田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

セダカコガシラアブ

2006-05-29 | ハエ目(双翅目)
セダカコガシラアブ
長い口吻を持ち、花の蜜を吸うようだが、葉上で休んでいる時には判らない。この角度では口吻は見えない。
背高小頭虻。コガシラアブ科。
背中が盛り上がって、体が直角に曲がっているように見える。飛ぶことには何の支障も無いようだが、この体つきの利点が想像できない。
2006.5.4 ある海跡湖の林縁にて

ヒラヤマアミメケブカミバエ

2006-05-28 | ハエ目(双翅目)
ヒラヤマアミメケブカミバエ
体長4ミリくらいのミバエ科ケブカミバエ亜科。
日頃、丘陵地の明るい麓周辺を歩き回っている。いろんな生き物との出会いを期待している。彼らの生態を見たい、記録したいと常々思っている。
この日も期待通り、ヒラヤマアミメケブカミバエと初めて出会えた。陽を受けて白く輝く体に水玉模様のある翅が目立っていた。とにかく、小さく美しかったが、すぐに見失ってしまった。
2006.5.14

ヒゲナガカメムシ

2006-05-25 | カメムシ
ヒゲナガカメムシ
明るい山道の脇にコジュズスゲやジュズスゲが果穂を伸ばしていた。
その果穂に何やら黒っぽいものがいくつか見えたので、しゃがみこんで観察しようとしたが、8ミリくらいの大きさだから良く判らない。
何匹かは株元に降りたり、どこかへ飛んで行った。
ナガカメムシ科のヒゲナガカメムシ。
イネ科植物やスゲ類の花穂を吸収する。触角が長く、前脚が太い。
砂浜のコンボウシバも同じカヤツリグサ科だから、ひょっとしたら見つかるかも、探さなくっちゃ。
2006.5.21

ヒゲナガカメムシ

ヒゲナガカメムシ

チャバネクビナガゴミムシ

2006-05-23 | 甲虫
チャバネクビナガゴミムシ

チャバネクビナガゴミムシ
海岸に打ち上げられた植物性漂着物(たぶんヨシ)の中で何匹も見つけた。
コバネナガカメムシやヨツボシテントウダマシも居た。みな忙しく動き回っていた。
初めての出会いであったので、おそらくこの海岸に住んでいたものではなく、ヨシと共に流れ着いたものであろう。
一週間後、漂着物は大半が砂に埋もれていた、探してみたが彼らの姿は無かった。
体長は約7ミリ。手持ちの図鑑には載っていない。
2006.5.6

トホシオサゾウムシ

2006-05-19 | 甲虫
トホシオサゾウムシのカップル
ヤナギ科の木で見つけた。
トホシというものの、2個の黒斑が目立つくらいなもの。
カメラを近づけると葉裏に回ったり、葉から落ちたりする。
触覚の先端が丸く膨らみ、その前面は白くなっている、それがどういう機能を持つのかは知らない。
ツユクサの茎に産卵するというが、周りにツユクサがあったかなあ?
体長は6~8ミリ。
2006.5.14

トホシオサゾウムシ

ヨツボシトンボ

2006-05-17 | 三重の生き物
ヨツボシトンボ
三重県の南部地方へトンボに会いに出かけた。トンボ屋さんが3人、時と場所を約束もしていないのに鉢合わせた。静岡県の人も居た。トンボの生息場所は全国的に限定されているということなのか。
トンボ科のヨツボシトンボ。翅に4つの斑紋があるトンボ。植生の多い池沼に生息している。ベッコウトンボに近い仲間。北海道では全域で良く見かけるトンボらしい。
これまでこんなトンボ見たことが無かった。家の近所には居なかった。
あまり人を怖がらないトンボ。何度も同じ場所で止まってくれた。
羽化シーンを期待していたんだが、残念。長靴を履いていったが、泥んこになった。
2006.5.4

