阿漕浦の堤防道路を通った。砂浜は清掃されていて流木も見当たらない。この海岸はボランティアグループが熱心に手を入れていると聞いている。熱心すぎて、園芸植物や盆栽の木まで植えているらしい。
この海岸はかつてアマモの漂着が多くみられ、アマモを食べるハマベゾウムシのタイプロカリティはこのあたりの海岸で採集されたものである。しかしもう40年以上も採集記録が無いようで、三重県ではすでに絶滅していると考えられている。毎年5~6月頃になると、ハマベゾウムシの姿を求めて漂着したアマモをひっくり返しているが、まだ見つけたことはない。
雲出地区にある造船所もこの海岸からは近い。大きなクレーンに「好きです!津の海」の標語が書かれている。この造船所にはかつて多くの知人が働いていたが、リストラされたり、会社名が変更されたりして、転職したという話をよく聞かされた。
あくどいとかヒドイという意味の「あこぎ」の語源となった阿漕平治伝説の地でもある。
2011.12.17