フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

建築文化

2016-01-21 23:01:54 | Weblog
兼行法師の「徒然草」に建築に関する記述があります。『家の作りやうは、夏をむねとするべし。冬はいかなる所にも住まる』です。これを読むと日本では昔から住居は夏の暑さ対策を基本にしてきたからなんでしょう。ですから昔の寒さに対しては、火鉢とか炬燵がせいぜいだったのは、日本民族自体は寒さに耐える性質を持っていたのでしょうか。それに比べて暑さにはことのほか神経を使ったわけです。寒さよりも暑さを気にしたのは、ある人はそれは寒さに対する女性の忍耐強さの表れと言っています。
しかし、時代は道具の進歩を生みました。ストーブにエアコン、床暖房などドンドン進歩していきます。こうした進歩は、北海道などの日常の生活景色に表れます。冬の真っ只中でも部屋の中でTシャツ一枚で過ごすことが出来るのです。もちろん建築方式も冬対策が講じられました。まだまだ名古屋では隙間風が入ってこない建築は少ないような気がしますがね(笑)。
気象の方も益々、猛暑が増えている昨今です。夏対策は、もっともっと必要ですねぇ。

犬と猫

2016-01-20 22:26:08 | Weblog
童謡「雪やこんこ」の中で『犬は喜び庭駆け回り猫は炬燵で丸くなる』とありますが、あれは本当でしょうか。私の家の犬はとても寒がりでいつも私のベッドで丸くなっています。一方、我が町内の猫達は今日のような寒い日でも元気に走り回っています。あの歌詞は何をたとえに作られたのでしょうか。犬と猫の生態としては歌詞通りでしょうがね。
ところで、よく論争(?)のテーマになるのが犬派か猫派かですよね。私はもちろん犬派です。どうもあの猫の目のきつさが苦手ですし、忍び歩きが好きになれないのです。物語性も「忠犬ハチ公」や南極探検の「タロとジロ」など犬のほうが圧倒的に多いですからね。どこかの携帯のCMにも犬が活躍します。猫のほうは「長靴を履いた猫」ぐらいしか思い浮かびません。
このように犬を愛する人が多いので、散歩は欠かせません。それだけに雪と犬の戯れが今日は各地で見られるかもしれません。犬にひきづられて転ばないようにご注意を。

ダイヤル式

2016-01-19 22:46:31 | Weblog
物凄い進歩と言えば電話の世界でしょうね。今日は119ですが、消防庁が決めた消防の日は11月9日です。3桁にしたのは、当時の電話がダイヤル式だったので、回す時間を短くする為だったようです。しかし最初の火事を通報する電話は112だったのです。短すぎたせいか掛け間違いが多くありました。そこで現在の119に変更され定着しました。「ダイヤル時間の長い9を回すことで気持ちを静める効果があったので」と関係者は話しています。この番号を使う時には緊急を要するだけに逆に冷静な対応が求められるので、9を回すのがよかったのです。
ところが最近は携帯電話の時代、どんな番号もすべて同じタイミングで押します。むしろ自分の今いるところがどこかわからないということがままあります。今いる住所を知る方法として自動販売機を探すと良いですね。自動販売機には住所が記されているようです。一度確かめて見て下さい。
幸い私はかつて119番通報したことがありません。これも幸せなことですよね。

年賀状

2016-01-18 23:47:35 | Weblog
今年も年賀状のお年玉の当選番号で切手シートしか当たりませんでした。まさに今年もです。宝くじといい、こいつは春から……とはならないものですねぇ(笑)。運とは、なんでしょう。なかには年賀状で運を使いきったら、今年一年どうなる?と当たらないことを喜んでいる人もいますが、本当でしょうか。もちろん宝くじに当たれば、使いきってもよいのですがね。
運には一人一人許容量があるのでしょうか。私はないと思うのです。何故なら、運をコントロールするのは人間だからです。「運を支配する」という言葉があります。まあこれは生き方にもつながるのですが、ツイていないと感じたらピタリとやめてツイていると思ったらブンブン行く、この判断力が必要だと思っているからです。えっ!それはギャンブルの事だって。ああ、そうかもしれませんね(笑)。
それはともかくとしてこんな言葉で締めくくります。『不幸のどん底と思っていることが本当は幸運の極みかもしれない。我々は可能性ばかり見すぎている』。

片付ける

2016-01-17 22:35:49 | Weblog
近藤麻理恵さんの著書「片付けの魔法」の英語版がアメリカの週刊書籍販売ランキングで一位になったそうです。触ったときに「ときめき」を感じるものだけを残し後は捨てるという発想が強い印象を与えたのでしょう。
これだけ内外でこの本が話題になるのは、裏返せば片付けることがなんとも厄介なことなのです。思いきることが出来るのは、転勤や配転などで環境を全く変えなければならない時ぐらいではないでしょうか。我々が手元に物を残しがちなのはもったいない精神ではなく、単に面倒くさいだけのようです。それに、こまごましたものがまわりに転がっていても生きるのに差し支えないからです(笑)。ただキチンと整理した後の気持ちの良さはちゃんとわかりますがね。最前紹介した本のようにときめきを感じる品物はほとんどありませんから、部屋の中が空っぽになってしまいます。
ところでときめきを感じる品物ってなんでしょう。思い出の品物?それとも高価な物?なんでしょうか。心の中の片付けが必要なんでしょうね。