ヨツボシトンボ

ヨツボシトンボ

コムラサキ幼虫

2006-05-16 | チョウ
コムラサキ幼虫
山里の畑にヤナギの木が何本も植えられている、種名は判らないが、花材として利用されているのだと思う。林縁を歩きながら、このヤナギの葉が気になった、何かに食べられている。
コムラサキの幼虫もその一つ。
雄の成虫と出会った人はその妖しい輝きに魅了されるだろう。見る角度によって翅の色が変化する、何度でも会いたくなる。私は初めて彼らに出会ったアカメヤナギの古木を毎年見に行くことにしている。
この日出会ったコムラサキの幼虫、この新しい場所にしばらくは通うことになるだろう。
2006.5.6

コムラサキ幼虫

コムラサキ幼虫

お知らせ

2006-05-14 | 田中川

三重県立博物館 フィールドワーク「調べよう!干潟の生きもの」の開催サイトマップ サイト内検索    


トップページお知らせ情報
平成18年4月15日
三重県立博物館 フィールドワーク「調べよう!干潟の生きもの」の開催
 開発や浸食などで姿を消しつつある干潟は、さまざまな生きものが生息していることや環境保全の面からも存在価値が見直されてきています。今回は、津市河芸町の田中川河口で、干潟にはどんな生きものが生息しているのかを観察しながら、干潟が自然環境の保全にどのような役割を果たしているのかを調べます。自然の仕組みや素晴らしさを感じてみませんか。

1 開催日時 平成18年5月14日(日)
         10時00分から12時00分まで(受付開始9時30分)
       ※小雨決行 
       ※開催については、当日の8時30分以降に博物館へお問い合わせてください。

2 開催場所 「マリーナ河芸」周辺の干潟(津市河芸町東千里地内)
3 集合場所 「マリーナ河芸」第1駐車場(津市河芸町東千里854-3)
     <公共交通機関をご利用の場合:近鉄名古屋線千里(ちさと)駅下車 徒歩10分>
4 講  師 篠木善重(しのぎ よししげ・田中川の生き物調査隊)
       今村隆一(いまむら たかかず・当館職員)
       栗田幸彦(くりた ゆきひこ・当館職員)
5 定  員 20名
6 対  象 小学生以上(小学校4年生以下は保護者同伴)
7 応募方法 往復ハガキ(1通につき3名まで)に、参加者全員の住所・名前・年齢・代表者の電話番号
       を記入のうえ、下記までお申し込みください。
       または、三重県電子申請・届け出システム(http://www.shinsei.pref.mie.jp)からもお
       申し込みができます。「博物館行事参加申込」からお申し込みください。
8 応募期間 平成18年4月21日(金)から平成18年5月6日(土)まで、当日必着
       応募多数の場合は抽選で決定します。(返信は5月9日(火)発送予定)
9 参 加 費 無料
10 後  援 三重県博物館協会
11 持ち物及び服装
       持ち物:筆記用具、手袋、タオル、雨具、あれば双眼鏡
       服 装:長袖、長ズボン、帽子、運動靴または長靴、必要であれば着替え
           ※ ぬれたり、汚れてもよい服装でおこしください。
12 申込み・問い合わせ先  
       〒514-0006 津市広明町147-2
       三重県立博物館 フィールドワーク「干潟の生きもの」係
       TEL 059-228-2283 FAX 059-229-8310

 


関連リンク
  三重県立博物館

 

      連絡先/ 博物館
        担当者:今村隆一 電話番号:059-228-2283 e-mail:haku@pref.mie.jp

 


マサキスガ幼虫

2006-05-12 | 
マサキスガ
ミノウスバの幼虫がそろそろ見られると聞いて、マサキの木を訪ねた。何年も前から何十回とのぞきに行っている木なのだが、この日初めて見る幼虫と出会った。
スガ科スガ亜科 マサキスガの幼虫
白い糸で巣を作っていた。巣に触れると、巣から逃げ出そうとする、中には地面に落ちてしまうこともある。
繭を作ってさなぎとなるが、繭を作る場所はマサキの木から遠く離れた場所を選ぶようである。
成虫にはまだ会っていないが、この地方の海岸部ではマサキの木の自生は多く、マサキスガの成虫に会える日はそれほど遠いこともなかろう。
2006.5.5
マサキスガ

