「おだわら・九条の会」結成3周年記念のつどいがありました。会場は小田原市生涯学習センター「けやき」大ホール。会場はほぼ満員でした。
つどいは「とらんぺっとぼうず」のトランペット演奏で始まり「戦争、憲法9条、そして21世紀の日本経済」と題して経済同友会終身幹事であり、財団法人国際開発センターの会長をされている品川正治さん講師による講演でした。
自ら戦地に行かれて戦争の残虐さや悲惨さを体験された品川さんは80歳近くになるまで戦争体験を一切お話されてこなかったということでした。戦友の死がトラウマとなって60数年、つい2ヶ月前の講演からそのトラウマを吐き出すことができ気が晴れたという思いがした。戦争の実体験をするというのは容易な事ではないとお話されました。
「二度と戦争をしない国にするしかない」そう思われたのは終戦となったとき。日本に帰って始めて見た新聞が憲法草案の内容で、声を出して読み9条にさしかっかった時にはそこにいた仲間の全員が涙してご自身も声を詰まらせたとのことでした。
「戦争を起こすのも人間、それを許さず止める。許さないこともできるのは人間」。このことがご自身の座標軸になっていると繰り返えされました。そして会場にいる方たちにもここを明確に持ってほしいとも言われました。
それから講演のテーマにはいつも「戦争、人間、憲法9条」があると言うことですが、日本の憲法は人間の目で見ている。国家の目で見ていない。経済もなぜ人間の目で見れないのか。国家の目でさえも見れない状況にある。経済をどの目で見ていくか一番の大きな目標だと締めくくられました。
品川さんのお話を初めて聞いたけど終始感動的でした。終わりの人間の目で憲法を見、経済も見るというところでは目頭が熱くなりました。84歳になられるということだったけど声に力があって低音の声質にこれまでのご自身の生き方が鮮明に届いてくるかのようでした。すごい!
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