試験

2016-01-16 23:08:13 | Weblog
今日からセンター試験です。受験生には最初の関門でしょう。実は、私の時代にはセンター試験がありませんでしたので今日の受験生の気持ちはわかりませんがね(笑)。
ところで試験会場への持ち込みにはかなり厳しいものがあるそうです。最近は腕時計型のスマホがあるようですから、もちろんこれはだめです。そのほかユニークなのは絵柄に英語が描かれているシャツなどを着ている場合には裏返して着用することになるのだそうです。とは言っても、何よりも会場に入る時間に遅れないようにすることです。進学の為に誰もが勉強して来たわけで、精神的な差が大きく左右しますから、余裕という二文字をいつも大事にしておくことでしょう。
アナウンサーとしてこんなことがありました。事件の一報が入り、報道デスクに原稿を取りにいく場合、急ぐ余り走ってしまい、息が切れて原稿をしっかり読めなくなってしまったことがあります。テクニック云々よりも、余裕を失なった結果です。テストに挑むキーワードは余裕です。

風邪には

2016-01-15 23:49:46 | Weblog
風邪の季節です。暖冬と言われても流石に寒い日が多くなりました。その風邪に対するこんな記事がありました。「3つの首を温める」です。その首とは「首」「手首」「足首」で、それぞれをしっかり温めることが大切です。
首という言葉がつく身体の部分はくびれていて、皮膚の下の血管やリンパ管などが外気温の影響を受けやすいため全身の冷えにつながります。ですからこの首をマフラーや厚手の靴下で防寒に心掛けなければなりません。厚手と言いますが、厚手の物を一枚だけ着るより、薄手の物を重ね着するほうが保温効果が高く着脱で体温調節もしやすいはずです。色んな方法で冷たい空気の浸入を防ぐことが必要です。
ところで身に付けた衣服や防寒具の数から都道府県別の寒がり度を調査すると日本一の寒がりは秋田県だそうです。寒さに慣れていると思われる北国で寒がりの人が多くいるようです。ただし寒がりと風邪引きとはおそらく比例しないのではないでしょうか。

ガラスの天井

2016-01-14 22:57:05 | Weblog
澤穂希選手の引退は、どんな選手にも引退という道を歩かなければならないことを教えてくれましたね。そうそう山本昌投手の引退もそうですね。澤選手は6才の時からサッカーを始めましたが、どんなに活躍しても女子だからという理由で大会に出られないことがあったそうです。その悔しさを胸に秘めてのその後の活躍はまさに「ガラスの天井」を突き破った人と言えるでしょう。この「ガラスの天井」はアメリカの言葉です。その意味は女性が越えられない、目に見えない限界のことを言います。会社の役職や昇格などの話題でよく使われる言葉だそうです。
今年はアメリカ社会で大きなガラスの天井が破られる年になるかもしれません。イギリスやドイツではすでにその天井は破られています。ヒラリークリントン氏が大統領に選ばれれば、おそらくこの言葉も死語になるでしょうね。韓国も天井を破っていますね。しかし日本の政界では去年の自民党の総裁選でもわかるように、まだまだこの天井は分厚いようですがね。

デフレ

2016-01-13 23:16:30 | Weblog
安倍首相が日本経済を語る時に「デフレではないがデフレ脱却というところまでは来ていない」と必ず話します。今日はデフレという言葉の定義をもう一度考えてみましょう。
デフレは英語のデフレーションの略ですが、経済学では「物価が持続的に下がること」です。日本では「物価の下落を伴う景気低迷」という意味で使われています。何故なら、物の値段を下げると同じ量が売れても売上金が伸びず、企業の収入は減ります。となると企業は利益を確保する為に社員を減らしたり、給料を下げたりします。そうなると今度は物を買うのを手控える人が増えます。つまり景気を支える個人消費が落ち込みますよね。だからまた物の値段を下げる。こうした景気低迷を含めて「デフレ」と言います。この状態から、アメリカや日本、それに欧州で強力な金融緩和を施し、世界的な株高を生んだんです。そこへ来て連日の株安で新年の幕開けです。
昨年の漢字「安」は「安い」の「安」を予言していたのでしょうか。

故郷

2016-01-12 21:49:33 | Weblog
昨年は北陸新幹線でした。今年は北海道新幹線の開通でおそらく沸くことでしょう。昔の人は内地と北海道が鉄道ど結ばれるとはとビックリする出来事になるでしょう。東京から新函館北斗まで4時間30分で結ばれるのですからやはり歴史的な開通でしょう。
しかし昔、大学の大先輩から聞いた話によると故郷の札幌に帰る時に乗った青函連絡船での帰郷が一番故郷に帰って来たという感激が強かったそうです。夜の青函連絡船、畳敷きの船底の大部屋から上がって来て函館山の灯りが見えた時に「ああ北海道に帰ってきた」という気がしみじみ湧いてきたそうです。
航空機時代、そして新幹線の時代、確かに北海道と本州は本当に繋がってしまった感があります。情緒という点ではどうでしょうか。おそらくこの正月休みでも、自分が都会へ出た頃と比べてひとしきり情緒不足を嘆いた人もいたかと思います。青函連絡船で往き来した風情はわずかに石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」で思い出すしかないのでしょうか。