マサキスガ

マサキスガ


コバネナガカメムシ

2006-05-09 | カメムシ
コバネナガカメムシ
砂浜海岸に打ち上げられた植物性漂着物、おそらく伊勢湾北部の川の増水により流されてきたものであろう、その堆積物の中にはどんな生き物が居るのだろう。何種類かの昆虫は死骸で見つかった。
生きている昆虫の中でカメムシはこのコバネナガカメムシだけであった。
ナガカメムシ科で、短翅型と長翅型がある。この個体は短翅型、翅らしい翅がないので幼虫に思えた。体長は5ミリ前後。マコモやヨシに寄生しているらしいが、田中川干潟ではこれまで見つけていないので、どこかの川からヨシやマコモにくっついて漂着したものと思われる。
さて、何個体も動き回っていた彼らの運命は今後どうなるのだろう。今、生活している場所はだんだん砂に埋もれていく。堆積物の中で死んでしまったとしても、死骸を見つけるのはむつかしい、海風は小さな彼らの死骸を吹き飛ばしてしまうだろう。
干潟のヨシ原までは50メートル以上も離れている。間には干潟もある。翅のほとんどない彼らが無事に寄生できるヨシまでたどり着ける可能性は高いとは思えない。
2006.5.5 
コバネナガカメムシ


クコのハムシ

2006-05-08 | 甲虫
トホシクビボソハムシ
クコ(ナス科の落葉低木)の葉が食べられている。何か居るぞと捜すと、このハムシのペアーが集団で居た。カメラを近づけすぎると嫌がる、中には抱き合ったまま葉から落ちてしまうペアーもある。2006.4.23
ハムシ科のトホシクビボソハムシ。
トホシというものの、黒い星の数や大きさ、濃淡には変異があるようで、ヨツボシやヤツボシに見える個体もある。
体長は4.5~6ミリ。成虫で越冬。

トホシクビボソハムシ

トホシクビボソハムシ

ヨツボシテントウダマシ

2006-05-07 | 甲虫
ヨツボシテントウダマシ
テントウダマシ科のヨツボシテントウダマシ。
畑の腐った野菜の下などに住み、幼虫は菌類を食べている。

2006.5.5 海浜性の昆虫類に会いたくなって、砂浜に打ちあがった植物性の堆積物を数箇所調べてみたところ、このヨツボシテントウダマシが何匹も見られた。
体長は5ミリほどだが、早い動きに加えて黒とオレンジの体色は良く目立ち、真っ先に見つけることが出来た。
堆積物の下で、彼らの幼虫が食べるのは何に育つ何の菌類なのであろうか。

ヨツボシテントウダマシ

ヨツボシテントウダマシ

ヨツボシテントウダマシ
ひっくり返ると起き上がるのに苦労している。彼らにとって障害物の無い広々とした空間などは生きづらい空間なのであろう。

クロオビリンガ

2006-05-07 | 

コブガ科リンガ亜科
幼虫はヤシャブシ、オニグルミ、フジなどを食べる。
林道を歩いていて、ノイバラに居たのを見つけた。どれだけ近寄っても、ぴくりとも動かなかった。
2006.5.3

クロメクラアブ

2006-05-03 | ハエ目(双翅目)
クロメクラアブ
コバノガマズミの花を撮影していたとき、目の前の葉に止まったアブ。これまで見たことが無いと思って撮影、10秒後には姿を見失った。腹部の各節すべてが艶のある黒で、眼は金属光沢のある緑色。
アブ科のクロメクラアブ。活動時期は4~5月。幼虫はミミズをエサにし、成虫は牛など動物の血を吸う。
2006.4.30