から放映される。主人公の「江」は徳川家光の母である。また,織田信長の妹お市を母に,浅井長政を父に持つ。1574年に伊勢上野城にやってきたと言われている。その「江」にゆかりの有る円光寺境内にキャラクター「ゴーちゃん」の幟が立てられている。「ゴーちゃんあられ」などのみやげ物も売られている。
この日はあいにく誰も居なかったが,いつもはボランティアのガイドが居てくれるようだ。

本堂の前に何本ものナツツバキが植えてある。
今年の6月には,ナツツバキの白い花を見に出かけようと思っている。
2010.12.15