フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

生類憐れみの令

2016-01-28 22:31:40 | Weblog
江戸時代の「生類憐れみの令」は日本の悪法の一つと言われています。時代劇の中でもよく取り上げられます。五代将軍徳川綱吉が出した法律です。これは綱吉が長男を亡くした後、子供にめぐまれず悩んでいたところ、ある住職から、戌年だから犬を大切にすれば世継ぎが生まれるとアドバイスを受けた為にこの法律を発令したのが今日なんだそうです。
綱吉は犬公方と言われましたが、野生の鳥獣も保護しました。そのせいかもしれませんが幕末まで鳥を大切にする気持ちは江戸市民の中で続きました。江戸には飛鳥の森と鈴が森と二つの森があり、野生の鳥が多く生息していました。そこへ幕末アメリカから黒船がやってきました。黒船の水兵達は、船の回りを飛ぶ鳥達を平気で撃ち落としました。ですから、アメリカは大変暴力的な国だと思ったのでしょう。そこで条約を結ぶ時に、付帯事項として鳥を撃たないことと記載されたほどです。それ以降アメリカも自然保護の精神が育まれたようです。
犬公方の法律は自然を大切にという気持ちが作られたのかもしれませんね。